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窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

バヨン寺院

2008年07月08日 | 史跡めぐり
バヨン寺院は12世紀後半にジャヤーヴァルマン7世によって建設された城塞都市「アンコール・トム」の中心に位置するヒンドゥー教と仏教の混交寺院です。バヨンとは「美しい塔」(バ=美しい、ヨン=塔)という意味です。タ・プロームと同様、四面に人面像を施した塔が50近くもあり、外見よりかなり奥行きのある寺院です。



 日も暮れかけ、一日歩き回ってかなり疲れていたのですが、ここもまたかなり急な石段を登らなければなりませんでした。写真の人面像は117個あるという像の中で最も美しいとされ、カンボジアの200リエル紙幣にこの人面像が描かれています。



  第二回廊にはアンコール・ワットと同様にレリーフが描かれていますが、ここのはトンレサップ湖でのチャンパ(現在のベトナム)との戦いの様子や、市場、漁、狩りの様子など当時の生活・文化をうかがい知ることができるもので、馴染みのない神話を描いたものよりはリアリティがあって興味深いものです。褌の風習があり耳の長いクメール人、髭を蓄えた中国の商人、長髪を束ねたチャンパ人など習俗の細かい部分まで、また食べ物を盗む者や商談をしているもの、酔っ払いなど躍動感をもって描かれています。当時のトンレサップ湖に鰐まで描かれているのには驚きました。



  そのトンレサップ湖には翌日行ったのですが、雨季になると東南アジア最大といわれる巨大な湖が出現するそうで写真の背景に見える草原は全て湖と化してしまいます。トンレサップというのはトンレ=川、サップ=大きな湖という意味です。乾季に2,700平方キロメートルしかない湖が雨季には16,000平方キロメートルと実に6倍にもなります。この湖はあの巨大なメコン川に通じており、レリーフに描かれたチャンパ人はそんな時に川を遡って攻め込んできたのだろうと想像できます。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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