疋田哲也さん分限免職事件に不当判決!~都教委の言い分だけ認める裁判所/レイバーネット

2010-04-29 07:44:31 | 教育
「不適格教員」とされ分限免職(解雇)処分となった東京都の元教員、疋田哲也さんが処分撤回を求めていた裁判で、東京地裁(白石哲裁判長)は4月28日、請求を棄却する判決を言い渡した。判決は裁判の争点となった私物の保管問題、自動車通勤の問題、体罰について、どれも教員としての適格性を欠くとして都教委の処分を適法とした。
原告側の反論・反証をまったく取り上げず、都教委の言い分をそのまま認めたきわめて不当な判決となった。
原告側は即日控訴した。
疋田さんは「適格性がないと言われても、今日も午前中3時間(勤務している私立学校で)授業をしてきた。裁判を支援してくれる保護者、生徒もいる。
こちら側の言い分をまったく無視した判決にがっかりした。これが裁判所か」と怒りをあらわにした。(佐々木有美)

「不適格教員」とされ分限免職(解雇)処分となった東京都の元教員、疋田哲也さん(写真左)が処分撤回を求めていた裁判で、東京地裁(白石哲裁判長)は4月28日、請求を棄却する判決を言い渡した。判決は裁判の争点となった私物の保管問題、自動車通勤の問題、体罰について、どれも教員としての適格性を欠くとして都教委の処分を適法とした。原告側の反論・反証をまったく取り上げず、都教委の言い分をそのまま認めたきわめて不当な判決となった。原告側は即日控訴した。疋田さんは「適格性がないと言われても、今日も午前中3時間(勤務している私立学校で)授業をしてきた。裁判を支援してくれる保護者、生徒もいる。こちら側の言い分をまったく無視した判決にがっかりした。これが裁判所か」と怒りをあらわにした。

教え子の支援者は「先生がいかにすばらしい授業をしていたかを話して裁判に協力してきた。願いは届かなかったがこれからも支援したい」と語った。原告代理人の津田玄児弁護士は、「本件は、免職理由になりえない体罰について、分減免職制度を濫用して原告を免職に追い込んだもの。都教委によるフリーハンドの分限免職がまかり通れば、教育の自由が大きく制限されることになる。分限免職制度の濫用を戒める全国的な司法判断の流れに逆行するのもので、ゆがんだ教育行政を助長しかねない」と判決を批判した。

<事件の経過と背景>

小平市の中学で理科の教員をしていた疋田さんは、2004年2月、教員として「不適格」という理由で分限免職処分を受けた。疋田さんは、自己決定・自己主張のできる人間を育てたいと教育に情熱を燃やしてきた。おもしろく分かりやすい疋田さんの授業は生徒や保護者にも大きな支持を得ていた。しかし校長、教頭は、自由で個性的な疋田さんを嫌ってか、マスコミを巻き込んだ「体罰」キャンペーンなどを理由に疋田さんを研修所に送りこんだ。疋田さんは、研修所で体罰について学び、強いスキンシップだと思っていた自分の行為が体罰であることを自覚し深く反省して、膨大なリポートを提出している。そうしたさなかでの突然の分限免職処分だった。

2003年10月、都教委は学校現場に「日の丸・君が代」を強制する通達を出した。(これ以後、学校での自由の排除、管理強化は猛烈な勢いで進む。)疋田さんの研修所送りもこの時期に符号する。この通達の前には、性教育を理由にした七尾養護学校弾圧事件、従軍慰安婦を授業で取り上げた多摩中学の根津公子さんへの「不適格教員」攻撃などがあった。

2006年には、増田都子さんが授業内容を理由に分限免職処分にされた。疋田さんの事件もこうした一連の事件と同様、一部右翼都議と都教委による教員管理強化の下地つくりの策謀だった可能性は高い。自由な教育、もの言う教員の排除で、いま東京の学校は窒息しかけている。(佐々木有美)
http://www.labornetjp.org/news/2010/0428hokoku/
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裁判長は判決文で、疋田さんを「悪人よばわり」することで、解雇の正当性を
主張していました。悪質な都教委弁護人(松崎氏)の言い方そのままでした。
こうして「もの言う教員」「自由な授業をする教員」を排除する都教委を
裁判所は完全に追認したのです。
「都教委のコピペですます判決文」そのものでした。仕返しの運動を
みんなでつくっていきましょう。

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●都教委は、誰でも「分限免職」でクビにするつもりか!
  作成者 湯本雅典 2分58秒

4月28日、東京地裁(民事11部 白石哲裁判長)は、2004年2月突然教員とし
て「不適格」という理由で分限免職された疋田哲也さんに対して、「原告の請求を棄却
する」不当判決を下した。

この判決には、これまで法廷や陳述書で述べられてきた親や同僚、教え子達の声は全く
反映されず、都教委の主張である「疋田教諭は、職務命令に従わなかった」ことのみが
取り上げられた形となった。

この判決に対し、かっての教え子は、「これまで都教委に訴えてきたことは何だったの
か」と怒りと悲しみに満ちた発言をした。また、元同僚からは、「これでは、学校でミ
スを犯した教員は、みな分限免職でクビにされてしまう」と発言した。

原告の疋田さんは、「これまで法廷で勇気をもって発言してくれた教え子の親たちの声
を思えば、これで引き下がるわけにはいかない!」と強い怒りと共に今後の決意を語っ
た。

この日疋田さんは即日控訴し、「疋田教諭分限免職取消訴訟支援の会」(ジョニーの会
)は新たな闘いを開始した。(湯本)

