☆これ持っていたら、いつでも自分で申し立て書けるわかりやすい文書です。読んでくださいね。実名は○○やアルファベットに置き換えてあります。（ま）
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人権侵害救済申立書
２０１４年２月１９日
福岡県弁護士会人権擁護委員会 様
日本弁護士連合会人権擁護委員会 様
申立人らは以下の通り、相手方福岡県警本部による不当逮捕及び相手方報道各社の為した実名報道によって引き起こされた人権侵害の救済の申立をする。
福岡市東区箱崎三丁目３３番１０－４０２号
申立人ら代理人 筒 井 修
第一、当事者ら
１、当事者の表示
住所 福岡市東区箱崎３丁目３３番１０－４０２号
申立人 福岡市民救援会 共同代表 内田博文、荒木龍昇
住所 福岡市○○○○○○○○○○○
申立人 A
住所 福岡市博多区東公園７－７
相手方 福岡県警察本部本部長 樋口真人
住所 北九州市小倉北区室町一丁目１番１号
相手方 朝日新聞社西部本社
住所 福岡市中央区天神一丁目４番１号
相手方 西日本新聞社本社
住所 北九州市小倉北区紺屋町１３番１号
相手方 毎日新聞社西部本社
住所 福岡市中央区長浜１－１－１
相手方 九州朝日放送株式会社
２、当事者の内訳
（１）申立人福岡市民救援会は、２０１２年４月２４日付で貴委員会に対し人権救済申立を為した「○○力也君を支援する会」から発展した、権力からの不当弾圧を受けた市民の救援のための市民団体である。
（２）申立人Aは、２０１４年１月２８日暴力行為等処罰に関する法律違反をでっち上げられた当事者本人である。
第二、申立の趣旨
貴委員会が、相手方福岡県警本部公安３課(以下、公安３課という。)が２０１４年１月２８日に為した申立人Aに対する「暴力行為等処罰に関する法律違反」をでっち上げ逮捕したこと、及び相手方報道各社が、実名報道して本人の人権を著しく侵害したことに対し、強く反省を求め、二度と同様の人権侵害を為さぬよう警告を発するよう求める。
第三、申立の理由
第１、背景としての脱原発行動
「来んしゃい金曜！脱原発」は、２０１１年３．１１以降、原発反対の声が高まる中、毎週金曜日の首相官邸前抗議行動に呼応して、２０１２年７月１３日に始まった。 以来、毎週金曜日１８時～１９時までの１時間、九州電力本社前で原発に反対する市民が集まって、原発を廃炉にするために抗議の声を上げ続けている。この２月２１日で８５回目になる。
第２、本件不当逮捕
１、逮捕の事実
２０１４年１月２８日午前７時、公安３課をはじめとした福岡県警１０名程が、昨年１１月２２日の件をめぐって、申立人A宅で家宅捜索令状を示し、その後７時１５分、申立人Aに逮捕令状を示し、手錠をかけて逮捕した。
自宅マンションから外に出たところ、複数のテレビ局がテレビカメラを構えていた。当日の内に、昼・午後・夕方と３度も映像を流した局（ＫＢＣ）もある。
また、警察が駐車場に駐車してあった車両についても、捜索令状なしに勝手に物色した。車体の下をのぞき込んだり、周囲を調べている映像がマスコミによって流された。
逮捕後の連行シーンと併せて、警察とマスコミによる、あまりに物々しい演出であった。
２、逮捕状の記載
当日示された逮捕状には、「２０１３年１１月２２日、九電ビル前において、２０数名が共謀した『きんしゃい金曜！脱原発集会』に際して、 ……」との記載がなされていた。
３、勾留状の被疑事実
被疑者は、約２０人の仲間と共に平成２５年１１月２２日午後６時００分ころから同日午後７時００分ころまでの間、福岡市中央区渡辺通二丁目１番８２号所在の株式会社電気ビル本館東側歩道上において、九州電力株式会社本社に対する抗議等を目的として「来んしゃい金曜！脱原発」行動に取組中、同所を通行中のX(３０歳)から「うるさい」等と抗議を受けたことに激高し、Cと共謀のうえ、かつ団体の威力を示して、同日午後６時４９分から同６時５２分までの間、上記電気ビル本館東側歩道上において、Cにあっては上記Xに対して「この大人数に勝てると思っているわけ」、「アメリカやったら殺されとる」等と同人の身体に危害を加える気勢を示して脅迫し、被疑者にあっては、「あー、貴様」と怒号しながら詰め寄り、さらに、上記電気ビル本館前アーケード下通路上において氏名不詳の男女約１０(数)人が上記Xを威圧的に取り囲んだ状態の中、被疑者は、右手で上記Xが着用していたコートの襟を掴み強く押し、さらに両手で上記Xの襟首を掴みシャッターに押し付ける暴行を加え、もって、数人共同し、かつ団体の威力を示して、脅迫・暴行を加えたものである。
