中東ニュース 2009/12/11 No.435 TUFS中東イスラーム研究教育プロジェクト

2009-12-11 23:22:03 | 世界
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TUFS中東イスラーム研究教育プロジェクト
中東各国の新聞が報じた最近のニュース 2009/12/11 No.435
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〓アラブ諸国 クドゥス・アラビー紙、アル・アハラーム紙、アル・ナハール紙から〓

◆2009-12-07 東エルサレムをパレスチナ国家の首都とするスウェーデン提案、イスラエルの圧力によって修正へ (al-Quds al-Arabi紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18052
エルサレム問題についてのスウェーデン提案をイスラエルが修正させたことにパレスチナ側は失望
【ラーマッラー:本紙:ワリード・アワド記者】

月曜日に予定されているEU外相会議で東エルサレムをパレスチナ国家の首都とするスウェーデン提案を承認するかどうかをめぐり行われている協議について、昨日ある高官がパレスチナ側は不満であると表明した。

PLO執行委員会メンバーであるアフマド・マジュダラーニー氏によると、スウェーデン案に本質的な修正を加えようとするイスラエルのキャンペーンが成功したとの、半ば公式な情報がパレスチナ自治政府に届けられた。同氏によれば、スウェーデン案に加えられた新たな修正は、東エルサレムをパレスチナ国家の首都であると承認し、パレスチナ人が独立国家を持つ権利を明確にする方向に向かっていると期待されていた動きを挫くものだという。

さらに同氏によれば、複数のヨーロッパ諸国がイスラエルのキャンペーンに応じて、スウェーデン提案への修正案を提出したのだという。EUの現議長国であるスウェーデンは東エルサレムを独立パレスチナ国家の首都であると承認することを求めていた。ところがフランスを含む一部のヨーロッパ諸国がスウェーデン案に留保を示し、別の国々は米政権の強固な協力を得たイスラエル・ロビーの圧力の下、修正案を提出したのだという。

(後略)


◆2009-12-03 建国38周年を迎えたUAEに経済危機が暗雲 (Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18045

◆2009-12-02 イスラエル、東エルサレムをパレスチナの首都として承認しようとするEUの動きに警戒 (al-Quds al-Arabi紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18043
住宅を占拠したイスラエル人入植者とパレスチナ人が衝突
イスラエル、東エルサレムをパレスチナの首都として承認しようとする欧州連合の動きを警戒

2009年12月02日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ブリュッセル、ナザレ:ズハイル・アンドラウス(本紙)、諸通信社】

イスラエルとの平和的な協議を経た解決によって建設される将来のパレスチナの首都を東エルサレムとする主張が欧州内で強くなっていることに関して、火曜日、イスラエルとEU(欧州連合)との間で論争が勃発し、イスラエル外相は「スウェーデンの提案は、和平プロセス再開に寄与しないだけでなく、欧州の役割を周縁化させるだけだ」と警告した。

火曜日に外交筋が伝えたところによると、論争の発端は、東エルサレムを「将来におけるパレスチナの首都」と言及した文書をスウェーデン首相府がEU外相会議に提出し、承認を得ようとしたことにさかのぼる。欧州外交筋によると、この提案をめぐっては欧州自体、意見が割れているという。

イスラエルでは外務省が声明を出し、「このステップはEUが重要な仲介者としてイスラエル・パレスチナ間の政治プロセスに参加する能力を損なう」と表明した。

オリジナルがイスラエルのハアレツ紙に漏洩したこの文書の中でEUは、「東エルサレムを首都とし、ヨルダン川西岸地区とガザ地区を含めた、持続可能なパレスチナ国家」建設の支持を明言している。しかし外交筋によると、欧州の半数の国がこの案に賛成していない。また同筋は、「3つの選択肢が議題に上がっている:現案のままでいくか、現案を完全に放棄するか、または、修正を加えるかだ」と付け加え、第一の選択肢がおそらく最もありえそうにないと指摘した。

EUはイスラエルと平和的に共存するパレスチナ国家建設を堅持する立場を一貫して主張している。2003年には4者委員会(アメリカ、EU、ロシア、国連で構成)でロードマップを提示し、平和的に共存する「2国家構想」に呼応した「エルサレムの地位に関する解決策」を支持すると謳ったが、エルサレムを「首都」として両者で分割することには明確には言及していない。

