雌雄異株で4月ごろ枝の上部の葉脇に黄緑色の花が群がって咲きます。花弁がなく萼が筒状で大きく4裂し、雌花は雄花より小さくなっています。
枝先に集まって互生する長さ5~10cmの倒披針形の葉は、秋に出て夏に落ちるのでナツボウズ:夏坊主の別名もあります。
落葉樹の林の中で暮らすオニシバリは、低木のため、夏の間は高木に日光を遮られて光合成できません。その林の中が暗くなる夏には葉を落として休眠に入り、秋落葉樹の葉が落ちて林床が明るくなりはじめると、芽吹きし、冬の陽を浴びて成長します。
同じジンチョウゲ属のジンチョウゲやミツマタの仲間ですが、両者は中国由来の植物であるのに対してオニシバリは日本の固有種です。
オニシバリは、セツブンソウ、カタクリ、ニリンソウなど春の妖精(Spring Ephemerals)と呼ばれる草本の一群と同じような周年生活を送っているのに、オニシバリやナツボウズという荒くれた名前のせいか、あまり可愛気のある植物とは思われていないようです。
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