日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

超モダンな土浦亀城邸

2006-09-25 | 仕事・建物
 連休の24日、
都の有形文化財の住宅見学会に行った。
昭和10年建築の白いモダンハウス
「土浦亀城(かめき)自邸」
建築の教科書には必ず出ている。
亀城氏は10年前になくなり
今は親戚筋の方が一人で住んでいらっしゃる。
そんなプライベートな住まいを
半田氏が説得して20名だけの見学を許された。

目黒の駅から10分周りは戸建てや共同住宅の一角
シンプルにしてモダン
白く塗られた外壁に細身のスティールサッシ窓
シャープな庇
戦前に漆喰などの湿式は使わずに乾式で覆った。
今でこそ乾式が普通で、
湿式はお金と工期がかかると敬遠されているが
当時は大工と左官仕事が全盛だったに違いない。

中に入ると動けなくなる。
玄関も居間も食堂も階段もワンルーム
広いけれど広過ぎない、
吹抜けの天井は高いけれど高すぎない
窓は大きいけれども明る過ぎない
何処も絶妙のバランスで気持ちがいい
今でもかなりのモダンさだ。

テックスの壁は目地が暴れているけれど
縦横しっかり通り窓が目地に習っている。
窓は視線に合わせて高い窓に細い窓
キッチンや寝室の家具にも細かい配慮

住んでいる方は「手入れをしていなくて恥ずかしい」
「変に手入れがされなくて良かった」一同の感想
床のレベルが4層分になっていて
素晴らしい空間ではあるけれ
高齢のお方にはきついかもしれない。
しかし、亀城さんは享年98歳
最後までここに住まわれたのだろうか?

2時間もゆっくり見学させてもらった。
渋々だったにもかかわらず、熱心さに打たれたのか
最後は一般誌に載った際の雑誌を出して下さった。
一番この建物を愛しているのは
「この方」確信した。
土浦亀城追想
土浦亀城邸
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