心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
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ヒューマンエラー、安全
ポジティブマインド
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認知の発達と教育

2006-09-28 | Weblog
06/9/15海保
学校教育研究所年報 51号 2007年版 07年2月締切
3.認知の発達と教育

概要*****************
教育は、認知の発達を引き出し、時には、それを促すことを一つの大きなねらいとしている。問題は、その効果の最大化である。いつどんな教育的な働きかけをすることが、認知の発達に最も効果があるのかである。教育心理学、認知心理学、学習心理学、発達心理学といった心理学の領域では、かなり丹念に、そのあたりの研究がおこなわれてきた。
本稿では、それらを概観することはしない。そうした研究の背後にある、やや大げさな言い方になるが、グランドセオリーのほうに目を向けて、認知の発達と教育の問題を7つに絞って論じてみたい。

福祉機器展に行ってみた

2006-09-28 | 心の体験的日記
一度は行ってみたいと思っていた展示会だった
今回は学生の引率をかねて出かけた
びっくりしたことのいくつか
・ものすごい人出
・学生風の来場者の多いこと
・展示する会社の多いこと
 しかも、車から靴、トイレまで多彩なこと
福祉ビジネスの躍動ぶりを肌で実感できた

子どもの安全、安心の心理学

2006-09-27 | 安全、安心、
05/7/19海保
立正大学 公開講座 9/28



「子どもの安全、安心の心理学」
 本講演では、安全、安心を子ども一人ひとりの心の問題としてとらえた時に、どんな有効な方策が考えられるかについて、「ヒューマンエラーの心理学」の立場から考えてみたい。
 「リスク感覚を高めること」「安全工学的配慮ができるようになること」「メタ認知力を高めること」「危険予知力をつけること」の4つについて具体的な事例に基づいて考えてみる。

ミスに強くなる心の訓練

2006-09-27 | ヒューマンエラー
05/6/10海保
   使命ム計画・実行・確認サイクルと
       ヒューマンエラー
   ---ミスに強くなる心の訓練---

    筑波大学心理学系 海保博之

第1「使命の取り違えエラー」

●教訓「事故を起こすより遅れたほうがまし」
●事例 あと3日と納期が迫ってきたので、急いであれもこれも同時にやり、たくさんの資材をもったままつまずいてしまい、ひやり。
●事例を分析する
1)納期が迫ってきたため、無理をした
 仕事に納期はつきもの。しかし、そのために無理をすれば不安全行動をしがち
2)いくつもの仕事を同時にして(多重課題)、力量の限界を越えてしまった
 目一杯あれこれ仕事をかかえてしまうと、ちょっとしたことが加わるだけでエラー、事故となりがち。
●対策
1)納期までのスケジュール管理をきちんとする
2)仕事を一人で抱え込まないようにする
●使命の取り違え傾向度チェックリスト(得点; 点)
1)人に喜んでもらうのが好き( )
2)決まりや手順より、その場にふさわしいやり方でやる( )
3)人に自慢をすることが多い( )
4)競争では負けるのが嫌い(  )
5)何よりも時間厳守が大事(  )
*****************
●「使命の取り違えエラー」を防ぐ対策のいくつか

1)使命を意識して絶えず確認・活性化をはかる
 日本社会は、ハイ・コンテクスト文化。暗黙の使命が支配している。したがって、しばしば、使命と内化目標との間にズレが発生する。安直な業績主義、合理化は、暗黙のしかし強力な目標となって、エラー、事故を誘発することが多い。
2)適度に具体的な目標に落として意識化する
 上位の使命(理念的使命)も下の使命(行動的使命)も同時に意識できるような使命構造にしておく(ミドル・アウト表示)。
  例 「患者第一」より「安全ケアーを第一に」
    「安全運転」より「法定速度の遵守」
3)目標行動を単線化して、目標間の葛藤を起こさせない
 安全が何より大事かを完璧にわからせる
  例 3つの使命が葛藤している例
    時間決め配達  安全運転  競争
**            
第2 思い込みエラー  

●教訓「知ったかぶりは誤った状況認識の元凶」
●事例 新しい作業場へ配置変えになった。つい、前の作業場でやっていた通りにやってしまい、ひやり
●事例分析 
1)仕事の内容が前の職場での仕事と似ていたので、つい、前の手順でやってしまった
新しい職場でも前と似たところはないかを探します。そして、それだけに依存して状況認識をしてしまうと失敗します。
2)自分の有能さを見せたいために、前の職場でのやり方を持ち込みすぎた
 新しい職場での自分の存在をアピールしたくて、教えてもらう、学ぶ気持ちが後回し。
●対策
1)新しい職場では、旧職場と違ったものやことに注意する
2)自分一人で即断即決しないで教えてもらう
●あなたの思い込みやすさをチェックしてみる
1)勘違いすることが多い(  )
2)即断即決するほう(  )
3))何がなにやらわけがわからないのは嫌い(  )
4)見込み運転するほう(  )
5)人の意見をあまりきかない(  )
***************
●「思い込みエラー」を防ぐための対策のいくつか

1)わけがわからない状況にしない
 ・仕事の目標や全体像をあらかじめ意識する
   実習「大文字のTをさかさまに描いて、その上に三角形を」
 ・仕事に関連する知識を豊富にしておく 
2)あえて判断停止(エポケ)をする
 ・情報収集の時間をかせぐ
 ・ステレオタイプ(固定観念)による思い込みの防止
3)自分の思いを人に話せるようにする/話すようにする
 ・コミュニケーション環境を良好にしておく
 ・人と情報を共有する 
 ・思いを外に出すことで自分の思い込みに気がつくことがある
4)現場を一時的に離れてみたり、知識量や考え方の異質なメンバーを入れて、新鮮な目(fresh  eye)によるチェック体制を作り込む
          
