日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

「森は知っている」「瑠璃の雫」

2017-09-27 | 読書
8月末から、9月始めに夢中で読んだ二冊

吉田修一著「森は知っている」幻冬社文庫



吉田修一「悪人」「パレード」「さよなら渓谷」を読んでいたので
若者の心模様をメインとした一冊と思っていたが、違っていた。

中学三年生は南の島でおばあさんと暮らしている
おばあさんと血の繋がりは無く、近所に住む男の人の指示を受けている。
一つ年上の親友が中学を卒業し島を出て行くが
直ぐに行方不明となる。

どうやら並の中学生でなく、特殊な訓練と任務を負っている。
中学生と言うのに並の戸籍は無く、親兄弟も無い天涯孤独
なのに英語は元よりフランス語まで理解出来る。

奇想天外な中学生だが知能的犯行と、肉体的格闘をものとしない。

引込まれて一気呵成に読んでしまった。


伊岡瞬著「瑠璃の雫」角川文庫



こちらはすねて暮らす中学生の女の子
母親はアル中で病院を出たり入ったり
母親の従兄弟が献身的に面倒を見てくれて
元検事のお爺さんが心の支えになる。
心に影を持つ中学生と元検事は仲良く過ごすが
どちらも心の傷を隠していた。

ミステリー仕立てで、中学生の謎と元検事の謎を追いかける。


2冊ともダメ親に見捨てられて、特別な中学生になっていた。

読み終わって、普通の親で良かったとホッとしてしまった。

感想文とは言えなくなってしまっているが
2冊とも秋の夜長にピッタリ、お勧めです。
コメント
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