↓ユニオンチューブ
http://video.labornetjp.org/Members/YUMOTO/videos/hutohanketu.wmv/view
↓ユーチューブ
http://jp.youtube.com/uniontube55

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 松原 明 mgg01231@nifty.ne.jp
  http://www.vpress.jp/ ビデオプレス
  http://www.labornetjp.org/ レイバーネット
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疋田です。4月28日東京地裁より「原告の訴えを却下する」という不当判決が出ました。

傍聴・記者会見・報告会に来てくださった方々や連絡を待っていただいていた方々に
まことに申し訳ない判決を言い渡されてしまいました。6年間かけて、コツコツと事実認定を積み上げ、
都教委のうそを暴いてきましたが、裁判所は見事にそれを無視した判決文を書いてきました。
傍聴席から「税金ドロボー」という罵声があがりましたが、判決文を見ると裁判官が検証をしていないことがわかります。
おそらく、こちらが提出した録音証拠やビデオ証拠を聞いたり見たりしていないでしょう。
 私は研修期間中の平成15年12月2日に「東京都研修センターの鈴木統括指導主事」から
「今後も中核となって教育に打ち込んでほしい」と言われたことを録音証拠として提出していますが、
判決文では日付は合っているのですが、それを言った人物が「市教委の星野指導主事」と書かれていました。
平成15年12月2日の時点に小平市教委にはそんな名前の人物はいません。
少し調べればわかることなのに、そのままチェックもせずに判決文として出しています。

あきれるほど、ずさんな仕事ぶりです。
 また、無理やり却下にもっていくために、被告も原告も言っていない内容が付け加われたりもしています
「裁判官」というのは平気で手抜きをしながら高収入を得る、尊敬できない職業なのだと感じました。
 私の感情としては、裁判所に対する怒りというよりも、落胆の方が大きいといったところです。
教え子や保護者やいろいろな方が勇気を持って陳述してくれた内容を裁判所はまったく無視しました。
この陳述を無にするわけにはいきません。即時上告をしました。今後とも支援をよろしくお願いします。

都教委は「疋田教諭が教員として不適格」の理由として一番はじめに
「ギター、アンプ、スピーカーなど大量の私物を理科準備室等に持ち込んだ」
と挙げています。

盗撮や虚偽報告をした実行犯の教頭(現校長)が裁判で証言した
「自分と考え方が違う疋田教諭のことを嫌いだった。
生徒のうけをねらうだけの授業をする不適格教員である」

校長は都教委への疋田教諭の服務事故報告の中に
「疋田教諭は生徒や保護者だけでなく同僚教職員から支持されていて、
影響力が大きいので、早く学校から追放してほしい」という趣旨を記述しています。

「生徒たちの文化教育活動のために持ち込んだ教員」は都教委にとって不適格であり、

「生徒たちのうけをねらう授業をする教員」は都教委にとって不適格であり、
「生徒・保護者・同僚教職員たちから支持されている教員」は都教委にとって不適格であり、
それでもって教員の資格を奪って追放しました。

昨日の地上波テレビニュースで、
「文部科学省が全国から優秀な校長を選んで、子どもや保護者たちとコミュニケーションをとる訓練として、
幼児がやるようなレクレーション・ゲームを必死でやっている様子」が紹介されていました。 
その研修をまじめにやりきると、一般校長より1ランク上の特別校長になれるのだそうです。
昇給の下心を持ちながら、上部組織から無理やり訓練せられたマニュアルを実践したって化けの皮はすぐはがれます。
子どもたちの目は鋭いのです。「王様は裸だよ」と平気で言うのです。

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2 コメント

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絶句です (元西中生)
2012-03-05 19:38:31
東久留米市立西中学校の卒業生です。
疋田先生は違う学年を担当されていましたので、直接の関わりは生徒会くらいでした。今回の件の詳細な事情はよく分かりませんが、学校の部屋の私物化、卒業式で君が代が流れたときに耳を塞いだり、今でもよく覚えています。今は民間企業でサラリーマンをしていますが、職場スペースの私物化や職場での政治パフォーマンスは許されるはずがありません。公務員だったらなぜそれが許されて、子供達に一方的な政治色に染めようとすることが許されるのでしょうか。疋田先生は確かに自分のクラスの生徒にとっては大変面倒見が良く、素晴らしい先生だと思います。しかしそれに振り回されて来た周りのクラス、学年の生徒が大変な目にあっていたという事も事実です。そういったところを改善して、戻ってこられるのであれば、ぜひ戻って来て頂きたいと思います。しかし、あの第一理科室の異常さを知っている者からすると、疋田先生にも改善すべき点が多々ある様に思います。
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元教え子です (セラ)
2012-11-21 23:51:57
私は疋田先生に担任をしていただき、部活の顧問としてもご指導いただきました。
疋田先生はとても熱心で私たちが間違った道を選ばないように必死に導いて下さいました。
おかしいと思う事に対しては相手が誰であろうが立ち向かい、私たちを守って下さいました。
今時、サラリーマンの様な先生が多いなかであんなに親身になって生徒一人一人と真っ直ぐに向き合って下さる先生は居ないと思います。
現在、自分の息子が以前私が疋田先生に教えて頂いていた頃の年齢となり、疋田先生の様な恩師に出逢えればいいと切に願っております。
理科準備室の私物化とおっしゃる方もいらっしゃるみたいですが、疋田先生の場合全く逆で、私物を共有してくださっていましたし、きっと今も変わらないのだと思います。
権力にも屈しない方なのでおもしろくないと感じる方もいらっしゃるでしょうが、私は疋田先生の一教え子として、先生には負けずに頑張って頂きたいと思います。

元西中1年D組DOZ
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