***
第3 うっかりミス

●教訓「同時に複数の仕事はしない」
●事例 道路工事で、交通整理をしながら作業の指示もしていている。そこに携帯電話がなり、その対応で、交通整理がおろそかになり車が急ブレーキでひやり
●事例分析
1)突然、割り込んできた携帯電話に注意がとられてしまった
 携帯電話は突然、割り込んできます。それに注意をとられてしまい、本来の仕事がおろそかになってしまい、ひやり。
2)いくつもの仕事を一人でかかえてしまい、能力を超えてしまった
 たくさんの仕事をかかえていると、目一杯でがんばってしますから、そこにもう一つの仕事がくれば、パンクしてしまいます。
●対策
1) 優先順位を確認しておく
2) 割り込みを受けうけない
2)仕事を仲間に割り振る
3)頭の中だけに抱え込まないで、やるべきことを外に出す(外化)
●うっかり傾向度チェックリスト
1)一日一回くらいはうっかりミスをする( )
2)見落としや聞き間違いが多い( )
3)計算ミスをよくする( )
4)注意が散漫で持続しない( )
5)感情的になることが多い( )




****************
●うっかりミス」を防ぐ対策のいくつか


1)仕事に必要な注意量を考える           
たとえば、あわてると、注意配分がうまくいかなくなり、特定の対象に注意がとらわれたりして、状況認識を誤ってしまう。
2)注意資源をいつも100%使うような状態にしない
 多重課題を避け、メモや仲間などの外化支援をフルに活用する
3)管理用の注意を残しておく(複眼集中の状態にする)
  仕事用に7割、管理用に3割くらい。管理用をうまく使って注意の選択、配分、持続をコントロールする。
4)感情を安定させる
  感情は注意の調節弁
   例 パニック時  恐怖が一点への過剰集中をもたらす
     高ストレス時  ストレスの原因に注意が取られる
****
第4 確認ミス

●教訓「確認はエラーを事故につなげないための最後の砦」
●事例 指差し確認をしたのですが、実は動作だけをして確認をしていなかったため、入室危険の部屋のがあいたまま
●事例分析
1)確認行為が形骸してしまっていた
 確認行為が身についているのは良いことですが、いつも「よし」ばかりが続くので、つい、確認がおろそかになった。
2)確認行為そのものには注意を払ったが、確認するものを忘れてしまった
 大事なのは、確認する行為そのものではなく、行為の先にある不安全事態のほうであることを忘れてしまった。
●対策
1)鍵を2つ用意する
2)2人で確認する
●あなたの確認習慣をチェックする!!
( )寝る前に火の消し忘れや施錠忘れがないかが気になる
( )何事も一度の確認では気が済まない
( )忘れると困ることはメモや貼紙をするようにしている
( )複数の手段で複数の人から確認をとることがよくある
( )人に、確認したかを聞くことが多い
* ******************
● 「確認ミス」を防ぐための方策のいくつか

1)一連の仕事の流れをあえて中断して確認する場所--ホールド・ポイント--を設ける
とりわけ、仕事に熟練すると、ほとんど努力なく「むり、むだ、むら(3つのム)」なく流れるかのごとく仕事が進んでいく。たくさんの要素行為があたかも一つの行為であるかのごとくになる。これを「仕事のマクロ化」と呼んでおく。マクロ化した作業の途中で、うまくいっているかを確認するのは、なかなか難しい。   
2)確認を動作として外に出すようにして(外化)、確認行為を確実なものにする
 例 指さし呼称
    指でさす--->確認場所や行為への注意の焦点化
    呼称--->頭の中だけの確認にしない
3)確認は複数で独立に行なう
4)モードを変えて確認を行う
  

おわりに
「使命ム計画・実行・確認サイクルとエラー」
●やらずもがなのことをしてしまう「使命の取り違えエラー」
例 ノルマを達成するために手順を無視して効率化をはかってひやり
●勝手な思い込みをしてしまう「思い込みエラー(ミステイク)」
例 モニターの警報が鳴った。いつもの警報の不     具合と思い込んでいつもの操作をしたが、圧力が限界点に達してしまいひやり。
●やるべきことをしない/余計なことをしてしまう/やる順序を間違う/やるタイミングを間違う「うっかりミス」
例 同僚と話をしながら、機械操作をしていたら、あやうく機
械に巻き込まれそうになった。
●やるべきこと/やったことを確認しない「確認ミス」
例 確認「行為」はしたものの、きちんとしなかったために、工具を置き忘れてしまいひやり。
****************************
付録「ヒューマンエラーを事故につなげないための7カ条」
第1条「エラーは誰もがしてしまうとの自覚を持つ」
第2条「エラーについての知識を豊富にして、折に
    触れて、その知識を思い出すようにする」
第3条「ヒヤリハット体験から学ぶ」
第4条「自分にできることとできないことを知る」
第5条「危険(リスク)度の高いところでは、確認
    につぐ確認と多彩な確認手段を用意する」
第6条「エラーが事故につながらない工夫を考える」
第7条「安全の仕事は自分一人で抱え込まない」





ミスに強くなる

2006-09-27 | ヒューマンエラー
111112222233333444445555566666
30文字x40行 できあがり2p 
04・12・21海保
序章と終章で30p
のこり7章で各30p 全体で200p

「ミスに強くなる心の訓練」


海保博之(筑波大学大学院教授)
 