第３、本件逮捕の不当・違法性
１、逮捕のための逮捕
（１）被疑事実は全てでっち上げである。
Xは、ただの通行人ではなく、１１月２２日の反原発行動に対して、何度も「死ね！」等々の悪罵を投げかけ、つばを吐きかける等の執拗な妨害行為を行った。しかも申立人Aに対しては、自転車をぶっつけてきたのである。Aはこれに対する謝罪を求めただけであり、「シャッターに押し付ける暴行」もしていなければ、新聞記事にあったような「殴りかかった」という事実もないのである。逆に、公安３課が市民ジャーナリスト宅から家宅捜索で持ち去った当日の写真が、これらの事実を証明している。
申立人Aの「共犯者」とされたC氏は、反原発運動の参加者ではなく、全く通りがかりの人であり、たまたまXの異様な言動に接して疑問を持ち、やめるよう丁寧に説得していただけである。何とその方がAの「共犯」にされてしまった。
Xは、本人のフェイスブックを見ればわかるように、殆どネット右翼と言うべき人物であり、公安３課はこのような輩を便利に使って、「事件」をでっち上げたのである。
（２）異例の早期不起訴決定
本件逮捕は、余りにもでっち上げであり、客観的事実と相反するため、検察官は勾留延長請求すらできず、申立人Aは２０１４年２月８日処分保留のまま釈放され、その僅か２日後の同月１０日には不起訴(起訴猶予)処分が決定されている。
２、本件逮捕のねらい
本件は、現代の特高警察といわれる公安3課が主導したデッチ上げであり、金曜行動に対する許しがたい政治弾圧である。
戦争と核保有に向かって暴走する安倍政権のもと、電力各社が原発再稼働への動きを強めるなか、福岡の地で玄海・川内原発の再稼働反対を粘り強く訴え、支持を拡大してきた金曜行動を、逮捕・家宅捜索・事情聴取などの強権で萎縮させ、ネガティブ・キャンペーンで孤立させ、消し去ってしまおうと画策する、これが、公安警察の政治的意図である。
又、許し難いことに、当日の撮影をしていた市民ジャーナリスト宅を家宅捜索し、ＳＤカードを押収している。これは、昨年の同じくｋさん宅に対する家宅捜索―ＳＤカードの押収と同様の手段であり、市民ジャーナリストの活動に対する弾圧であり、市民ジャーナリストと市民との間に分断を持ち込むことにより報道の自由を侵害するものである。
そのことは、今回の弾圧に「暴処法」を用いたことにも示されている。「暴処法」は、戦前、労働者の団結と争議―ストライキを厳しく弾圧する目的で、「団体または多衆による集団的な行為」などを重く処罰することを謳って、1926年に制定され、「治安維持法」とともに、戦時下において、闘う民衆の弾圧に猛威をふるった。暴政を支えたこんな治安弾圧法を、2人に対して適用しているのである。
「被害者を約10人で取り囲んだ」だの、「『この大人数に勝てると思っているわけ』などと脅迫した」だのという荒唐無稽な作り話を、公安警察が敢えて並べ立てていることである。それが意味するのは、第１に、こうした強引な捏造をしなければ、2人を「暴処法」違反に問うことができないということ、それほど無茶な弾圧であるということであり、第2に、金曜行動の全参加者が今回の「暴処法」弾圧の対象だと、公安警察が宣言したということである。
このことは、申立人Aの逮捕状記載の「２０数名が共謀した『きんしゃい金曜！脱原発』集会に際して……」という表現にみられるように、脱原発の声を挙げる市民を共謀として、暴処法弾圧の対象にしていることからも明らかである。
このような公安３課の姿勢は、憲法２１条に保障された表現の自由を侵害するものであり、かつ警察法第１条の趣旨に反するものである。
第４、本件実名報道
１、実名報道の事実
（１）相手方朝日新聞の記事（１月２９日付け）
◇集団で脅して暴行した疑い
（県警公安３課など発表）２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家の○○○○○○○（６１）と、福岡市中央区、職業不詳○○○○○○○（５８）の両容疑者を、暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕。２人は昨年１１月２２日午後６時ごろ、福岡市中央区の電気ビル本館東側の路上で、脱原発運動に参加。通行人の男性（３０）に「うるさい」などと言われたのに怒り、約１０人で男性を取り囲み、A容疑者が男性の体をシャッターに押しつけ、C容疑者が「アメリカやったら殺されとる」などと脅し、殴りかかった疑いがある。C容疑者は容疑を否認している。
