一陽来福  ~齋藤一陽による截金の日々~

伝統工芸。截金職人齋藤一陽が、日々の物創りの様子を紹介します。

京都国立博物館に行こう~vol.2

2011-01-15 03:15:15 | 京都国立博物館に行こう!!とその界隈
筆墨精神!!1月8日(土)より2月20(日)まで
京都国立博物館にて



『筆墨精神・中国書画の世界~王羲之から呉昌硯まで~』

特集陳列『生誕125年記念 篆刻家 園田湖城』

詳しくはこちら→http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

正直なこと言って、今回の作品展は私にはさっぱりわかりません^^
音声ガイドを聴いてみましたが、謎が謎を呼びなぞが深まるばかりでした。

ですが、書や中国の歴史に明るい方であれば、ガイドは充実の50分というところだと思います。50分て驚きです。聴き応えたっぷりです。
音声ガイドは カセットミュージアム→ http://www.ca-mus.co.jp/index.shtml 
高僧と袈裟のときも、ここだったようです。
内容がとても濃いので、とてもいいのですが、専門用語が少し多いので、多少知識がないと、厳しい事になるかもしれません。

いつもは、なんだかんだと取っ掛かりを見つけて、それなりに楽しいのですが、私に書の心がさっぱりなのでしょう。。
でもいい機会なので、中国の歴史にちょっとでも触れることができたらいいかな。。と、思います^^
個人的には
文字の美しさを鑑賞する。

ということであれば一昨年のシルクロード展の方が好きだったかな?
ですがさすがに、7世紀くらいの文字がきれいでした。
三国志の貴重な残巻が出ています。
蘭亭序がでています。
十七帖がでています。
どれもこれもとても貴重なもの、紙の残巻なんて大陸ではナカナカ残らないのですが、やはり日本に渡ってきて大切に保管され素晴らしい状態で残っているものばかりだそうです。


土曜講座では、どんな筆が使われていたか?のお話をされていて
「狸とか兎とか硬い毛が使われていました」
え~~?兎って硬いの~?と思いましたが、画材屋さんに尋ねてみたところ、筆屋さんにまで電話してくださって^^;。。。
なんと!
すごーく硬いんですってー
それは、筆の命毛という芯に使われるほどで、つまりはピンとしてコシがあり、シナヤカという事になるのです。
兎ってすごいんですね~


今回は、主題の人物からも、中国文人たちの世界であり、文人画や漢詩などもでています。
曲水の宴というのは王羲之の時代であったのか~と。。
350年頃ってことなんですよね~

私がどこかで見た、曲水の宴の絵。。
川に、杯に注がれたお酒が流されています。お酒が流れ着くまでに、詩歌を詠まなければ罰杯です。中国の文人たちが、川端でへべれけになっていて、男の童子?たちが、給仕をしていて、老人?が次々にお酒を注いでいたかな?
なんだかとても面白く感じて、ずっと覚えていた絵です。
私も詩歌が詠めたなら、こんなことしてみたいな~って思ったので^^

ただ何処で見たやら、お寺だったか、博物館だったか?
襖絵だったか、襖絵をお軸に直したものだったか。。
どなたか知っている方がいたら、教えてください~~

漢詩は訳したものしか解らないけれど、その荒涼として、悠々とした大地や河、大陸を吹き抜ける清々とした風を思わせる世界観が好きです。
できることであれば、私も中国古代の歌、詩経や楚歌の世界を解ってみたいものです~

中央の吹き抜けのお部屋では、日本の貴重なものも出展されていて、久しぶりに「山越阿弥陀」さんを拝見しました。截金の施された仏画です。
思わずお久しぶりです。と、こっそりご挨拶してみたり^^
そしてとなりの法華経の金界(金の罫線)が、私には截金に見えるのですけれど。。
それにしても中国の写経には截金してあるもの見た事ありませんが、あるのでしょうか?

特別陳列、園田湖城
たくさんの篆刻郡です。コレクションの中には、秦漢時代の印もあってかわいいです。
いろいろな素材の篆刻をみることができます。
篆刻の文字の知識がまったくないので、説明が出来ずに申し訳ないのですが、博物館正面の文字も園田湖城だということです。
南画・富岡鉄斎の絵もちらほら観ることができます。
けっこう盛りだくさんですね。



本来今の時期なら、常設展にて十二天(総截金の美しい仏画)やら狛犬さまやらの展示なのですが、今は新館建替えの為にありません。
早く常設館を、と心待ちにしていますが、まだ影も形もありませんね。
遅れているので、まだ3~4年はかかりそうだということです。



夕方の博物館のようす。
友の会の会員なので、いつでもお庭には入れてもらえます。
京都に住まうようになってからずっと友の会の会員なので、もうかれこれ15年以上は会員なんですよね。

友の会はお得なのでお勧めです。今は常設館がお休みなので、お好きな特別展が無い場合には、お勧めできませんが、

年間3000円。奈良国立博物館と共通で計6回の特展に使えます。※注:各特展一回きりです2回目以降は団体割引で入れます。
東京国立博物館と九州国立博物館も6回のうち計2回分の枠が設けられています(東博2回、九博2回、或は東博1九博1の計2回として使えます)。

※各博物館の常設展は、いつでも友の会のカードで観覧できます。


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2 コメント

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ありがとうね~ (ふわり。)
2011-02-06 02:02:40
 誘っていただいてありがとうね~。

とっても楽しかったんだよ~。
私は、意味はあんまり分からなかったけど
意外と楽しめました。単純に、
こんな古代の紙が残ってるのが
すごいな~と。
あと、篆刻を彫ってもらって、
面白いおじさんだった。

いい記念になりました。

十七帖のエコバックも買って
漢字マニアの友達にプレゼントしたら
とっても喜ばれました。
ほんと、ありがとうね~。
返信する
Unknown (一陽)
2011-02-06 15:16:16
^^
楽しんでくれたみたいで何よりです♪

観覧後のお話や中国、西安旅行のお話も聞きたかったけれど、
顔も見れたし、ちょこっとお話もできたから、嬉しかったよ~

また来てね~
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