はじめに 2p

序章 自分を知り自分をコントロールする 40p

0.1)頭の中にもう一人の自分がいる
●頭の中にもうひとりの自分がいる
●メタ認知の2つの働き

0.2)心の管理不全とヒューマンエラー
●自分の心が自分ではままならない
●熱中しても心が弱ってもメタ認知は働かない
●心理安全工学のすすめ

0ー3)メタ認知力を高める
●メタ認知力を高める王道は知識
●ミスに関する心理学的な知識とは

0ー4)今現在の心と行動を内省する
●今、過去、未来を考える
●仕事をしている今現在の心と行動を内省する
●課題分割をする
●実況中継をする

0ー5)事後的にあとを振り返る
●ヒヤリハット体験を活用する
●認知ダイアリーをつける
●分析の枠組を決める
●VTRを使った振り返り

0ー6)先のことを考える
●予知する 
●危険を予知する
●予知能力を高める--KYTの効果その1
●リスク感覚を鋭くする--KYTの効果その2
●知識を高度化できる--KYTの効果その3
●自己チェックリストで自分を知リ、未来に備える
●エラー、事故予測システムがある
●メタ認知過剰にも注意が必要

******
ヒヤリハットの心理学(1)
「ヒヤリハット体験は共有する」



第1章 ミスを防ぐ見えの世界を設計する
 16p/累計58p

1.1)見えるようにする
●見えないためにミス
●見られる状況に思いをはせる
●動きながら見る
●動くと見えてくる
●動きながら見られる表示を工夫する

1ー2)意味を見えやすくする
●意味が見えるとは
●まとめる
●違いだけを際立たせる
●それが何であるかをわからせる
●たとえる
●見えるものが現実と一致するようにする

1-3) 見た目をよくする
●感性をつくり出すのもの
●見て気持ちがよくなるようにする

ヒヤリハットの心理学(2)
「危険表示は見やすくわかりやすく」


**
第2章 知識を適切に活用する 30p/累計88p

2ー1)知識は多彩
●知識ってどんなもの
●内なる知識を分類する
●手続的知識はやっかい
●慣れてきた頃が一番危ない
●もう一つの知識の分類

2ー2)知識処理のプロセスはどうなっている
●知識処理のプロセス
●感覚情報貯蔵庫での瞬間処理
●短期記憶貯蔵庫での知識処理
●長期記憶貯蔵庫での知識処理

2-3)知識を適切に管理する
●たくさんのことを一度に覚えない
●知っていることと関連づける
●知らないことを知る機会と手段を用意しておく
●知識を高度化させる
●旧知識を棄却させる
●記憶の変容のくせに注意する
●思い出す手がかりを豊富に
 
***
3章 考え違いを防ぐ  24p/累計112p

3ー1)考えるのさまざま
●考えるからこそ人間なのだ
●論理的に考える
●直感的に考える
●感情的に考える

3ー2)ミスの原因分析のための思考術
●思考をクリティカルに吟味する
●思考の固着に要注意
●事が起こった後での推論は誤りやすい

3ー3)ミスから立ち直るための思考術
●ミスをすると
●ミスから立ち直る思考術

ヒヤリハットの心理学(4)
「即断即決したときは、多彩なチェックの網を用意しておく」

****
第4章 感情をコントロールする 17p/129p

4ー1)その時、その場での感情を穏やかにする
●感情は注意に影響する
●とっさの感情はいろいろの形で出現する
●とっさの感情は生き残りためのセンサー
●過ぎたるはなお及ばざるが如し
●あわてない
●パニックに対応する
 
4-2)ストレスに強くなる
●感情は時間と共に変わる
●ストレスをやわらげる
●感情はメタ認知できる
●やる気を高める

4ー3)ミスによる心のダメージを癒す
●ミスをした人を癒す
●ミスによって被害を受けた人を癒す

ヒヤリハットの心理学(5) 
「気持ちが高ぶっているときは、気持ちを鎮めてから仕事をする」

*****
第5章 スマートに動く 27p/累計156p

5ー1)行為を分類する
●行為を3階層に分ける
●認知と行為のそご3態
●認知と行為と状況との時間オーダーのギャップ
●インタフェース問題 
 
5-2)とっさに動く
●危険を避ける
●体験を通してとっさの行為を学ぶ

5ー3)手順、規則に従って動く
●手順、規則に従う
●手順、規則の学びはじめに起こること
●手順、規則の学びを軌道にのせる

5ー4)熟慮してから動く
●4つの代表的なエラー
●不適切な状況認識による思い込みエラー
●思い込みエラーに対処する 

******
第6章 コミュニケーション環境を良くする 
 20p/176p
●コミュニケーション環境が激変
●良好なコミュニケーション環境をつくる
●コミュニケーションとは

6ー2)正確に指示する
●音声によるコミュニケーションは便利だが危ない
●ミスを防ぐ音声コミュニケーションの工夫
●情報を精選する

6ー3)わかりやすく指示する
●正確さとわかりやすさと
●冒頭説明を
●メリハリをつけて
●2W1Hで

ヒヤリハットの心理 (7)
「間接指示には誤りが入りやすいので要注意」


終章 ミスとともに 海保 7p/183p
7ー1)ミスに強くなる
●ミスと人と状況と
●ミスに強くなる

7ー2)ミスに強いとは
●ミスをしても事故につなげない
●ミスの影響が拡大しない
●ミスからの回復が速い
●エラー、事故の発生要因の分析と対策が的確かつ迅速


ヒヤリハットの心理学(8)
「平面でないときはそのことがわかる視覚的な手がかりを豊富に」



おわりに 済み 2p



昔の活動記録

2006-09-27 | 心の体験的日記
03/3/31海保
海保の最近の活動報告

*************************************************************
****2002年度*2002年4月より2003年3月まで(14年度)分******
●専門論文
○鈴木裕子・海保博之 2003/3 「検索誘導抑制をめぐる諸問題」 筑波大学心理学研究。2003,25,69-77
○島田英昭・海保博之 2003/3 「心的計算処理研究の諸問題とその議論」筑波大学心理学研究,25,51-67
○海保博之 2002 「生活の中の認知工学---デザイン性、使用性、操作性、機能性」
生活工学、2002、3号、連載

