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選択反応時間(choice reaction time>学生が解説すると

2019-10-31 | 心理学辞典

選択反応時間(choice reaction time>
 皆さんは、モグラ叩きというゲームを知っていますよね?たくさんの穴から出てくるモグラをおもちゃのハンマーで叩き、得点を競うゲームです。では今、モグラ叩きをしている皆さんの前に、モグラが顔を出したらどうしますか?勿論、叩きますね。このように刺激(モグラ)が示されてから反応(叩く)が起こるまでの時間を、反応時間といいます。
 それでは再び、モグラ叩きを思い浮かべてください。今度のモグラ叩きでは、モグラとウサギが出てきます。ウサギを二回叩くと、モグラの三倍の得点が得られます。この『モグラだったら一回叩いて、ウサギだったら二回叩く』というように、示されるいくつかの刺激に対して違った反応をする場合の反応時間を、選択反応時間といいます。
 選択反応時間は一般的に、示される刺激の数によって変わります。また、何度もモグラが出た後にウサギが出た時と、ほぼウサギだけが出ている時では、ほぼウサギだけが出ているときの方が二回叩きやすいですよね。このように選択反応時間は、刺激の示される確率でも変わります。(HK)
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選択反応時間とは、単純反応時間と並ぶ「反応時間」という概念の1つです。反応時間とは最初、天体観測の際に個人個人によって星の発見する時間に差があるというところから研究が進み、第2次大戦後、様々な高速交通(車や鉄道、飛行機など)の発達に伴い、反応時間と事故についての問題から研究が進められました。単純反応時間とは、1つの刺激に対して1つの反応が決められている状況で、その刺激が提示されてから反応するまでの時間を計るというものです。例えば、「危ないっ」と思ったときにブレーキを踏むことは、単純反応時間と自己との関係とをよく示す例です。一方で、選択反応時間とは、2つ以上の刺激に対して対応する反応をする際の時間を計るというものです。例えば、キーボードのタイプにおける初心者は最初、画面に提示された文字にしたがってボタンを押していきます。練習してしばらくは、この反応時間がとても長く、ボタンを目で追ってしまいますが、何度も訓練すると反応時間は短くなり、ボタンを見なくてもキーを打つことができます。他にも、街中で見かける信号(青・黄・赤)に対するそれぞれの反応(進め・徐行・止まれ)に関する反応時間も、この選択反応時間といえます。(TH)
  

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