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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

宮宗紫野女流初段指導対局会のお知らせ

2017-06-29 00:08:33 | 女流棋士の指導対局会
大野教室では月に1回、女流棋士の指導対局会を実施しています。7月は、9日(日)に宮宗紫野女流初段の指導があります。
宮宗女流初段は5月に結婚し、世の男性ファンを嘆かせました。それが理由ではないでしょうが、まだ空きがあります。

6月28日現在、

A.11時00分~12時30分 残り2名
B.14時00分~15時30分 残り1名
C.16時00分~17時30分 残り1名

となっています。
指導対局料は、一般:4,000円、川口大野教室支部会員:3,500円。ほかに別途2,000円で大野八一雄七段との指導対局もできます。
詳しくはこちらへどうぞ。
8月のお知らせもあります。
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愛、ふたたび(後編)

2017-06-24 01:09:12 | 女流棋士の指導対局会

第3図以下の指し手。▲2四飛△同歩▲2一歩成△6二銀▲1一角成△2九飛▲5五馬△5四歩▲6六馬△1九飛成▲4四香(第4図)

第3図で▲4二同飛成は△同金で上手に隙がない。以下▲4四飛は△4三飛があるし…いや4二金にはヒモがついていた。
そこで私は▲2四飛と角を取った。これが場合の好手だったと思う。
△2四同歩に▲2一歩成が▲5三桂の先手。△6二銀に▲1一角成と香得した。香を取りながら▲1一角成、は私がいちばん好きな手である。
△2九飛にはいったん▲5五馬と引く。次の狙いは▲4四香~▲4五馬である。
渡部愛女流初段は△5四歩と馬を追ったが、ここで1歩使わせたのは大きい。
私は遠慮気味に▲6六馬と引き、△1九飛成に▲4四香。これは優勢になったと思ったのだが…。

第4図以下の指し手。△7四桂▲8八馬△6六香▲同銀△4四飛▲5七銀引△3四飛▲2三角△5一金左(第5図)

▲4四香に△4三桂なら、泥臭いが▲3五桂と打ってどうか。
渡部女流初段の指し手を待っていると、△7四桂。そうか! 以下▲8八馬に△6六香と、馬筋を遮断されてしまった。
してみると、▲6六馬では▲7七馬が正着だった。本譜は▲6六同銀に△4四飛とされ、この取引は下手がしくじったかに見えた。
しかし気を取り直して▲5七銀引とすると、今度は飛車取りが受けにくい。△6六香とも打てないので渡部女流初段は△3四飛だが、私は▲2三角と打って、まだ優位が持続できていると思った。

第5図以下の指し手。▲4六歩△同銀▲3四角成△4七歩▲同銀△同銀成▲同金△6七銀(途中2図)

▲6七同玉△6九竜▲6八香(第6図)

奥の和室では、大野八一雄七段の三面指しが行われていた。渡部女流初段との指導対局が終わった人が、追加料金で指せるのだ。「あっ!」とTag氏が叫んだ。何か見落としがあったようだ。
局面。第5図の△5一金左はつらい手で、先の△6二銀で△5二金左としていれば、▲2三角はなかった。
W氏が、「愛ちゃん、大沢さんはニコニコしているよ」と、暗に投了?を促す。しかし渡部女流初段は、
「渡部は負けません!」
と明るい。
私は▲4六歩。飛車銀の連絡を絶つ手で、こちらも恐いところがあるが、決断した。
渡部女流初段は決然と△同銀。オンナは堂々と取るのである。「以前飛車をタダ取りされたことがありますけど、これは見落としじゃありませんから」
と、渡部女流初段がW氏に言った。
私は▲3四角成と飛車を取って温泉気分。さすがに勝ったと思った。
だが渡部女流初段は△4七歩から銀を交換して、△6七銀!!(途中2図) まったく読みから外れていて、私は飛び上がった。
これに▲7九玉は△5八銀不成だから取るよりないが、△6九竜と回られて、さっきの温泉気分はどこへやら、負けにしたかと思った。
戻って、先の▲8八馬が▲7七馬だったら△6七銀はなかった。将棋はつねに最善手を指さねばならぬと痛感した。

