日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

林芙美子記念館

2005-07-01 | 仕事・建物
 昨日は中井の記念館の見学に行きました。
昨日までの佐原に続き今日も建物見学の話しですが、毎日出歩いているわけではありません。
間にはしっかり仕事をしています。
住宅雑誌ニューハウスの連載「良質空間探訪」に参加しました。

妙正寺川から少し坂を上ると、左手の階段が玄関に続いています。
一目見て「暗い!」
雨降りの上庭木に囲まれ、部屋は何処も薄暗がり。
どの部屋も真ん中に同じ形のペンダントライト。
ほのかな明るさです。
今の人達のように煌々と電気をつける習慣はなかったのでしょう。

もう一つの感想は「お金持ち!」
つい樋口一葉の貧しさと比較してしまいましたが、あちらは早世、原稿を書きまくるまでは至らなかったのです。
昭和16年戦争が始まった時期に土地を買い、2軒分の家まで建てる経済力。
随分と無理をして働いたことでしょう。
研究し、建築家の山口文象氏の設計で造ったものの、建築家は自分の作品に入れなかった・・
力関係が垣間見られます。

書斎として造った部屋が明るすぎて仕事に向かず、納戸を書斎に使っていた。
今の感覚の納戸とはひと違い、雪見障子の下から緑が見え落ち着いた雰囲気です。
玄関のガラスの引戸が雨戸付き、お風呂の天井の側に湯気抜きなど、細かい配慮が行き届いています。

10年しか暮らせなかった芙美子さんはともかく、長生きをして住んでいた夫の緑敏さんはどのように使いこなしていたのでしょう。
新宿区の委託職員さんに評判のよくない、彼の足跡は見事に消し去られている気がしました。
「彼は得をしたよ」言われていましたが、生きている間中「林芙美子の夫」の葛藤続き、考えすぎでしょうか?
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