◇先生の講話
1.文房四宝(4) 紙
○ 紙の分類
*すき方
手すきと機械すきがある。機械すきは主に学習用。表面ツルツル、裏面ザラザラ。墨がにじみやすく、すぐカスれる。一般に機械すき→手すきへ進む。手すきは美濃紙など。特にかな用の紙(条幅)は高い。10枚3000円~8000円ぐらい。
*用途別
和紙と唐紙(とうし・からかみ)がある。書道用紙以外の用途として、和紙は壁紙として、唐紙は襖紙として使われる。
*大きさ別
幅・長さの違いによって全紙・半切・半紙などがある。
○ 関連知識
*紙の裏表
どちらに書いてもかまわない、裏は一般に滲みやすい。
*字を書くだけでなく周辺のことも知識として勉強しておくとよい。
・筆 江東区、木更津 が有名
・和紙の原料は楮(こうぞ)、ミツマタ(柳に似ている)
・和紙の産地は美濃、山陰が有名。ほかに京都、奈良、高知なども。関東地方では埼玉県小川町(細川紙)、山梨県市川(市川大門)など。
2.書き方の基本
○初級 起筆 運筆 収筆
起筆 筆はまっすぐ立てないで、やや斜めに構え、左から45度に入れたら起こす
この起こし方で太さが決まる
○硬筆
書聖誌に出ている硬筆用お手本に書いてみるための用紙が配布された。
○上級 字の作り方 字を作る=個性
“丙” という字を用いて解説
① 字典を見て
② 書いてみて
③ 自分流に変える
○先生の評価(朱)の言葉から
◎ 良 は 手本通りきちんと書けている
“うまい” 偶然かもしれないが、驚くほど個性が出ている
3.作品展
皆さん、なかなか作品を書いてこないので心配。9月になると次の検定の時期になってしまう。先生との間で2、3回は添削のやり取りをしたほうが良い。
◇その他
検定受験者全員が昇格した祝いを兼ねて、暑気払いを実施した。特に段級位の先頭を走っておられた谷田貝さんが遂に書聖誌段級位試験の最高位である「師範」になられたのは当愛好会としてもまことに嬉しいことでした。
以上(出席者11名 記 香村)