第6図以下の指し手。△6六香▲同銀△同桂▲同馬△5八銀▲5七玉△4七銀成▲同玉△6八竜(第7図)

最初、▲6八香には△5八銀と打たれて負けと読んだのだが、上手の持駒は金だった。それで渡部女流初段は△6六香。以下△6八竜まで迫ったが、これでは下手陣がサッパリしてしまった。
たとえば△6六香▲同銀の局面で、△5八金はなかったか。△6八竜までの詰めろで、これでも冷静に考えれば下手に受けがあるはずだが、私は混乱しているから、正着を指せた自信がない。
それにしても、▲3四角成の局面から、こんなに追い込まれるとは思わなかった。これだから将棋、いやプロの力は恐ろしいのだ。

第7図以下の指し手。▲8四桂△8二玉▲7二飛△同金▲同桂成△同玉▲8四桂△同歩▲8三銀△同玉▲8四馬(途中3図)

△8四同玉▲7五金△8三玉▲8四香(投了図)
まで、99手で一公の勝ち。

第7図で下手の持駒は「飛銀銀銀桂桂香」。これだけあれば詰むだろう。
私は▲8四桂。以下△8三の地点をこじあけ、▲8三銀。△同玉に▲8四馬(途中3図)が決め手となった。
以下▲8四香まで、「負けました。ピッタリ詰められました」と、渡部女流初段が投了した。

なお第7図の直前、△4七銀成▲同玉を入れなければ下手の持駒に銀が1枚増えないが、その場合は▲7五金で▲8六香と打ち、△8五合▲7五金で、やはり詰む。
私としては馬の引き場所でミスはあったが、まずまずうまく指せた一局。とくに序盤、▲3五歩と歩を取った手を褒めてやりたい。ただまあ、前局がヒドかったので、今回は渡部女流初段が緩めてくれたのだ。
まだ25分残っていたが、私はこれでアガリ。余裕が生じた私は、ここで指導対局の風景を1枚撮った。いまはスマホで手軽に写真を撮れる時代。便利になったものだ。
右の対局者は、終盤で競り負けて敗退した。感想戦では、終盤の入口で下手に勝ち筋もあったようで、惜しかった。
「大沢さん、写真ってむずかしいものだね」
とW氏が言う。渡部女流初段を撮っているが、うまくいかないみたいだ。「ブログの天童の室谷さんの写真でも、いっぱい撮ったんでしょ?」
「そうだね。アップした10倍は撮ったね」
まあ10倍はオーバーだが、相当数撮った。ただ、そのほとんどが失敗作である。私のようなカメラ初心者がブログに写真を上げようと思ったら、それなりの数を撮らねばならないのだ。
ここで定刻の5時30分になったが、渡部女流初段の厚意で、何となく続行される。
遅れてきた人は惜敗。奥の扇子の人は快勝したようだ。
これで残ったのがKur君である。局面はKur君が劣勢だが、闘志は満々である。
さらに指し手が進行して、下手玉は受けなし、上手玉は詰まない局面になったのだが、Kur君は指し継ぐ。聞けばKur君は近々に将棋大会があるとかで、負けグセはつけられないのだ。
しかしKur君、投了。ただ、Kur君がこんなに一局の将棋に執着するとは思わなかった。驚いた。この調子なら、大会でもいい成績を残すだろう。
これで今回の指導対局は終了。定刻をオーバーして、渡部女流初段はお疲れさまでした。渡部女流初段は指導の合間に下手とおしゃべりを挟み、とても和やかな会だった。
大野教室は今後も定期的に女流棋士との指導対局会を行うそうで、渡部女流初段は秋に再登場する予定。また来月9日は宮宗紫野女流初段が登場するが、これも楽しみである。
私は失職間際で人生の崖っぷちに立たされているが、今日はその憂いをいっときでも忘れることができた。渡部女流初段に厚くお礼を申し上げます。
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愛、ふたたび(前編)