●著書
「専門」
編集・執筆
○海保博之・柏崎秀子編著 2002/6「日本語教育のための心理学」新曜社
  「知識獲得の心理学エッセンス」「漢字を学ぶ」の2章を執筆
分担
○海保博之・茂呂雄二 2003・3 「文章・談話の心理学的研究」北原保雄監 佐久間まゆみ編集「朝倉日本語講座7巻」朝倉書店、250-274
○海保博之 2002/12 「23章 技能の学習」 辰野千寿編「学習指導の現代的課題」94-97 学校教育研究所
○海保博之 2002 「認知の科学と情報デザイン上の問題発見」 (「新デザイン・ハンドブック」朝倉書店」460-461

「一般」
執筆
○海保博之 2003/3 「心理学ってどんなもの」 岩波ジュニア新書
○海保博之 2002/9「くたばれ、マニュアル」新曜社
編集
○佐藤泰正・海保博之・新井邦二郎偏 2002/11「教育心理学」学芸図書
○海保博之 2002年  「現代用語の基礎知識2003年板」 心理学の部、

●一般雑誌
○海保博之 2003/1より 「ヒヤリハットの心理学」「安全衛生の広場」3003年1月より連載
○海保博之 2002 「ヒューマンエラー防止学」(「働く人の安全と健康」3巻、No1よりNo8まで連載)
○海保博之 2001年4月より2003年3月まで 「発想王をめざせ」Mit(芳林社)
○海保博之 2003/2「広告を科学する(インタビュー記事)」 広告研究所レポート(日本経済新聞社) 2003年2月、No189,8-9
○海保博之 2002/12 書評「学力低下論争」(市川伸一;つくま新書)
「指導と評価」2002年12月号


●学会活動
○2002年日本心理学会にて 「高齢者の手続き習得」ワークショップ 
 討論者として
○シンポジウム「留学生1年目の教育のあり方---科学教育の視点から」(東京外国語大学留学生日本語教育センター主催「2003年3月14日」) 招待講演「短期集中学習を効果的にするための認知心理学からの提言」
○招待講演「医療看護におけるヒューマンエラー逓減のための認知心理学からの6つの提言」 2003年4月29日 京都在宅ケア研究会第11回大会
○2002/8 日本プラントヒューマンファクター学会 理事に就任
○継続
・日本心理学会 常務理事(2001年7月より)
・「心理学研究」編集委員会編集長(2001年7月より)
・TC協会会長(1998年より)

●社会的活動
「委員会関係」(継続)
○大学設置・学校法人設置審議会・専門委員 
○人事院 安全専門委員
○日本学術振興会・科学研究費審査専門委員会委員
「雑誌編集委員」
○「指導と評価」(応用教育研究所)編集委員
○「安全衛生のひろば」(中央労働災害防止協会)編集委員
「講演関係」
○東京電力、中央労働災害防止協会、厚生労働省看護中央研修所、九州国際大学など ヒューマンエラー、頭の働き(認知心理学)などの講演20回
「その他」
○株式会社サーティファイ ソフトウエア活用能力認定委員会委員
○応用教育研究所所員

●学内活動
○付属高校長
○人間学類 人事運営委員会委員
○教育研究科 人事運営委員会
○心理学系 運営委員
○学内 レクレーション委員

*******
********
*********
○海保博之 1999 「認知心理学からみた学び方」 指導と評価、9月号、8-11

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昔の活動記録

2006-09-27 | 心の体験的日記
03/3/31海保
海保の最近の活動報告

*************************************************************
****2002年度*2002年4月より2003年3月まで(14年度)分******
●専門論文
○鈴木裕子・海保博之 2003/3 「検索誘導抑制をめぐる諸問題」 筑波大学心理学研究。2003,25,69-77
○島田英昭・海保博之 2003/3 「心的計算処理研究の諸問題とその議論」筑波大学心理学研究,25,51-67
○海保博之 2002 「生活の中の認知工学---デザイン性、使用性、操作性、機能性」
生活工学、2002、3号、連載

●著書
「専門」
編集・執筆
○海保博之・柏崎秀子編著 2002/6「日本語教育のための心理学」新曜社
  「知識獲得の心理学エッセンス」「漢字を学ぶ」の2章を執筆
分担
○海保博之・茂呂雄二 2003・3 「文章・談話の心理学的研究」北原保雄監 佐久間まゆみ編集「朝倉日本語講座7巻」朝倉書店、250-274
○海保博之 2002/12 「23章 技能の学習」 辰野千寿編「学習指導の現代的課題」94-97 学校教育研究所
○海保博之 2002 「認知の科学と情報デザイン上の問題発見」 (「新デザイン・ハンドブック」朝倉書店」460-461

「一般」
執筆
○海保博之 2003/3 「心理学ってどんなもの」 岩波ジュニア新書
○海保博之 2002/9「くたばれ、マニュアル」新曜社
編集
○佐藤泰正・海保博之・新井邦二郎偏 2002/11「教育心理学」学芸図書
○海保博之 2002年  「現代用語の基礎知識2003年板」 心理学の部、

