女性と子どもの人身売買選択議定書批准状況/前田 朗

2009-02-20 11:40:08 | 世界
WUNRN(女性の国連報告書ネットワーク)から不定期に届くメール・ニュー
スの一つに、女性と子どもの人身売買選択議定書の批准状況が含まれていまし
た。一覧表が掲載されていて、相当ボリュームがあるので、下記にアドレスだけ
掲載します。


越境組織犯罪対策条約と選択議定書の条文

Convention & Trafficking Protocol Text:

http://www.unodc.org/unodc/en/treaties/CTOC/index.html#Fulltext

_____________________________________________________________________

人身売買選択議定書批准状況

http://www.unodc.org/unodc/en/treaties/CTOC/signatures.html

以下は前田の個人的感想

1)越境組織犯罪対策条約は、国際的に活動する組織犯罪対策としてつくられた
条約で、マフィア対策などを名目にしていますが、例えば「共謀罪」法案がこの
ところ問題となっているように、人権保障との関係ではかなり問題のある条約で
す。準備段階では日本の警察庁や法務省が「元気」に活躍していたものです。

2)ところが、その条約と一緒に、小銃器対策や人身売買対策が取り上げられま
した。やはり、越境組織犯罪だからという理由です。このため多くのNGOが条
約制定に「協力」したのです。人権NGOを越境組織犯罪対策に取り込む見事な
戦略だったと思います。

3)ともあれ、女性と子どもの人身売買に対する選択議定書がつくられました。
2000年12月には117カ国が署名しました。ついで批准手続きとなり、
40カ国が批准して、2003年12月に発効しました。現在では124カ国が
当事国となっています。日本政府も2002年に署名したので安心していたので
すが、今回WUNRNからメールが届いたので見てみたら、いまだに批准してい
ません。署名したっきり。


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