2017-06-23 01:00:10 | 女流棋士の指導対局会
22日は女流王座戦の上田初美女流三段VS渡部愛女流初段戦があった。
これが相当な熱戦で、終盤は渡部女流初段にも勝機があったと思うのだが、惜敗した。
また、次の機会ですね。

   ◇

10日(土)は大野教室プレゼンツ「第3回・渡部愛女流初段の指導対局会」があった。
5月、大野教室ブログに告知された後、申し込みをしばし迷っていたら、もう残り2名になっていた。私は慌てて申し込み、セーフ。渡部女流初段の人気たるや恐るべしで、あやういところだった。
10日は3コマ目、つまり午後4時からだったので、それまでのんびり過ごした。最近は平日がヒマなのだが、土日は世間も休みなので、心が安らぐ。
午後から上野に出て、ディスカウントショップでお菓子類を買った。そのまま足を伸ばし、TSUTAYAでFLASH、FRIDAY、週刊プレイボーイも買う。読みたい記事もないのに買ってしまうこの病気、早急に治すべきだ。
ディスカウントショップに置いてなかったガムがあったので、ひとつ先の駅の本店に向かう。ここでめでたく入手したが、「小梅ちゃん」が安売りされていたので、これも意地で3つ、買い直した。この余計な買い物が、また私を太らせる。
そのあと小諸そばに寄り、二枚もりを手繰った。蕎麦は若干伸びていたが、まあ美味かった。

京浜東北線の快速に乗り、4時の5分前ごろ、大野教室の表に着く。すれ違った若いアベックが「あの指導対局で4,000円なら…(満足)」と話していたが、ペアで受けたのだろうか。
教室に入ると、渡部女流初段は洋間にスタンバイしており、5つの盤は半円状に置かれていた。前回は和室で盤面が横一列だったから、渡部女流初段は指すたびに横にずり寄っていた。今回の配置なら指導側が動く必要がなく、うまい改善策と思った。
私はW氏に指導料を納め、定刻に指導対局開始となった。ただ、一人はまだ到着していなかった。
右の男性は角落ち。数手指し、私の番である。「平手で、よろしいでしょうか」とへりくだると、「いつも(私と)駒落ちで指してたみたいじゃないですか」と、渡部女流初段が笑った。
か、かわいい…!!
と感激したところで対局開始。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲4八銀△5五歩▲6八玉△3三角▲3六歩△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△4二銀▲6八銀△5六歩▲6六歩(第1図)

渡部女流初段は初夏らしい装い。そのままだと膝頭が見えるので、それをハンカチで隠している。
私は盤面に集中して▲7六歩。△3四歩には▲2六歩とした。3月の前回は飛車を振って惨敗したから、本局は居飛車で存分に戦うつもりである。
渡部女流初段は4手目に△5四歩と応じ、ゴキゲン中飛車の雰囲気。渡部女流初段は居飛車党だがもとは振り飛車党だから、あり得る作戦である。
私の左にはKur君が座っている。平手戦で、渡部女流初段に「穴熊にしない三間飛車」を所望した。
「あ、それ!」
と渡部女流初段が叫ぶ。左手奥の男性が持っていた扇子が藤井聡太四段の「大志」だったからだ。「それ、入手できたんですね」
何日か前に東京と大阪の将棋会館で売り出し、数十分で完売したというやつだ。
奥の男性氏はLPSAのイベントなどでよく見かける。扇子発売当日も、それを伝えるワイドショーのVTRにチラッと映っていたから、私は彼の購入を知っていた。
局面。私は超速も視野に入れ▲3六歩としたが、▲3七銀は控えて▲7八玉と寄る。渡部女流初段は△5六歩とし、飛車角を通す。私はじっくり指そうと▲6六歩。