●一般雑誌
○海保博之 2003/1より 「ヒヤリハットの心理学」「安全衛生の広場」3003年1月より連載
○海保博之 2002 「ヒューマンエラー防止学」(「働く人の安全と健康」3巻、No1よりNo8まで連載)
○海保博之 2001年4月より2003年3月まで 「発想王をめざせ」Mit(芳林社)
○海保博之 2003/2「広告を科学する(インタビュー記事)」 広告研究所レポート(日本経済新聞社) 2003年2月、No189,8-9
○海保博之 2002/12 書評「学力低下論争」(市川伸一;つくま新書)
「指導と評価」2002年12月号


●学会活動
○2002年日本心理学会にて 「高齢者の手続き習得」ワークショップ 
 討論者として
○シンポジウム「留学生1年目の教育のあり方---科学教育の視点から」(東京外国語大学留学生日本語教育センター主催「2003年3月14日」) 招待講演「短期集中学習を効果的にするための認知心理学からの提言」
○招待講演「医療看護におけるヒューマンエラー逓減のための認知心理学からの6つの提言」 2003年4月29日 京都在宅ケア研究会第11回大会
○2002/8 日本プラントヒューマンファクター学会 理事に就任
○継続
・日本心理学会 常務理事(2001年7月より)
・「心理学研究」編集委員会編集長(2001年7月より)
・TC協会会長(1998年より)

●社会的活動
「委員会関係」(継続)
○大学設置・学校法人設置審議会・専門委員 
○人事院 安全専門委員
○日本学術振興会・科学研究費審査専門委員会委員
「雑誌編集委員」
○「指導と評価」(応用教育研究所)編集委員
○「安全衛生のひろば」(中央労働災害防止協会)編集委員
「講演関係」
○東京電力、中央労働災害防止協会、厚生労働省看護中央研修所、九州国際大学など ヒューマンエラー、頭の働き(認知心理学)などの講演20回
「その他」
○株式会社サーティファイ ソフトウエア活用能力認定委員会委員
○応用教育研究所所員

●学内活動
○付属高校長
○人間学類 人事運営委員会委員
○教育研究科 人事運営委員会
○心理学系 運営委員
○学内 レクレーション委員

*******
********
*********
○海保博之 1999 「認知心理学からみた学び方」 指導と評価、9月号、8-11

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こりゃーいい

2006-09-27 | Weblog
gooにブログを移行した
gooメールも開設した

実に使い勝手がよい

gmailも試したが、マックだからであろうか、文字入力ができない

gooはまったくマックでも問題がない
バージョンアップなんかしないでくださいねー

それにしても、パソコンが故障したら、どうなるのであろうか
生活インフラとしての役割がどんどん増えているので、
その影響ははかりしれないものがある
ふと怖くなることがある

わかりやすい表現のための7つのポイント

2006-09-26 | わかりやすい表現
02/10/16海保  
わかりやすい表現のための7つのポイント

       筑波大学教授   海保 博之

---------------------------------

 表現行為のなかには,自分の心のなかにあるものを,ともかく表に出し
てしまいたいという欲求に根ざすものがある。思いのたけを日記に書きな
ぐる,ひたすら人に話す,といった表現が,それである。こうした場合に
は,その表現のわかりやすさはほとんど問題にならない。しかし,人に何
かを伝えたい表現のときには,こうはいかない。できるだけ相手に負担を
かけないでわかってもらう表現を心がける必要がある。これは,書くとき
だけでなく,人とコミュニケーションする事態での基本的な礼儀と言って
もよい。ここでは,書くことを想定した「わかりやすい表現」について考
えてみるが,話すときにも,同じような配慮が必要である。基本は,相手
の頭の働かせ方と相手の頭のなかにある知識とに合った表現をすることに
つきる。7つのポイントにしぼって紹介してみる。
1.誰に読んでもらうかをイメージする
2.構想を洗練する
3.内容の区別をはっきりさせる
4.読みたいと思わせる
5.大事なことを先に
6.具体例を入れる
7.ことばに注意する
---------------------------------


1.誰に読んでもらうのかをイメージする

 わかりやすく書くには,書き出す以前の段階でしておかなければならな
いことがたくさんある。その一つが,読み手をきちんとイメージすること
である。
 話すのとは違って,書くのは孤独な営みである。見えない相手に向かっ
て石をなげたり,エールを贈ったりしなければならない。よほど心しない
と,たちまち1人よがりの表現になってしまいがちである。
 それを防ぐために,読み手を執拗にイメージすることである。
 読み手をイメージするとき,このように,「年齢,学歴,性別,職業」
で層別化することが多い。これだけでも,読み手についてのかなり明確な
イメージを形成できる。しかし,ときには,次のような観点まで踏み込ん
だイメージ形成も必要である。
1)書かれた内容を理解するための関連知識が豊富かどうか
 知識があまりない読み手をターゲットにするなら,「少し冗長なくらい
の表現を心がける」「専門用語はできるだけ使わない」「細部にわたる説
明はしない」などの工夫が必要となる。
2)書かれた内容を知りたいと思っているかどうか
 書き手は,自分の書いたものは,最初から最後まできちんと読んでくれ
るものとの錯覚に陥りやすい。書くつらさがその錯覚をもたらしているの
であろう。できれば読みたくないと考えている読み手だとすると,読んで
みたいと思わせる工夫をこらす必要がある。たとえば,「大事なことが目
立つようにする」「イラストなどで親しみを演出する」「実益がわかるよ
うにする」「知的好奇心を喚起する」などなど。