今年11月18日にはスウェーデン首相府がEUに向けて、イスラエルによる東エルサレムへの入植について声明を発表し、「エルサレムをパレスチナ、イスラエル両国の首都とする解決案に向けて、調整を行わなければならない」と強調していた。ある外交官は、「イスラエルは驚くとともに、この声明に怒りを表明した」と語る。そして「このような文言が用いられたのは初めてで、イスラエルは先例となることを恐れている」と明かして、昨日火曜日にイスラエルが公に抗議した理由を説明した。

「エルサレムを両国の首都にする」との文案は、来週火曜日に開かれるEU外相会議で議論される予定の文書にもそのままの形で記される。

さらに火曜日には、パレスチナ人家族が所有権を主張している東エルサレムの住居を占拠したイスラエル人入植者とパレスチナ人との間で衝突が起きた。警察が介入するまでの間に入植者2名が負傷した。

同じく昨日火曜日には、ユダヤ人入植地での新規建設作業を禁じる政府決定を実施しようとしたイスラエルの監督官たちが、ヨルダン川西岸地区のジャイブで妨害を受けた。ヘブロン市に隣接するキルヤト・アルバア入植地の建設現場に入植者12名が集まり、建設作業を停止させるためにやって来た監督官数名を妨害したのである。警察や軍に同行された監督官に向かって一人の入植者が「あんたたちは恥を知れ」と罵声を浴びせた。入植者たちは空き地の隣に数戸の住宅が建っている丘の測量を行っていた。



◆2009-11-25 パレスチナ自治区内のハマース代表団、在ダマスカス指導部と捕虜交換について協議 (Al-Nahar紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18032


〓イラン ジャーメ・ジャム紙、ハヤーテ・ノウ紙、マルドムサーラーリー紙から〓

◆2009-12-09 エジェイー検事総長、暴徒たちに警告 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18051

◆2009-12-08 厳戒態勢の中、「学生の日」の式典が開かれる (Hayat-e Now紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18031

◆2009-12-03 アフマディーネジャード大統領「濃縮度20%の核燃料をイラン国内で生産する」 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18044

◆2009-11-26 ロレスターン州獣医局家禽事務所、養鶏場での鳥インフルエンザ感染を警告 (Mardomsalari紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18042

◆2009-11-25 外相顧問「オバマの『チェンジ』が継続されるならば『アメリカに死を』のスローガンもなくなるだろう」 (Mardomsalari紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18050


〓トルコ ザマン紙、ヒュリイェト紙、ミリイェト紙、ラディカル紙、イェニ・シャファック紙から〓

◆2009-12-07 DTP解党訴訟、憲法裁判所で明日審議 (Zaman紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18028

◆2009-12-07 今度は、キプロス猫紛争 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18029

◆2009-12-06 ダリオ・モレノ賞、アジダ・ペッカンへ (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18017

◆2009-12-06 オランダのモスクのミナレ(塔)、式典でお披露目 (Yeni Safak紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18018

◆2009-12-05 トルコ、アフガニスタン派兵に参加せず (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18016

◆2009-12-04 これがオジャラン終身刑囚の新監獄―待遇をめぐる議論のさなか写真公開 (Hurriyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18008

◆2009-12-04 マルマラ地下鉄開通は2013年10月―ユルドゥルム運輸大臣談 (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18009

◆2009-12-03 南東部諸都市でのオジャラン支持行動続く、町は戦場 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18001

◆2009-12-03 ガラタサライの建設中の新スタジアム、UEFA基準に抵触 (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18003

◆2009-12-02 ORAL CALISIR コラム:トルコの抱える新たな問題=左派 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=17993

◆2009-12-02 アメリカ、トルコに対しアフガニスタン増派を要請 (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=17994

◆2009-12-02 そりゃあスイスはひどいが、さてトルコは?―トルコで教会は自由? (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=18038

◆2009-12-01 マルディン・アルトゥクル大学の「クルド語学科、」正式開設 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=17985
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本プロジェクトの詳細はホームページでご覧いただけます。
東京外国語大学 中東イスラーム研究教育プロジェクト
http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/about_us.html


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