第1図以下の指し手。△5五角▲3七桂△5七歩成▲同銀左△3五歩▲5六歩△4四角▲3五歩(途中1図)

△3六歩▲4五桂△3五角(第2図)

遅れていた男性氏が到着した。道に迷ったようだが、大きな遅れでなくて何よりである。
右の男性氏は飛車を振り十分な態勢。左のKur君は右銀が4八に上がったので居飛車を選択したように見えたが、三間に飛車を振った。そのあと玉は左側に移動した。よく分からないが、左玉戦法というべきか。Kur君がこんな力戦を指すとは思わなかった。
渡部女流初段は△5五角。これに▲1八飛では元気が出ないので、▲3七桂と跳ねた。
傍で見ていたW氏が、「(2人の対局姿を)記念に写真を撮ってあげようか?」と申し出てくれたが、断る。
女流棋士をスマホに収めたいのはヤマヤマだが、自分自身は写りたくないからだ。
△3五歩には▲5六歩△4四角を交換したあと、▲3五歩(途中1図)と戻した。数日前の将棋ペンクラブ・M氏のブログに、森下卓九段が△3五歩の桂頭攻めに堂々と▲同歩と取って快勝した記事が紹介されていて、その手を拝借したのだ。
本局はその後△3六歩▲4五桂。下手はこの桂が取りきられるまでに、一仕事しなければならない。

第2図以下の指し手。▲3八飛△4四歩▲3六飛△3四歩▲6五歩△4三銀▲2四歩△同角▲2二歩△5四銀▲3四飛△4五銀▲4四飛△4二飛(第3図)

私は▲3八飛。▲2六飛と浮けるものだと錯覚していたので、こちらから歩を取りに行く。
▲3八飛には△5七角成▲同銀△4九銀や、▲5七同金△3七銀も気にしたが、指導対局ではやってこないと思った。
角を守る△3四歩に、▲2四歩と突くか迷ったのだが、まず▲6五歩。△4五歩には▲1一角成があるので渡部女流初段は△4三銀と立ち、そこで私は▲2四歩とした。
「そうか…」と渡部女流初段がつぶやく。△2四同角に▲2二歩が狙い筋で、△2二同飛は▲5三桂不成がある。よって渡部女流初段は△5四銀と、この銀で桂を取りにきた。
指導対局の私のスタイルは、数手まとめて指す早指しだが、本局は一手一手考える感じである。△5四銀のあとも考えてしまい、渡部女流初段が一手も指せずこちらを素通りした。
私は▲3四飛と走り、△4五銀に▲4四飛。金銀両取りだから△4二飛の一手。ここで次の手がいい手だったと思う。

(つづく)
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愛(後編)

2017-03-28 00:07:38 | 女流棋士の指導対局会

第3図以下の指し手。▲8六同角△8八歩▲7七桂△8九歩成▲7五歩△8八と▲7四歩△8七と▲7五角△7七と▲8四歩△3五桂▲7三歩成△同桂▲7四歩△4七桂成▲同銀△7六金(第4図)

第3図から▲8六同歩は、△8八歩▲同角△8六飛で下手不利。よって▲8六同角と取るよりないが、△8八歩が厳しかった。以下▲7七桂△8九歩成▲7五歩と進み、ここで△9九となら下手も一息つくが、渡部愛女流初段は△8八と。やはり引いて使ってきた。
以下渡部女流初段は桂を入手し、△3五桂。上手の構想通りになってしまった。
と、「負けました」と渡部女流初段の声。なんと、左端の紳士氏が勝ったようである。「仕掛けが早かったですか」と渡部女流初段。この時間で上手を平手で倒すとは、あの紳士は何者なのだろう。
私の指し手は冴えない。▲7三歩成△同桂▲7四歩も一手の価値がなく、指していてイヤになった。反対に渡部女流初段は着々と駒得を拡げてゆく。
△7六金で飛車角取りになった。