2.構想を洗練する

 書き出す前にもう一つ大事なことがある。それは,言いたいことをきち
んと整理すること,すなわち構想の洗練である。構想の洗練以前の段階で,
資料集め,データ収集があるが,それは済んだこととして話を進める。
 構想を洗練するには,2つの局面がある。
 一つは,構想の単位化である。書きたいことは何であるかを頭の中から
取り出すことである。それも,だらだらと取り出すのではなく,アイディ
アの単位として取り出す。
 もう一つの局面は,単位化された構想の体制化(関連づけ)である。こ
の段階では,あくまでアイデアの関係づけであって,書くべきことと書か
ないことの選別や,どのような順序で書くかは,次の段階で行なうことに
なる。
 手軽で具体的な方法を2つ紹介しておく。
1)連想マップ
 鍵となる概念から連想することをどんどんつないでいって,適当なとこ
ろまでいったら,また,元に戻り,連想を繰り返す。あまり深く考えずに,
できるだけたくさん連想するのがコツである。
2)KJ法
 思いついたことを1項目1つの紙かカードに書き出していく。それを色々
と並べ直していくうちに次第に構想が固まってくる。たとえば,本章を書
こうと思い立ったときに,筆者が10分くらいでやったものを図3に示し
ておく。KJ法のきちんとした利用の仕方については,川喜多二郎「発想
法」(中公新書)などを参照されたい。とりあえずは,この程度の利用の
仕方でも,構想の洗練に役立つ。また,KJカードでなくとも,ふせん紙
や小さく切った紙でも,一向にさしつかえない。

 こうした手法によって構想の洗練をすることになるが,とりわけ注意し
てほしいことは,「何を書かないか」 である。頭に浮かんだこと,あるいは
連想マップに書かれたもの,KJ法でまとめたものすべてを文章にしよう
とすると,内容がごたごたしたり,焦点がボケてしまう。枝葉末節を切り
捨てて言いたいことをしぼることも大事である。

3. 内容の区別をはっきりさせる

 「誰に何を」が決まると,次は,書き出すことになる。そのためには,
書く内容の区別をしなければならない。内容の単位に区切りをつけ,適切
に並べなければならない。「区別化」と「階層化」である。いわゆるレイ
アウトと呼ばれているものである。次のようなことに配慮しなければなら
ない。
1)意味の単位と文章上の単位との対応をつける。
 意味的な内容の単位の小さい方から大きい方へと並べると,
 「単語-->節-->句-->文-->文章-->パラグラフ-->テ
キスト(文章)」となる。
2)大事なことか補足的なことか
 ずらずらと書きつらねると,読み手は,何が大事なことかが判断できな
い。我々の調査では,マニュアルのわかりにくさへの不平の2番目にあが
っているのが,「大事なこととそうでないことの区別ができない」であった。
ちなみに,もっとも多かったのは「目次からやりたいことが探せない」で
あった。
 大事なことを大事であるとわからせるためには,表記の階層化をはかる
ことである。たとえば,小さい表現単位から言うなら,
・倍角,ゴチ,下線など強調表現を使う。
・見出しの大きさを変える。
・数字で階層をはっきりさせる。
  たとえば,1 -->1-1-->1-1-1)
・空間的に階層化して,大事なものは,目につくように先(上部,左や右)
に置く。
・脚注や付録を用意して,とりあえず大事でないものは,そこに持ってい
く。
3)事実か意見か
 事実とは,「広辞苑」によると,「現実になされたこと,起こったこと」
であるのに対して,意見とは書き手の主観的な思いである。たとえば,
  例a)「山田氏の著書によると,日本人の表現は,一般にわかりにく
     いとされている」は事実文,
  例b)「日本人の表現は,わかりにくい」は意見文。
 一般に表現には,書き手の主張がある。その主張をはっきりさせること,
その上でその主張を裏づける事実を書く,しかもそのことを表記の階層化
によって示すことが必要である。論説文などでは,先に結論,あるいは言
いたいことをきちんと書いてしまう。その後に,それを根拠づける事実を,
数字や引用先を明確にして書くようにする。

 こうした区別化と階層化とは,一冊の本を書くときはもとより,一枚の
書類を書くときでも,心がける必要がある。

4. 読みたいと思わせる

 小説,評論,論文なら,読みたいと思っている人が読む。したがって,
多少,表現がまずくとも,また,多少わかりにくく書かれていても,読む
側の方で,なんとかわかろうと努力をしてくれる。むしろ,わかりにくい
くらいの方が相手を自分の世界に巻き込む効果さえある。
 しかし,読み手の方ができれば読みたくないという事態で,表現しなけ
ればならないこともある。そうしたときには,相手にともかく読む気持ち
を起こさせることが先決となる。
読み手を引きつける工夫として次のような趣向が効果的である。
・イメージに訴える---絵,イラスト,概念図,図表によって,読み手
のイメージに訴える表現は,全体を直観的にわからせるのに有効である。
さらに,読み手に想念を自由に展開させることができるおもしろみもある。
・問いや語りかけを入れる---読み手と一緒に考えようという姿勢をこ
れによって示すことで,読み手を巻き込める。また,問いには,考えさせ
ることで,頭のなかにある読み手の知識を活性化する効果もある。
・「です,ます」調にする---本書は「である」調であるが,読む気に
させるということだけから言うなら,「です,ます」調にしたい。親しみ
を増すだけでなく,読み手のことを配慮してくれているということが,相
手に伝わるからである。

5. 大事なことを先に

 小説や感想文は別として,人に何かをわかってもらいたい,してもらい
たいために書く文章では,「言いたいこと,大事なこと」を先に書くよう
に心がけるとよい。その理由は2つある。
 一つは,内容の見当づけである。細部はさておき,果たして読む価値が
あるかどうか,どこを重点的に読めばよいかを見当づけたいために,まず,
結論,要約を読む。
 もう一つの理由は,頭の準備体操である。要約,結論によって,おおよ
その全体像を頭のなかに作っておいて,細部をその全体像との関連で理解
していこうというわけである。見知らぬ土地を地図なしに歩かなければな
らないことを考えてみればよい。その地図の役割を,要約や結論の部分に
果たさせるのである。

