むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

シャク:杓(地味な花もこれだけまとまれば)

2016-05-04 14:14:59 | 植物観察記録

シャクの大群落

御所市の南部、金剛山の東山麓にある高鴨神社で日本さくら草の展示を拝見したのち、高天彦神社への近道を登ってゆく途中、シャク:杓(セリ科シャク属)の大群落に出会いました。
山野の湿り気のある草地に生える高さ0.7~1.4mになる多年草で、茎は上部で分枝します。
2回3出複葉の葉の小葉はさらに細かく切れ込みます。
5~6月枝先に白い小さな花が集まった複散形花序をつけます。花弁は5個あり、花序の外側の花では5弁の内、外側の2個(または1個)の花弁が大きく、内側の花は5弁が同形になります。
和名のシャクは意味不明ですが、本来はサクともよびシシウドをさしたそうで、ここからコシャク(シャクの別名)となったとの説があります。
全体にセリ科独特の香りがあり、若葉を食べたり、根をさらして粉にして食ようにしたりするそうです。
それにしてもこれだけ密生した大群落は珍しく、地味な花ですが見事な景色をなしていました。

外側の花は花弁の大きさが異なる

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