第4図以下の指し手。▲7六同飛△同と▲7三歩成△3二飛▲2五歩△3六歩(途中図)

▲同銀右△4六角▲3五桂△同角▲同銀△同飛▲3六歩△6五飛(投了図)
まで、86手で渡部女流初段の勝ち。

ここは▲7六同飛と取るよりないが、△同との局面は、下手の飛車損。3筋の歩交換→桂損→金損→飛車損と、逆わらしべ長者を地で行っている。私はさっきから戦意喪失で、△3二飛あたりで投げようとしたのだが、投げきれない。もう少し渡部女流初段の前にいたかった。
△3六歩(途中図)には▲同銀右としたが、せめて▲2四歩と角を取るべきだった。
本譜は以下、角を召し捕るために銀桂を使ってしまい、もういけない。形も作れぬまま、△6五飛に投げた。
「エッ!?」と驚く渡部女流初段。しかし下手は万事休している。Og氏が見に来たが、やはり「投了の時期」の宣告だった。
引き続きOg氏を交えての感想戦。私は第1図での▲5六銀を真っ先に悔やみ、▲2五桂の開戦を口にしたが、「それはまぁ…」と、先に進んでしまった。
△2四角から1歩を持つ指し方は、渡部女流初段が逆をもって指されたことがあり、(たぶん△8六歩以下の進行に)困ったという。
プロが困ったのに私が正解を導けるわけがなく、クサッタ。ただ何はともあれ、△7四歩には▲6九飛だった。その直前に▲2八玉と上がったため、2手一組で▲3八金と締めたわけだが、手順としては▲3八金が先だった。これなら▲2八玉の代わりに▲6九飛と引きやすかった。
第4図以下はもっと早く寄せる順もあったと思うのだが、渡部女流初段が手加減してくれた感じ。それでも差が縮まらないほど、どうしようもない棋勢だった。
とにかく渡部女流初段は強かった。ありがとうございました。

時刻は午後5時前である。今回は時間内に2局目を指しても可、のルールでまだ30分あるが、私は2局目を固辞した。これだけのボロ負けをしては、さすがに意欲が萎える。それに先の紳士も、「おかわり」はしていなかった。
洋間に行くと、大野八一雄七段が2セット目の客を相手に、指導対局を行っていた(有料)。Tag氏の姿もあり、飛車落ちの手合いで奮戦している。
W氏によると、さっきの紳士氏は、元アマ竜王だという。そんなに強い人なら、渡部女流初段に勝つはずだ。
実はアマタイトルホルダーが女流棋士に挑む図は過去にもあって、LPSA木曜ワインサロンで金子タカシ氏が船戸陽子女流二段に挑んだ実績がある。
大野七段の指導将棋も終わり、渡部女流初段の指導対局会はお開き。今日は6時にいつもの定食屋に予約を取ってあるので、時間厳守なのだ。
参加者は、渡部女流初段、大野七段、W氏、Og氏、Tod氏、Tag氏、私ら10人。うち4人は大野教室初来席で、今後レギュラーになってくれればありがたい。
渡部女流初段は通称女王席(壁際中央)に座り、私は末席に座った。ここの食事は丼ぶりものか定食、というところ。私は鉄火丼と天ぷら、茶碗蒸しのセットメニューを頼んだ。
渡部女流初段をチラチラ見ながら食事を口に運ぶのは最高だ。しかし緊張してしまい、あまり話ができない。
「ボールペンとバッグを使っています!」
と、渡部女流初段。昨年の渡部女流初段の誕生日に、社団戦会場で私がプレゼントしたものだ。実際使ってくれているかどうか分からないが、こうした心遣いがうれしい。
食事が終わり、ここで渡部女流初段とはお別れ。新規の3人も帰り、Tag氏も帰るふうだったが私たちが引き留め、モスバーガーでのおしゃべりとなった。
Tag氏はもっと饒舌なイメージがあったが、意外に静か。その分私たちが大いにしゃべり、楽しい時間となった。
今後も大野教室では、定期的に女流棋士の指導対局会を開く予定だ。渡部女流初段は6月の再登場が確定している。
ほかの女流棋士の名前も2人挙がっているが、詳細が決まり次第、当ブログでもお知らせしたい。
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愛(前編)

