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大和文華館・尾形光琳筆「中村内蔵助像」と人物表現の魅力展

2018-05-11 12:33:56 | 大和文華館
今朝は6.4℃まで冷え込みましたが、遅霜はなかったよう、
若草山も今朝は夏の光を浴びて日々緑色に変化がみられます。


現在『尾形光琳筆「中村内蔵助像」と人物表現の魅力』展が
5月20日まで、大和文華館で開催中。HPによると
”人物画は東洋の伝統的な画題です。人物の姿は、肖像画や
 風俗画はもちろんのこと、仏画や物語絵、歌仙絵など・・・
 時代の関心を鋭く反映した多様な人物表現をお楽しみ下さい”

当館所蔵品にて7部で構成され、
50作品、国宝1件、重要文化財4件、重要美術品2件を含む。
本館に入ると、いつもの様に3作品が展示されており、
左:6『源氏物語浮舟帖』鎌倉時代、重要文化財(以後重文)
  浮舟の後半部が書写されており、雲母(きち)をひいた
  光沢のある料紙に、白と黒のみからなる画面に情緒感が
源氏物語浮舟帖

中:19『小大君像』佐竹本三十六歌仙絵断簡 鎌倉時代、重文
  元は上下二巻、1919年佐竹家を離れる時に分断された。
  大和絵の伝統、写実的で内面の感情が溢れています。
  絵は藤原信実、書は九条良経の筆と伝えられる。後ろの歌
「岩橋の夜の契りも絶えぬべし明くるわびしき葛城の神」と
小大君像

右:5『病草紙断簡やまいぞうしだんかん』平安後期
  
Ⅰ.【神仏】
1.『金胎仏画帖』 12図 平安後期
  本来は九十五尊、描線が柔らかく美しい

2.『小厨子扉絵』4画 鎌倉時代
  高貴な女性の守り本尊とされ、法華経・陀羅尼品より
 
 

4.『多武峰曼荼羅図』藤原鎌足像 室町時代
  鎌足と長男定恵(俗名、真人)二男の不比等と三人を描く
 
Ⅱ.【物語】
7.『伊勢物語下絵梵字経』鎌倉時代
  白描という墨線を主体とする大らかな表現で、隣に経典を
  除いた8.白描の三井田久子さんの模写もあり面白いです。


9.『平治物語絵巻断簡』六波羅合戦巻 鎌倉時代
14.『源氏物語図帖』伝土佐光吉筆 桃山~江戸時代前期
15.『伊勢物語図色紙』伝俵屋宗達 六段 芥川 江戸前期
伊勢物語図色紙

Ⅲ.【歌仙】
20.『僧形歌仙図』 俵屋宗達筆 江戸前期
21.『三十六歌仙絵敦忠像』伝岩佐又兵衛筆 江戸前期
僧形歌仙図

Ⅳ.【唐人物】
22.『寿老人図』 秋月等観筆 室町時代 雪舟の弟子
23.『古画縮図(人物)』狩野探幽筆 江戸前期
24.『維摩居士像』狩野山雪筆 江戸前期 立像は珍しい
25.『寒山図』 俵屋宗達筆 江戸時代前期
26.『林和靖図』伝宮崎友禅斎筆 江戸中期 友禅染考案者

Ⅴ.【肖像】
29.『一休宗純像』伝曽我蛇足筆 一休賛 室町時代
  円窓内に緻密な顔と粗い衣の描線で
一休宗純像

30.『龍湫周澤像』1423年 古憧周勝賛 室町時代
  顔や体そして袈裟に精緻な表現  重要美術品
龍湫周澤像 

32.『婦人像』 桃山時代  重要文化財
  能面のように理想化され、内に秘めた強い精神力が
  伝わります。狩野派による作品でしょうか  
婦人像

33.『中村内蔵助像』尾形光琳筆 江戸中期 1704年重文
  琳派の数少ない肖像画として貴重で、張りのある描線
  「瘦けれと 腹にこめたり 春の山」
中村内蔵助像

Ⅵ.【風俗】
36.『輪舞図屏風』
  本館定番の作品で、風俗がよく判ります。  
輪舞図屏風

37.『婦女遊楽図屏風』松浦屏風  江戸時代前期 国宝
婦女遊楽図屏風
39.『美人図』宮川長春筆1797年川上不白後賛 重要美術品
  「佛は法をうり 祖師は佛をうる・・・」沢庵の偈
  艶やかな流し目であるが媚びてはいない、繊細な線描は
  円熟し、理想の美人画か。大和絵の伝承する気概も
美人図

40.『美人画』司馬江漢筆 江戸後期
  39の長春との相違が面白い
42.『海浜漁夫図』司馬江漢筆 1799年 西洋画の影響が

Ⅶ.【近代】
48.『撫子花図下絵屏風』 土田麦僊筆 1934年
49.『洗髪図』 土田麦僊筆 昭和時代
  白指で一部(耳目、足先など)に朱を

よく見る作品もありますが、忘れがち、復習しなくては。