「言いたいこと,大事なことを先に書く」具体的な方策をあげておく。
1)10ページ以上の厚さになる冊子や本
 ・「はじめに」「概要」の欄を必ずもうけて,そこで大事なことを述べ
ておく。
 ・目次をできるだけやさしいことばで,しかも内容をうまく表現したも
のにする。
 ・章の冒頭に,その章で書きたい大事なことを書く。
2)数ページ以内の書類
 ・タイトル,見出しをつける。
 ・結論・目的から先に書く。
3)パラグラフ単位
 ・パラグラフの先頭に,そのパラグラフで言いたいことを書く。そのよ
うな文を,  トピック・センテンス(主題文)と呼ぶ。
 ・文でも,大事な成分を前にもってくる。このような成分を,題目文と
呼ぶ。

6. 具体例を入れる

 たとえば,こんな表現が出会ったらいかがであろうか。
  例c)文章は,できるだけわかりやすく書くようにする。
  例d)大掃除で家具をみがいた。
 いずれも,特に間違った表現というわけではない。しかし,これらを次
のような表現と比較してほしい。いかに抽象的な表現になっているのかが
わかるはずである。
  例c')文章は,次のような点に注意して,わかりやすく書くようにする。
  例d')大掃除で,机,たんす,応接セットをみがいた。

 具体的な表現の方がわかりやすいのは,表現されている世界を,自分の
身の丈に合った知識の世界にぴたりと引きつけることができるからである。
それは,表現されている世界とは異なる世界ではあるが,わかるとは,しょ
せん自分なりのわかり方しかないのだから,これでよい。もっとも,読み
手に,あえて,抽象的な--しばしば,あいまいな--表現で多彩な想念
を展開させたいという場合もないわけではない。

7. ことばに注意する

 書くという行為は,あたかも,お化粧をして外出するような改まったと
ころがある。口で話すなら,その時限りという気安さがあるのに対して,
書くとなると,永遠に残るし,万人の目に触れることの恐れからか,「さて
気を引締めて,相手に感心してもらおう」となる。この気持ち自身は悪い
ことではないが,それがしばしば,やたらむずかしいことばを使ったり,
持って回った言回しをさせることになってしまうことがある。とりわけこ
とばの使い方には,注意するに越したことはない。3点だけのべておく。
1)漢語よりは和語(やまとことば)を
 漢語は日本語のなかに深く入り込んでいる。漢語をすべて和語で言い換
えるのは不可能である。それでも,いたずらに漢語を使うことは避けた方
が無難である。
  例e)「畢竟(ひっきょう)」よりは「つまり」
  例f)「爾来(じらい)」よりは「それからのち」
  例g)「可及的」よりは「できるだけ」
 漢語は,漢字で表記することになる。漢字は,ひらがなよりも見た目が
複雑なので,読み手の注意を引きつける。したがって,意味の中核をなす
ものに漢語を使うのは,有効である。しかし,例に示したような,文間の
つなぎや副詞のところでは,まったく使う理由がない。こけおどし(おろ
かな者をおどかすだけのあさはかな手段)以外の何物でもない。
2)カタカナ語より日本語を
 カタカナ語が氾濫している。まったく見当がつかないものも多い。また,
こけおどしのカタカナ語も多い。こんな例はいかがであろうか。
  例h)ウオッシャー(皿洗い人) フロアーレディ(ホステス)
     チャンスセンター(宝くじ売場)
  例i)セグメント化されての多チャンネル放送系メディアは,ターゲッ
     ト・マーケティング上の,-----
 高級イメージを作り出すことをねらって,宣伝文句にカタカナ語を使う
のは,しかたがない。また,どうしても日本語にできない専門用語も,カ
タカナ語のままで表記するしかない。しかし,普通の文章で,きちんとし
た日本語があるのに,あえてカタカナ語を使うのは,許せない。
3)専門用語よりも日常用語を
  例j)バージョン4.3は,24ドット・システムでのみ使用でき,
     メモリーは256KBが必要です。
 専門用語は,わからせるためには便利である。ただし,相手がその用語
を知っていればの話である。100個のことばで説明すべきことを,専門
用語ならたった一つで済んでしまう。例jで,このことを確認してほしい。
 悲劇的なのは,相手に専門用語についての知識がないときである。こう
した場合でも,2通りがある。一つは,子供に説明するときなどのように,
その用語を相手に知ってもらう必要がない場合である。このときには,面
倒でも,たとえを使ったり,日常用語に言い換えなければならない。
 もう一つは,その用語を相手に知ってもらいたい場合である。長い報告
書や本などを書くときである。そのときは,次のような配慮が必要である。
・解説を入れる。
・概念を示す用語のときは,たとえや概念図を使う。
・何かを指示する用語のときは,イラストを使う。

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ボランティアの心理

2006-09-26 | 認知心理学

現代用語の基礎知識 海保
● ボランティアの心理
弱い立場に置かれがちな人々への共感性や向社会的行動は、誰にも多かれ少なかれ存在する心性と行動である。しかし、それはただちに、ボランティア行動として発現するわけではない。そこには、さらに使命感とボランティアの組織化とが必要となる。
後者についてはさておくとして、ボランティアへと駆り立てる使命感の形成には、過去の助けられ体験や教育も強く影響する。

生活と社会の中の認知と学習

2006-09-26 | 認知心理学
http://www.human.tsukuba.ac.jp/~sikoma/chuukousei.html
このサイトは、認知心理学基本用語です

