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「日の丸」「君が代」強制は違憲

2006年09月23日 06時28分32秒 | 教育 
 まさに画期的判決。東京都教委の異常な突出、暴走を断罪。
 東京都教委が「日の丸・君が代」を強制する通達をだし、通達に従わなかった都立校の教師を大量に処分してきたが、これに対する都立学校の教職員の訴訟で、東京地裁は、この通達とこれに伴う都教委の指導は違憲・違法(教育基本法)との判断を示した。

判決骨子
【起立、斉唱義務】
 国民の間には国旗掲揚、国歌斉唱に反対する者も少なくなく、こうした主義、主張を持つ者の思想良心の自由も憲法上保護に値する権利。起立・斉唱したくないという教職員にこれらの行為を命じることは自由権の侵害だ。

【都教委の指導の是非】
 教育の自主性を侵害するうえ、教職員に対し一方的な理論や観念を生徒に教え込むことを強制することにひとしい。とし教育基本法第10条1項の「不当な支配」に該当する違法なものだと判断。「日の丸・君が代」が「皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱」として用いられてきたことは「歴史的事実」と指摘、懲戒処分までして起立・斉唱させることは思想・良心の自由を侵害するとの違憲判断を示した。

【学習指導要領】
 学習指導要領の条項が教職員に対し、一方的な理論や観念を生徒に教え込むよう強制する場合には「不当な支配」に該当する。と判断した。

  ※教育基本法第10条(教育行政)
  1 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。
  2 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。
     
          ◇        ◇       ◇

 違法と認定された都教委通達(03年 10.23通達 要旨)
1,学習指導要領に基づき入学式、卒業式等を適正に実施する
2,入学式、卒業式は実施指針の通り行う
3,国旗掲揚、国歌斉唱に当たり、教職員が通達に基づく校長の職務命令に従わない場合、服務上の責任を問われることを教職員に周知する

 実施指針(要旨)
1,国旗の掲揚について
 ①国旗は式典会場の舞台壇上正面に掲揚する
 ②国旗とともに都旗を併せて掲揚する。国旗は向かって左、都旗は右に掲揚する
 ③・④略
2,国歌の斉唱について
 ①式次第には「国歌斉唱」と記載する
 ②司会者が「国歌斉唱」と発声し、起立を促す
 ③教職員は会場の指定された席で国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する
 ④国歌斉唱はピアノ伴奏等により行う
3,略

          ◇        ◇       ◇

 この通達と実施指針と称する異常な、不当な介入、判決は当然である。
 教育行政は「諸条件の整備確立」を十分行えばよいのである。
 


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1 コメント

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Unknown (てんてまり)
2006-09-24 12:04:55
ごく当たり前の判決。大騒ぎするほどのことでもないのに、大騒ぎするのは社会が異常になってきているから。この判決に対して臆面もなく反発している輩こそ法治国家・民主主義・基本的人権とは何かと言うことを再勉強しなければならない。
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