鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

今夜、私は1000ポンドの夢を見る(GLASS3-8)

2008-03-29 23:33:35 | Weblog
「言葉は1語1000ポンドの価値がある!」という命題。ここから少なくとも二つのことが考えられる。まず①それは「何かしゃべると1語につき1000ポンド払わなければならない」ということである。この場合、何もしゃべらないのが一番。なぜならしゃべらなければ全然お金がなくても大丈夫だから。しゃべったら大変。1語につき1000ポンドもお金がかかるから。もう一つ考えられるのは②言葉「1語」が1000ポンドとはその「1語の意味」が1000ポンドだということである。例えば夢の中で1語に相当する意味を考えたらその夢は1000ポンド分の価値があるということである。確かに夢は言葉ではない。しかし夢が1語分の意味を持ち1000ポンドの価値を持つことがありうる。かくてアリスが言う。「今夜、私は1000ポンドの夢を見るわ。きっとそうよ」と。