（２）相手方西日本新聞の記事（１月２９日付け）
革労協活動家ら暴力容疑で逮捕
福岡の反原発デモ
福岡県警は２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家、○○○○○○○容疑者（６１）ら男２人を暴力行為法違反容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、昨年１１月２２日午後６時５０分ごろ、福岡市中央区渡辺通２の九州電力本店前で、反原発運動に参加中、通行人の男性（３０）に「うるさい」と苦情を言われたことに腹を立て脅迫、殴りかかるなどしたとしている。県警によると、A容疑者は黙秘している。男性にけがはなかった。
（３）相手方毎日新聞の記事（１月２９日付け）
暴力行為法違反:革労協の男ら逮捕 福岡県警
福岡県警は２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家、○○○○○○○容疑者（６１）ら男２人を暴力行為法違反容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、昨年１１月２２日午後６時５０分ごろ、福岡市中央区渡辺通２の九州電力本店前で、反原発運動に参加中、通行中の福岡市内の男性（３０）に「うるさい」と苦情を言われたことに腹を立て、「この大人数に勝てると思っているわけ」などと脅迫し、殴りかかるなどしたとしている。県警によると、A容疑者は黙秘している。男性にけがはなかった。
反原発運動は市民団体が主催。県警は、A容疑者が自分たちの活動への勧誘のために運動に潜り込んだとみている。県警は２８日午前、福岡市内の革労協の活動拠点など５カ所を家宅捜索し、ビラや機関紙を押収した。
（４）相手方九州朝日放送（ＫＢＣ）の逮捕時の申立人Aの映像を何度も放映
公安３課から逮捕の情報を事前に入手した相手方九州朝日放送（ＫＢＣ）は、マンション前で待ちかまえ、申立人Aの手錠姿を撮影し、その日の昼・午後・夕方の３度に渡って放映した。
個人情報保護法により守られるべき個人情報の最たるものであるにもかかわらず、その顔面及び身体像をモザイクもかけずに放映し肖像権を侵害した。
２、実名報道の違法性、不当性
現行刑事訴訟法上、刑事事件の被疑者は、有罪判決が確定する迄の間、無罪推定を受け、如何なる不利益を受けることがないことが規定されている。にもかかわらず、逮捕された被疑者段階から、実名報道し、さらに肖像権を侵害することは、本人の人権侵害であり、許されることではない。
とりわけ、本件においては、上記に述べたとおり、事件そのものがでっち上げであり、早期の不起訴処分となっており、逮捕の段階での実名報道に合理性がなく、人権侵害の度合いが著しいものである。
第５、結 語
よって、申立人らは申立人Aの侵害された人権の回復を求め、人権擁護を目的とする貴会に対し、申立の趣旨記載の警告を相手方に発するよう、ここに申し立てるものである。
以 上
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2月１９日、１・２８弾圧への反撃として、
福岡県警本部前情宣と人権救済申し立てを行いました。
県警本部前情宣は、午後２時から、20名弱の参加で行いました。
県警への抗議のシュプレ、
当該Aさんのシュプレ、
福岡日雇い労組、
きんしゃい金曜！脱原発のメンバー、
当該Aさんから謝罪を求めるアピール、
福岡市民救援会から人権救済申し立てについて、
最後にさらに県警へ、弾圧粉砕したぞ！謝罪しろとシュプレ。
午後３時半。
福岡地裁の司法記者クラブで、人権救済申し立てについて会見をを行いました。
参加は、１２名ほど。
事務局長が申立書を読み上げました。
重要な裁判が開廷中とのことで、在席の記者は少なかったのですが、
記者会見申し入れ後の新聞社の反応からして、関心は高いと思われます。
その後、弁護士会窓口にて申立書を提出しました。
