【削減目標も達成していない日本が !?】 COP16:メキシコであす開幕 松本環境相、議定書延長に反対へ

2010-11-28 13:05:35 | 世界
いよいよCOP16が明日から始まりますが、京都議定書の削減目標を達成すらしていない日本が多くの途上国が求めている京都議定書の延長に反対する姿勢を明らかにしました。経済団体9団体による「京都議定書延長反対」という財界の要求をストレートに反映したものですが、はやくも国際的な「孤立」が懸念されています。

 いつまでも「コペンハーゲン合意」にしがみつく日本ですが、ボリビアを始めとする南側の国々は南側民衆の要求である「コチャバンバ合意」をCOP16に反映させるべく会議に臨む方針です。

内富一
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(以下、ボリビア多民族国政府の声明など)

Press Release: Cancún Should Not Be Copenhagen Accord Part II
http://pwccc.wordpress.com/2010/11/27/press-release-cancun-sould-not-be-copenhagen-part-ii/

Declaration ALBA-TCP “Nature has no price”
http://pwccc.wordpress.com/2010/11/05/declaration-alba-tcp-nature-has-no-price/

Bringing Cochabamba to Cancun: Statement from Climate Justice Activists
http://pwccc.wordpress.com/2010/10/19/bringing-cochabamba-to-cancun-statement-from-climate-justice-activists/

Cochabamba Proposals Will be Brought to Cancun
http://pwccc.wordpress.com/2010/10/13/cochabamba-proposals-will-be-brought-to-cancun/

 COP16関係者はこのままでは具体的な気候変動対策が国際交渉で合意するまでには数十年かかると言っているそうですが、熱帯林破壊だけを見ても40年後には地球上から消滅するかもしれないと危惧されているのに、果たして数十年後に「温暖化対策」が合意された時に人類は生き延びていられるのでしょうか?国際社会は、今すぐ、「コチャバンバ合意」に基づいた気候変動対策へと踏み出すべきではないかと強く感じます。モラレス大統領が12月7日に来日し何を訴えるのか、期待されます。 

【モラレス大統領来日歓迎・12/5京都学習会】気候変動と「マザーアースの権利」-COP16へのアンデスからの訴え 
http://d.hatena.ne.jp/Jubilee_Kansai/20101126/1290743808


COP16:メキシコであす開幕 松本環境相、議定書延長に反対へ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101128ddm003030134000c.html
 温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が29日、メキシコで開幕する。京都議定書に基づく削減期間が12年末で切れるのを踏まえ、新たな枠組みづくりが主要議題となる。事前交渉では、議定書の枠組み延長論が浮上し、日本は、米国や中国など主要排出国が削減義務を負わない現行枠組みでは実効性が乏しいと反対する。松本龍環境相は12月7日からの閣僚級会合の前から現地入りし各国に理解を求める。

 日欧は米中を枠組みに加えるよう主張するが、中国は排出削減義務が経済に悪影響と反発。米国も参加に消極的で、これまでの事務レベル交渉は空転した。このままでは13年以降に削減目標がない空白期間が生じるとして、途上国を中心に現行枠組みの延長を望む声が強まり、日本は孤立しかねない状況になっている。【足立旬子】
毎日新聞 2010年11月28日 東京朝刊


温室ガス自主削減目指す…COP16で日本方針
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20101127-OYT1T00953.htm
 2013年以降の温室効果ガスの削減枠組みをめぐり、気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が29日から、メキシコ・カンクンで開かれる。

 政府は、京都議定書の削減期間(2008~12年)の延長に反対する一方、昨年、デンマーク・コペンハーゲンでのCOP15でできたコペンハーゲン合意を基礎にした枠組みの構築を締約国会議で採択するよう働きかける方針を固めた。COP16に臨む対処方針として、30日に地球温暖化に関する閣僚委員会を開き、正式決定する。

 政府が目指すのは、各国が自主的に削減に取り組み、お互いにチェックしあう枠組みの構築をCOP16の決定事項とすること。コペンハーゲン合意は、COP15で正式に採択されなかったため、その後の交渉の軸になっていない。
(2010年11月28日03時03分 読売新聞)


