ひーさんの散歩道

道には、様々な歴史や文化が息づいている。
歴史に触れ風景に感動し忘れていた何かを探したい。

恋文:感動の作品

2007年08月01日 16時26分50秒 | 感動
80歳のラブレター

大館から鷹巣町をぬけて能代方面に行く途中に、二ツ井町がある。

国道7号線だが、私はこの道を通る時には必ず『道の駅二ツ井』を利用する。
この辺りが、きまち阪と言われる所である。

明治14年、明治天皇ご巡幸の際、陛下を気づかう皇后からのお手紙が、ここで天皇をお待ちしていたのです。
明治15年、宮内庁を通じて≪きみまち阪≫の名称をいただくのです。

この地で、『きみまち恋文全国コンテスト』が開かれた。
紹介したいのは、第1回コンテストの大賞作品です。




天国のあなたへ

                             柳 原 タ ケ

 娘を背に日の丸の小旗を振ってあなたを見送ってからもう半世紀がすぎてしまいました。

 たくましいあなたの腕に抱かれたのはほんのつかの間でした。

三十二歳で英霊となって天国に行ってしまったあなたは今どうしていますか。

 私も宇宙船に乗ってあなたのおそばに行きたい。

 あなたは三十二歳の青年、私は傘寿を迎えている年です。

おそばに行った時おまえはどこの人だなんて言わないでね。

よく来たと言ってあの頃のように寄り添って座らせてくださいね。

 お逢いしたら娘夫婦のこと孫のことまたすぎし日のあれこれを話し思いきり甘えてみたい。

あなたは優しくそうかそうかとうなずきながら慰め、よくがんばったとほめてくださいね。

 そしてそちらの「きみまち坂」につれていってもらいたい。

 春のあでやかな桜花、夏なまめかしい新緑、秋ようえんなもみじ、

冬清らかな雪模様など、四季のうつろいの中を二人手をつないで歩いてみたい。

 私はお別れしてからずっとあなたを思いつづけ愛情を支えにして生きてまいりました。

 もう一度あなたの腕に抱かれてねむりたいものです。

力いっぱい抱き締めて絶対はなさないで下さいね。



当時80歳の手紙とは思えませんね

夫は結婚2年目で出征し、中国で戦死しています。


涙腺の弱い僕は、何度読んでもウルウルしてしまいます。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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コレは (あーさん)
2008-03-11 00:13:17
来ますねぇ  ウルウル
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あーさんへ (ひー)
2008-03-11 11:59:46
コメありがとうございます。
私はこの話しを想像しただけで、ウルルンですよ。
タケさんの気持ちが伝わって来ます。
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Unknown (ぽた)
2010-07-07 22:30:24
感動です!!
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ぽたさんへ (ひー)
2010-07-08 09:04:31
コメントありがとうございます。

妻の思いがこもっていますよね。
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