http://blog.livedoor.jp/fukukyuen/
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人権侵害救済申立書
２０１４年２月１９日
福岡県弁護士会人権擁護委員会 様
日本弁護士連合会人権擁護委員会 様
申立人らは以下の通り、相手方福岡県警本部による不当逮捕及び相手方報道各社の為した実名報道によって引き起こされた人権侵害の救済の申立をする。
福岡市東区箱崎三丁目３３番１０－４０２号
申立人ら代理人 筒 井 修
第一、当事者ら
１、当事者の表示
住所 福岡市東区箱崎３丁目３３番１０－４０２号
申立人 福岡市民救援会 共同代表 内田博文、荒木龍昇
住所 福岡市○○○○○○○○○○○
申立人 A
住所 福岡市博多区東公園７－７
相手方 福岡県警察本部本部長 樋口真人
住所 北九州市小倉北区室町一丁目１番１号
相手方 朝日新聞社西部本社
住所 福岡市中央区天神一丁目４番１号
相手方 西日本新聞社本社
住所 北九州市小倉北区紺屋町１３番１号
相手方 毎日新聞社西部本社
住所 福岡市中央区長浜１－１－１
相手方 九州朝日放送株式会社
２、当事者の内訳
（１）申立人福岡市民救援会は、２０１２年４月２４日付で貴委員会に対し人権救済申立を為した「○○力也君を支援する会」から発展した、権力からの不当弾圧を受けた市民の救援のための市民団体である。
（２）申立人Aは、２０１４年１月２８日暴力行為等処罰に関する法律違反をでっち上げられた当事者本人である。
第二、申立の趣旨
貴委員会が、相手方福岡県警本部公安３課(以下、公安３課という。)が２０１４年１月２８日に為した申立人Aに対する「暴力行為等処罰に関する法律違反」をでっち上げ逮捕したこと、及び相手方報道各社が、実名報道して本人の人権を著しく侵害したことに対し、強く反省を求め、二度と同様の人権侵害を為さぬよう警告を発するよう求める。
第三、申立の理由
第１、背景としての脱原発行動
「来んしゃい金曜！脱原発」は、２０１１年３．１１以降、原発反対の声が高まる中、毎週金曜日の首相官邸前抗議行動に呼応して、２０１２年７月１３日に始まった。 以来、毎週金曜日１８時～１９時までの１時間、九州電力本社前で原発に反対する市民が集まって、原発を廃炉にするために抗議の声を上げ続けている。この２月２１日で８５回目になる。
第２、本件不当逮捕
１、逮捕の事実
２０１４年１月２８日午前７時、公安３課をはじめとした福岡県警１０名程が、昨年１１月２２日の件をめぐって、申立人A宅で家宅捜索令状を示し、その後７時１５分、申立人Aに逮捕令状を示し、手錠をかけて逮捕した。
自宅マンションから外に出たところ、複数のテレビ局がテレビカメラを構えていた。当日の内に、昼・午後・夕方と３度も映像を流した局（ＫＢＣ）もある。
また、警察が駐車場に駐車してあった車両についても、捜索令状なしに勝手に物色した。車体の下をのぞき込んだり、周囲を調べている映像がマスコミによって流された。
逮捕後の連行シーンと併せて、警察とマスコミによる、あまりに物々しい演出であった。
２、逮捕状の記載
当日示された逮捕状には、「２０１３年１１月２２日、九電ビル前において、２０数名が共謀した『きんしゃい金曜！脱原発集会』に際して、 ……」との記載がなされていた。
３、勾留状の被疑事実
被疑者は、約２０人の仲間と共に平成２５年１１月２２日午後６時００分ころから同日午後７時００分ころまでの間、福岡市中央区渡辺通二丁目１番８２号所在の株式会社電気ビル本館東側歩道上において、九州電力株式会社本社に対する抗議等を目的として「来んしゃい金曜！脱原発」行動に取組中、同所を通行中のX(３０歳)から「うるさい」等と抗議を受けたことに激高し、Cと共謀のうえ、かつ団体の威力を示して、同日午後６時４９分から同６時５２分までの間、上記電気ビル本館東側歩道上において、Cにあっては上記Xに対して「この大人数に勝てると思っているわけ」、「アメリカやったら殺されとる」等と同人の身体に危害を加える気勢を示して脅迫し、被疑者にあっては、「あー、貴様」と怒号しながら詰め寄り、さらに、上記電気ビル本館前アーケード下通路上において氏名不詳の男女約１０(数)人が上記Xを威圧的に取り囲んだ状態の中、被疑者は、右手で上記Xが着用していたコートの襟を掴み強く押し、さらに両手で上記Xの襟首を掴みシャッターに押し付ける暴行を加え、もって、数人共同し、かつ団体の威力を示して、脅迫・暴行を加えたものである。