温暖化対策:京都議定書の延長反対 9団体
http://mainichi.jp/select/biz/news/20101125k0000m020102000c.html
COP16を前に、京都議定書の延長反対などの提言を発表する9団体の幹部=東京都千代田区で2010年11月24日午後5時15分、浜中慎哉撮影

 地球温暖化問題を議論する「気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)」が29日からメキシコで開かれるのを前に、自動車、電機、鉄鋼など九つの業界団体が24日、東京都内で共同会見を開き、地球温暖化対策についての提言を発表した。12年で期限が切れる京都議定書の延長について「米国・中国など主要排出国が対象となっていない実効性の乏しい枠組みで、延長は反対」と訴えた。

 共同会見したのは石油連盟、電気事業連合会、日本自動車工業会、日本製紙連合会、日本鉄鋼連盟などの9団体の役員。日本鉄鋼連盟の環境・エネルギー政策委員長、関田貴司氏(JFEスチール専務執行役員)は「京都議定書延長は、実効性のない枠組みを国際的に合意すること。そうした間違った電車に乗ってはいけない」と主張した。

 このほか、政府の「地球温暖化対策基本法案」に盛り込まれた「温室効果ガスの排出量を2020年に1990年比25%削減」との目標について、「経済や国民生活・雇用にどんな影響を与えるか、早急に政府としての統一見解を示し、国民に十分な判断材料を示すべきだ」と注文した。【浜中慎哉】
毎日新聞 2010年11月24日 21時16分(最終更新 11月24日 21時20分)


「温暖化対策協議は数十年」 ステービンス氏、COP16の難航予想
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/101127/mcb1011270504017-n1.htm
2010.11.27 05:00

昨年のCOP15では世界各国の首脳が出席したにもかかわらず世界的枠組みの採択には至らなかった(ブルームバーグ)【拡大】

 核兵器削減や貿易摩擦の解消を目指す条約を策定するには数十年に及ぶ交渉が必要だった。その例にならえば、地球温暖化抑制に向けた取り組みは始まったばかりなのかもしれない。

 ハーバード大学の環境経済プログラムのディレクター、ロバート・ステービンス氏は、世界金融システムの新たな枠組みや国際貿易を統括する組織の結成に向けた長期の交渉に触れながら、29日からメキシコで始まる国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)は「1944年のブレトンウッズ会議」に似た状況になると予想した。

 COP16では、97年のCOP3で議決した京都議定書の対象期間が切れる2013年以降の対策を話し合う。

 ステービンス氏は「温暖化対策に関する協議は貿易交渉によく似ており、継続していくものになるだろう。明確な終着点があるような一回限りの取り組みというわけにはいかない」と指摘。「世界貿易機関(WTO)のような機関を設立するのに50年かかった。短期間で達成できるようなものではない」と語る。

 国際エネルギー機関(IEA)の推計によると、世界のクリーンエネルギー事業に35年までに5兆7000億ドル(約478兆円)を投資する必要があり、世界の二酸化炭素(CO2)排出権市場の基盤を確立するためには、最小限でも推進力が必要になる。

 コペンハーゲンで昨年12月に開催されたCOP15では、オバマ米大統領や中国の温家宝首相ら世界各国の首脳が出席したにもかかわらず、温暖化対策の世界的枠組みの採択には至らなかった。これを受け、投資家は風力や太陽光、CO2排出削減技術の開発に向けた投資を削減するようになった。低炭素技術を開発または利用する87社で構成するワイルダーヒル・ニューエナジー指数は年初来で約18%低下し、5000億ドルの時価総額が失われた。

 IEAのチーフエコノミスト、ファティ・ビロル氏は今月11日の会議で、投資家はコペンハーゲンでの会議で発信された世界的に投資が望まれているという「シグナル」を見落としたと指摘。それが「クリーンエネルギー技術の見通しに影を落としている」と述べた。

 英銀HSBCホールディングスのクリーンエネルギー調査の世界責任者、ロバート・クローバー氏は、年内に「何らかの意義のある結果が生み出される可能性は信じられないほど低い」と指摘。「各国の政策や規制がどのような方向性を示すか、市場関係者は協議の行方を注視している」との見方を示した。(ブルームバーグ Alex Morales)



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