******************************
06/9/26 海保
企画案

1章 生活と社会の中の認知と学習
1ー1 家庭でーー習慣を作る
 日常の中で学ぶ---ゲーム、お化粧、礼儀作法など
1ー2 学校でーー知力をつける
 勉強する
1ー3 会社でーー熟達する
熟達する
1ー4 生涯でーー劣化耐性をつける
学び続ける

2章 認知と学習の心理学
2ー1 認知と学習の心理学ってどんなもの
2ー2 認知と学習の心理学の実際
2ー3 他の心理学の領域との関係

3章 認知力をつける
3ー1 認知資源を蓄積する
3ー2 認知資源を節約する
3ー3 認知資源を活用する

4章 学習力をつける
4ー1 知識を高度化する
4ー2 動機づけを高める
4ー3 有効な習慣をつける
4ー4 熟達する

5章 認知と学習の心理学を世の中に役立てる
5ー1 わかりやすい文書を作る
5ー2 コンピュータとの交流を支援する
5ー3 エラー、事故を防ぐ
5ー4 学習する場と時期を設計する


本当に便利になった

2006-09-26 | 心の体験的日記
東京への行き帰りが実に楽になった
いつも30分前にはついてしまう
帰りも、バスと電車のいずれかが使えるので
待ち時間も短い
着席もできるので疲れないのも助かる
これなら、大学までの通学にも使えそう



エラーバッグは危険

2006-09-25 | 安全、安心、
知り合いのおばさん
車をぶつけてしまった
エアーバックがひらき
そのために、胸を強く打たれて
肋骨を折ってしまった
安全装置が安全に働かず、損害を拡大?してしまった

安全装置の設置にはこういう問題もあるので、難しい

心、からだ、還暦

2006-09-25 | 心の体験的日記
11111222223333344444555556666630文字/1行 70行

03/9/28海保 日本電気協会 「電気協会報」2003年11月号

随想「心、からだ、還暦」<---タイトル

「今在るものを今在るままに保とう、この姿のままでいたいと願うことがしょせん無理なのだという、決してあきらめではなしに、覚悟の上の開きなおりがあれば焦りも苦しみも薄らいでくるに違いない。」(石原慎太郎「老いてこそ人生」幻冬舎文庫、p51より)

●還暦を終えた
 今原稿を書いているのは、9月15日、敬老の日である。
 NHKの番組では、100歳越え元気老人の特集番組が放映されていた。新聞では、65歳以上の高齢者が2431万人で人口比の19%を占めたことを報じている。
 そして、個人的なことで恐縮だが、9月14日には還暦を機会に、研究室のOBや親しい人との宴席を開いてもらった。自分よりもはるかに貫禄のついた56歳の大学教授を筆頭に25歳の女子大学院生までが一同に会しての談論風発で実に楽しいひとときを過ごした。
 というわけで、ここ1週間は、自分の年齢がらみのことへ否応なしに思いがいった。
 
●「心もからだもまだまだ」が危ない
 昨今の日本社会の定年事情を考えると、大学教官である自分の定年63歳はちょっぴり申し訳ない気がする。還暦を過ぎても、今までとまったく同じ生活があと3年は保証されるのだから。
 それはさておくとして、同じ環境が続くからか、自分の心もからだもとりたてて変化がないとの思いはかなり強い。しかし、この思いがあまり強すぎると何かと危ないらしい。
 青年期から高齢後期までの、心とからだのおおまかな発達曲線を描いてみると、図のようになる。


3  心とからだの発達曲線  ***別添


 青年期は、からだの「成長」に心がついていけない。このギャップに耐えられない青年は時折、からだの暴走が起こってしまう。
 筆者のような高齢前期では、青年期とは逆に、からだの「衰え」に心がついていけなくなる。たとえば、自分のここ1年くらいの体験であるが、
 ・跨げると思った柵に足を引っかけてころんでしまった
 ・電車に間に合うと思って階段を駆け上がったらつまずいてしま  った
 ・テニスで取れると思って無理をしたらころんでしまった
 こんな体験が繰り返されることによって、次第にからだの衰えに心が馴染んでくるのであろう。そうなると、高齢期まっただ中ということになる。
●高齢期を生きるための3つの方針
 もう充分にやることはやった、との思いが頭をよぎることがある。しかし、一方では、平均寿命まであと20年、さて何をするか、あるいは、やり残したことはないかとの思いも、ちらほらと頭に浮かぶこともある。
 いずれにしても、還暦のこの時期にタイミングよく、こうした随想を書かせていただいたのを機に、これからの生き方の方針くらいは、きちんとしておきたいと思う。今のところ3つ。
 一つは、がんばらないこと。
 かなりがんばってここまでやってきた。しかし、もはやどれほどがんばってもできることは知れている。「何かを達成して喜ぶ」よりも「達成までのプロセスそのものを楽しむ」くらいの気持ちで仕事をしていきたいものである。
 2つは、公私を問わず自分を必要としてくれる場へは、積極的に出かけていくこと。
 「がんばらないこと」と葛藤を引き起こすようなところもあるが、今はまだ家の中に閉じこもって生き生きと生活していける自信はない。否が応にもいずれは「引退」する時期はくる。それまでは、自分の心身の活力を目一杯維持するために、とりあえずはこの方針に従ってみたい。
 3つは、社会への恩返しの気持ちを持つこと。
 「これくらいの能力でここまでこれたのは、自分の周囲の方々、もっと広くは、社会のおかげ」との気持ちは強くある。しかし、一方では、まだまださまざまな妄執も我執もある。ボランティア活動をするまでにも至ってはいない。しかし、社会への恩返しの気持ちは、周囲の人々、あるいは社会への目をやさしく穏やかにしてくれる。結果として、社会のスタビライザー(安定器)としての役割が果たせればと思う。
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