第３、本件逮捕の不当・違法性
１、逮捕のための逮捕
（１）被疑事実は全てでっち上げである。
Xは、ただの通行人ではなく、１１月２２日の反原発行動に対して、何度も「死ね！」等々の悪罵を投げかけ、つばを吐きかける等の執拗な妨害行為を行った。しかも申立人Aに対しては、自転車をぶっつけてきたのである。Aはこれに対する謝罪を求めただけであり、「シャッターに押し付ける暴行」もしていなければ、新聞記事にあったような「殴りかかった」という事実もないのである。逆に、公安３課が市民ジャーナリスト宅から家宅捜索で持ち去った当日の写真が、これらの事実を証明している。
申立人Aの「共犯者」とされたC氏は、反原発運動の参加者ではなく、全く通りがかりの人であり、たまたまXの異様な言動に接して疑問を持ち、やめるよう丁寧に説得していただけである。何とその方がAの「共犯」にされてしまった。
Xは、本人のフェイスブックを見ればわかるように、殆どネット右翼と言うべき人物であり、公安３課はこのような輩を便利に使って、「事件」をでっち上げたのである。
（２）異例の早期不起訴決定
本件逮捕は、余りにもでっち上げであり、客観的事実と相反するため、検察官は勾留延長請求すらできず、申立人Aは２０１４年２月８日処分保留のまま釈放され、その僅か２日後の同月１０日には不起訴(起訴猶予)処分が決定されている。
２、本件逮捕のねらい
本件は、現代の特高警察といわれる公安3課が主導したデッチ上げであり、金曜行動に対する許しがたい政治弾圧である。
戦争と核保有に向かって暴走する安倍政権のもと、電力各社が原発再稼働への動きを強めるなか、福岡の地で玄海・川内原発の再稼働反対を粘り強く訴え、支持を拡大してきた金曜行動を、逮捕・家宅捜索・事情聴取などの強権で萎縮させ、ネガティブ・キャンペーンで孤立させ、消し去ってしまおうと画策する、これが、公安警察の政治的意図である。
又、許し難いことに、当日の撮影をしていた市民ジャーナリスト宅を家宅捜索し、ＳＤカードを押収している。これは、昨年の同じくｋさん宅に対する家宅捜索―ＳＤカードの押収と同様の手段であり、市民ジャーナリストの活動に対する弾圧であり、市民ジャーナリストと市民との間に分断を持ち込むことにより報道の自由を侵害するものである。
そのことは、今回の弾圧に「暴処法」を用いたことにも示されている。「暴処法」は、戦前、労働者の団結と争議―ストライキを厳しく弾圧する目的で、「団体または多衆による集団的な行為」などを重く処罰することを謳って、1926年に制定され、「治安維持法」とともに、戦時下において、闘う民衆の弾圧に猛威をふるった。暴政を支えたこんな治安弾圧法を、2人に対して適用しているのである。
「被害者を約10人で取り囲んだ」だの、「『この大人数に勝てると思っているわけ』などと脅迫した」だのという荒唐無稽な作り話を、公安警察が敢えて並べ立てていることである。それが意味するのは、第１に、こうした強引な捏造をしなければ、2人を「暴処法」違反に問うことができないということ、それほど無茶な弾圧であるということであり、第2に、金曜行動の全参加者が今回の「暴処法」弾圧の対象だと、公安警察が宣言したということである。
このことは、申立人Aの逮捕状記載の「２０数名が共謀した『きんしゃい金曜！脱原発』集会に際して……」という表現にみられるように、脱原発の声を挙げる市民を共謀として、暴処法弾圧の対象にしていることからも明らかである。
このような公安３課の姿勢は、憲法２１条に保障された表現の自由を侵害するものであり、かつ警察法第１条の趣旨に反するものである。
第４、本件実名報道
１、実名報道の事実
（１）相手方朝日新聞の記事（１月２９日付け）
◇集団で脅して暴行した疑い
（県警公安３課など発表）２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家の○○○○○○○（６１）と、福岡市中央区、職業不詳○○○○○○○（５８）の両容疑者を、暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕。２人は昨年１１月２２日午後６時ごろ、福岡市中央区の電気ビル本館東側の路上で、脱原発運動に参加。通行人の男性（３０）に「うるさい」などと言われたのに怒り、約１０人で男性を取り囲み、A容疑者が男性の体をシャッターに押しつけ、C容疑者が「アメリカやったら殺されとる」などと脅し、殴りかかった疑いがある。C容疑者は容疑を否認している。
