赤くなった柿と自己判断優先が誤りをおかす

2015-10-19 16:01:31 | 日記

  赤くなった柿と自己判断優先が誤りをおかす

    今年も、夏の暑さは異常であった。さらに晴天続きで庭の「どうだんつづき」も水枯れとなり春に新芽が出るか心配である。心身とも枯れ、そして限界に近かったところにようやく訪れた秋のすがすがしさにほっとしている。

   よく昔から言われていたことわざに「柿が赤くなると、医者は青くなる」というものがある。心身のリフレッシュもあるが、柿や、蜜柑、柚などが実をつけて色づく秋は豊富な食べ物を口にすることができる。秋の果物には豊富なビタミンC(コラーゲン生成に必要、抗酸化作用もある)が多く含まれている。例えば柿の実の栄養成分はカロテン、ビタミンC、カリウム、マンガン、食物繊維等、そして柿特有の渋味成分はシブオール(タンニンの一種)とアルコールデヒドロゲナーゼは甘柿、渋柿を問わず全ての柿に含まれている。シブオールは胃腸をコーテイングし炎症を防ぎ、また血管を強くして血圧を下げる働きがあり、高血圧や脳卒中などの予防効果が期待できると言われている。

   もちろん柿だけではない、みかんもゆずも豊富なビタミンCが多く含まれている。秋の果実はすべてが良い。健康が維持される。病人が少なくなれば医者は手持ち無沙汰さになる。いわゆる「青くなる」ということだ。

   毎年の事、この時期に「検診」を受ける。体質もあってのことか大腸ポリープが度々見つかる。多い時には5個もあった。慣れたもので、内視鏡検査を予約し2日の入院準備をして出かけて切除、検査結果異常なしにほっとする。今回は大腸には異常はなかったが、胃部に一個のポリープが見つかる。大きさからして切除を勧められ総合病院を紹介された。予約を取って出かけた私の頭には大腸ポリープの切除の記憶がある。簡単に考え二日間の入院の準備をして出かける。ところが再度の内視鏡(拡大)検査。結果によるが、切除となれば大事をとって10日間の入院が必要と説明される。なんでと質問する私に、医師からは切除の実態は同じでも、胃部は大事を取らなければならないことの説明を受ける。自己判断を優先することがいかに誤りであるかの事例を体験した一日であった。入院準備品のバックを下げて病院を後にした。

   もちろん自己判断は必要であり、最終的な選択の基礎になることは間違いない。だが勝手な判断が、往々にして誤りを繰り返すことのあることを痛感した日であった。

   今年も「渋抜きをした柿」を食べたばかりである。

 


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