2017-03-27 00:41:26 | 女流棋士の指導対局会
第66回NHK杯将棋トーナメント本戦は、佐藤姓が全勝だった、ともいえる。

   ◇

11日(土)は川口・大野教室にて、渡部愛女流初段の指導対局会があった。
11月23日の前回に続いて2回目で、今回も5面指し×3セット。私は午後4時の回、すなわち3セット目にエントリしていて、3時過ぎに家を出た。この時間なら半日ゆったりできて、味がいい。
3時40分ごろ教室に入ると、奥の部屋で渡部女流初段が指導対局を行っていた。この時間は休憩中のはずだが、対局が終わってないところがあるのだ。時間が来たから強制終了、とはいかないようだ。
「さっきまでHonさんがいたんだけど、負けたらすぐ帰っちゃった」
と誰かが言った。Hon氏、今は忙しい時期らしいが、それでも指導対局を受けにくるのは大したものである。
将棋駒があしらわれた根付があった。指導対局の参加賞らしく、私は「角」をいただいた。
4時になり、いよいよ3セット目の指導対局開始。右端に座った私は平手でお願いしたが、左端の紳士も平手であった。

第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲3八銀△8五歩▲7七角△6二銀▲4八玉△3二玉▲3九玉△3四歩▲5四歩△5四歩▲7八銀△5二金右▲6七銀△5三銀▲4六歩△3三角▲5八金左△2二玉▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三金▲6五歩△1二香(第1図)

今日の渡部女流初段は、ヴァイオレットのワンピースに紺のジャケット。渡部女流初段を拝見するのは昨年9月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式以来だが、また女っぷりが上がった。
△3四歩。いきなり渡部女流初段が指したのでビックリした。いままで駒落ちばかりだったので、つい先に指してしまったらしい。
Take2で、▲7六歩△8四歩。ここで居飛車か振り飛車か考えていたら、また渡部女流初段が1手指してしまった。どうも今日は息が合っていない。
私は▲6八飛。「飛車を振ったんですね」と渡部女流初段。▲2六歩も考えたが、気分を変えてみた。
△5三銀にイビアナのニオイを感じるが、もう美濃に組んでしまったし、早急に動くのは無理。以下もふつうに進めるしかない。
しかし、▲6五歩に△1二香。やはり穴熊にきた。ここでどう指すか迷った。

第1図以下の指し手。▲5六銀△1一玉▲1六歩△2二銀▲1五歩△2四角(第2図)

対局場では盤が横一列に並べられているので、渡部女流初段は両腕をついてズルズル移動する。これではスカート部分もよれるし大変で、見ているこっちがつらい。たとえば対局者が反対につくなど、レイアウトにもう一工夫あってもよかったと思う。
私は▲5六銀と腰掛けたが、どうだったか。棋友との対局なら、▲2五桂と跳ねてケンカする。だがせっかくの指導対局だから、大事に指そうと思ったのだ。
渡部女流初段△2四角。私はこの手の意味が分からなかった。

第2図以下の指し手。▲4七金△3五歩▲同歩△同角▲2六歩△2四角▲2七銀△3一金▲2八玉△7四歩▲3八金△7五歩▲6六飛△8六歩(第3図)

私は▲4七金。以下渡部女流初段は3筋で1歩持ったが、ここは飛車でくるのをよく見るから、角でのそれは珍しい。
▲3六歩と打つ気はせず銀冠に組んだが、3五にキズができている。桂は渡せないな、と思った。
が、△7四歩に▲3八金は悠長すぎた。後の△7五歩には▲6六飛で何とかなる、の読みだったが、△8六歩と突かれて事の重大さに気付いた。

(つづく)
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