（２）相手方西日本新聞の記事（１月２９日付け）
革労協活動家ら暴力容疑で逮捕
福岡の反原発デモ
福岡県警は２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家、○○○○○○○容疑者（６１）ら男２人を暴力行為法違反容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、昨年１１月２２日午後６時５０分ごろ、福岡市中央区渡辺通２の九州電力本店前で、反原発運動に参加中、通行人の男性（３０）に「うるさい」と苦情を言われたことに腹を立て脅迫、殴りかかるなどしたとしている。県警によると、A容疑者は黙秘している。男性にけがはなかった。
（３）相手方毎日新聞の記事（１月２９日付け）
暴力行為法違反:革労協の男ら逮捕 福岡県警
福岡県警は２８日、住所不詳、革労協反主流派活動家、○○○○○○○容疑者（６１）ら男２人を暴力行為法違反容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、昨年１１月２２日午後６時５０分ごろ、福岡市中央区渡辺通２の九州電力本店前で、反原発運動に参加中、通行中の福岡市内の男性（３０）に「うるさい」と苦情を言われたことに腹を立て、「この大人数に勝てると思っているわけ」などと脅迫し、殴りかかるなどしたとしている。県警によると、A容疑者は黙秘している。男性にけがはなかった。
反原発運動は市民団体が主催。県警は、A容疑者が自分たちの活動への勧誘のために運動に潜り込んだとみている。県警は２８日午前、福岡市内の革労協の活動拠点など５カ所を家宅捜索し、ビラや機関紙を押収した。
（４）相手方九州朝日放送（ＫＢＣ）の逮捕時の申立人Aの映像を何度も放映
公安３課から逮捕の情報を事前に入手した相手方九州朝日放送（ＫＢＣ）は、マンション前で待ちかまえ、申立人Aの手錠姿を撮影し、その日の昼・午後・夕方の３度に渡って放映した。
個人情報保護法により守られるべき個人情報の最たるものであるにもかかわらず、その顔面及び身体像をモザイクもかけずに放映し肖像権を侵害した。
２、実名報道の違法性、不当性
現行刑事訴訟法上、刑事事件の被疑者は、有罪判決が確定する迄の間、無罪推定を受け、如何なる不利益を受けることがないことが規定されている。にもかかわらず、逮捕された被疑者段階から、実名報道し、さらに肖像権を侵害することは、本人の人権侵害であり、許されることではない。
とりわけ、本件においては、上記に述べたとおり、事件そのものがでっち上げであり、早期の不起訴処分となっており、逮捕の段階での実名報道に合理性がなく、人権侵害の度合いが著しいものである。
第５、結 語
よって、申立人らは申立人Aの侵害された人権の回復を求め、人権擁護を目的とする貴会に対し、申立の趣旨記載の警告を相手方に発するよう、ここに申し立てるものである。
以 上
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2月１９日、１・２８弾圧への反撃として、
福岡県警本部前情宣と人権救済申し立てを行いました。
県警本部前情宣は、午後２時から、20名弱の参加で行いました。
県警への抗議のシュプレ、
当該Aさんのシュプレ、
福岡日雇い労組、
きんしゃい金曜！脱原発のメンバー、
当該Aさんから謝罪を求めるアピール、
福岡市民救援会から人権救済申し立てについて、
最後にさらに県警へ、弾圧粉砕したぞ！謝罪しろとシュプレ。
午後３時半。
福岡地裁の司法記者クラブで、人権救済申し立てについて会見をを行いました。
参加は、１２名ほど。
事務局長が申立書を読み上げました。
重要な裁判が開廷中とのことで、在席の記者は少なかったのですが、
記者会見申し入れ後の新聞社の反応からして、関心は高いと思われます。
その後、弁護士会窓口にて申立書を提出しました。
http://blog.livedoor.jp/fukukyuen/
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