気軽に茶道をしてます。

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お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

「雲井坂雨」で南都八景の元祖「瀟湘八景」を

2017-10-15 18:16:01 | お稽古
シトシト降る冷たい秋雨、11月初旬の気温で続くと、
外に出るのも億劫になりますが、月一回の先生のお稽古日、
伺う途中、若草山に昇る水蒸気を背景に、東大寺大仏殿が
浮かび上がりまるで墨絵の世界ですが、一色だけ鈍い光りを
放つ鴟尾を目にすると、心が不思議と引き締まります。
朝からは「中置の初炭」と「壺荘付花月之式」お稽古、
菓子は奈良‣樫舎さんの「栗きんとん」の美味しかったこと
午後からは「軸荘付花月之式」をご指導していただけました。

壺荘付花月之式」とは、
平花月之式に小習事十六ヶ条の「壺荘」がついた式になり
葉茶壺の扱いを花月之式の中で教えて頂けました。
簡単には「壺荘」に薄茶三服点てで、亭主お一人に客四人
そして付物花月に準じておりますね。
壺荘(つぼかざり)」は新版‣茶道大辞典(淡交社)によると
”口切茶事のときの茶壺の扱いで。茶葉を詰め封印をした
 ままの茶壺に、口覆をかけ緋の打紐で結んで床に飾って
 おき、入席後、客の所望によって拝見に供する。
 表千家では「飾」の字を用い習事十三ヶ条の一つ”と

軸荘(じくかざり)」は
”外題荘りともいう。軸物が名物あるいは宸翰(しんかん)‣
 拝領物などの場合、軸を巻いたまま二つ折りにした帛紗か
 軸盆に外題が上になるようにのせて床に飾っておき、
 客の席入り後、正客の所望で床にかける。
 表千家では「飾」の字を用い習事十三ヶ条の一つ”と
 *宸翰とは、天子の直筆の文書

午後から雨足が強まった中、帰り道、雲井坂を通った時、
奈良(南都)八景」の一つ「雲井坂雨」の話になり、
グーグルマップより
今日のお軸、中国の瀟湘八景(しょうしょうはっけい)
描かれ、本家本元の八景だったことなどお稽古のことに。
さらに進むと、東大寺大仏殿の鴟尾も遠目に目にすると
わが社中でも「軸荘付花月之式」はできるでしょうが、
「壺荘付花月之式」は?、
出来るように精進しなくてはとの思いが・・・。

付記)南都八景とは
「春日野の鹿」「猿沢池の月」「佐保川の蛍」
「南円堂の藤」「東大寺の鐘」「三笠山の雪」
「雲井坂の雨」「轟橋の旅人」に