日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第179回(平成29年3月2日)

2017年03月22日 | 例会報告

◇先生の講話

1.点(左下へ向かう点)
前回述べたように、楷書では点が一番難しい。特に左下へ向かう点が難しい。

①筆が紙に触れたら、筆を止めないでそのまま左下へ直線的に動かしながら強く押し込む。起筆で止めてはダメ。曲げてもダメ。

②終点まで行ったら筆跡がバサバサにならないよう端を整える(後処理)。
注:ウ冠、ワ冠の第1画目は点でなく線であり、同じ太さで筆が移動する走筆部分がある。

2.隷書の起筆

・横画は図のように3通りの起筆方法がある。このうち1、2は直線の場合、3は波磔のように弯曲する横画の場合に使う。

・縦画は図のように左縦画、右縦画がある。左縦画は筆を左に半回転、右縦画は右に半回転させる。

3.条幅作品の作り方
例として、書聖誌の月例課題のように、20文字・2行の作品を作る場合について説明する。

・ステップ1:20文字の一字一字について、隷・楷・行・草書での字形を字典で調べ表に書き出す。例えば楷書なら九成宮醴泉銘の字形、雁塔聖教序の字形など二つの字形を書き出すこと。

・ステップ2:条幅を模した短冊紙に、上で調べた2種の字形で20文字を2種類書いてみる。そしてその2種類の中から今回書いてみる字形案を選ぶ。

・ステップ3:選んだ字形案で実際に条幅に書いてみる。

・ステップ4:翌日見直す。行・草のとき、画数の少ない字は行書で、画数の多い字は草書にする、とか2行の文字並びを見て左右での文字のぶつかりをずらす、など。
見直した結果で書き直した浄書2~3枚を先生に見て貰い、添削指導を受ける。 このやりとりを3~4回繰り返して完成品に仕上げていく。
繰り返すことで、字典の真似でなく、先生の物真似でもない自分の字をものにして行くことになる。

◇実技指導については、通例通り各自の持ってきた作品に対し、時間をかけて懇切丁寧な添削指導が行われた。以後特記事項がない限り記載を省略する。

(出席者 13名 荻野 記)

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