原子力輸出の公的信用:提言書への賛同をお願いします/原子力資料情報室

2009-07-14 21:57:47 | 世界
世界で、原子力ルネッサンスという言葉が躍り、日本政府も政策により原発輸出を推し進めようとしています。その際、国際協力銀
行(JBIC)(脚注1)等の日本の公的金融機関の関与は必須です。しかしながら、今回改訂されるJBICの環境ガイドラインでは、原子力特有の問題
(①核拡散の防止、②安全性の確保・事故時の対応、③放射性廃棄物の適切な管理・処分)について規定していません。したがって、不透明なまま、原発輸出
が公的支援によって後押しされることになり、これらの問題が懸念されます。

昨年11月、日本政府は、JBICによる原子力関連プロジェクトの支援に関わる指針を作成することを発表しました(脚注2)。そこで、下記の4団体はこ
の度、JBIC、そして、やはり日本企業の輸出を支援する独立行政法人・日本貿易保険(NEXI)に対して、原子力関連プロジェクト支援指針策定に向け
た提言書を作成しました。提言書は以下のURLアドレスからアクセスできます。
http://cnic.jp/english/topics/international/jbic.pdf

原発は、放射性廃棄物処理、事故時の対応等、日本国内ですら電力の安定供給に支障をきたしています。したがって、私たちは、JBICやNEXIのような
公的金融機関が、ガバナンスや技術面等において更なる課題を抱える発展途上国で原発建設を進めることに関与するべきではないと考えます。しかしながら、
現に、原発輸出が推進されている現状を踏まえ、政府が原発関連設備・事業に対する公的信用の付与を行う場合、最大限の配慮を行い、慎重に進める必要があ
るとの認識から、配慮すべきポイントを提言書に記しました。なお本提言書は、先進国・途上国を問わず原子力関連事業に対する公的金融機関の公的信用付与
すべてを対象とする。

そこで、本提言書の内容にご賛同いただける団体を下記の通り募集しております。

(*本提言書は、まだ若干の修正が加わる可能性があります。修正があった場合は、改めてご連絡致します。ご了承ください。)

皆様のご賛同をよろしくお願いいたします。

☆--------------------------------------☆
 連絡先:watanabe@foejapan.org (渡辺)

 賛同締切:7月23日(木)
☆--------------------------------------☆

(脚注1)2008年10月、日本政策金融公庫の国際部門となり、旧JBICのうち、国際金融等業務を承継。旧JBICの海外経済協力業務は国際協力機
構(JICA)へ統合。

(脚注2)近藤正道参議院議員の原子力関連プロジェクトに関する質問に対する内閣参質一七〇第七七号の答弁で「JBICにおいては、プロジェクト実施主
体により、プロジェクトの安全確保、事故時の対応、放射性廃棄物の管理等の情報が適切に住民に対して公開されていない場合には、貸付等を行うことのない
よう、今後指針を作成することとしている。また、NEXIにおいては、保険種ごとの制約を踏まえつつ、輸出者等を通じてプロジェクト実施主体に対して情
報公開を促すなど、可能な範囲で対応することとしている。」と記載。

--------------------------------------
原子力資料情報室
国際環境NGO FoE Japan
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
メコン・ウォッチ


よろしければ、下のマークをクリックして!
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。