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窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

ジャパンラグビーリーグワン2024-25交流戦 キャノンvsクボタ

2025年02月11日 | スポーツ観戦記


 2月8日、トップリーグ時代の2016年以来9年ぶりとなるリーグワンの試合、横浜キヤノンイーグルスvsクボタスピアーズ船橋・東京ベイの観戦に、ニッパツ三ツ沢球技場へ行ってきました。三ツ沢公園も小学生の時、私小協の体育大会に参加(運動が苦手な僕は、もちろん選手ではありませんでした)して以来、実に40年ぶりです。

 ここまで首位の埼玉パナソニックワイルドナイツ、2位の東芝ブレイブルーパス東京を追う、3位イーグルスと4位スピアーズの対戦。初観戦ですがイーグルスは地元ですし、スピアーズも4年ほど前に地域貢献活動でお手伝いさせていただいたご縁があります。



 強風の中、前半は風下のイーグルスでしたが、K.O.から果敢に攻めます。前半3分、22mライン付近で梶村選手からパスを受けた嶋田選手が走りこみ、ゴールライン右隅にトライ。残念ながらG.K.は外れ、5vs0。難しい位置かつ逆風の中ではありましたが、この日の田村選手は全般的にキックの調子が良くなかったようでした。



 一方、スピアーズもすぐさま反撃。前半5分、押川選手が22mライン付近、ゴール正面のP.G.を決め、3点を返します。5vs3。



 その後、試合は膠着状態に。どちらかというと、イーグルスが攻め、スピアーズの堅い守りに阻まれる流れ。トライかと思われる場面もありましたが、その前に反則を取られたり、少々反則でリズムが途切れてしまうところが見られました。



 それでも追加点はイーグルス。前半33分、ゴール右のほぼライン上の密集からデクラーク選手のパスを受けたマシュー・フィリップ選手が飛び込んでトライ。今度はゴールも決まり、12vs3と突き放します。このまま前半が終わり、イーグルスのリードで折り返します。



 後半、スピアーズは選手を大幅に入れ替え、フィジカルを前面に押し出して反撃を開始します。特にスクラムでは圧倒。まるで、先日の早稲田vs帝京の展開を見ているようでした。

 そして後半はほとんどこの選手一人にやられたと言っても過言ではありません。日体大柏から日体大と日本在籍も長いヴァイレア選手。タックルに来る選手を弾き飛ばす下半身の強さは圧巻でした。まず後半3分、スティーブンソン選手からのロングパスを受けると、タッチラインギリギリのところを20mほど走りこんでトライ。G.K.は失敗しますが、12vs8と追い上げます。



 しかし5分後、ハーフウェイライン付近でのスピアーズのロングパスを普久原選手がインターセプト。そのまま約50mを走り切ってトライ。G.K.も決まり、19vs8と11点差。普久原選手は、これが記念すべきリーグワン初トライとなりました。



 とはいえ、前述のように試合の流れはFWで圧倒するスピアーズに傾いていました。まず、後半14分、祝原選手の頭が藤原選手の顔面にあたってしまい、藤原選手が脳震盪疑いによる一時退場。この危険なプレーにより祝原選手はシンビン。イーグルスはただでさえFWで押されている中で、3番を欠く戦いを強いられます。そして、押川選手がP.G.を決め19vs11。



 後半20分、スピアーズはまずゴールまで残り15mくらいの位置での左ラインアウトからモールで前進。残り5mくらいのところでホール選手がボールを出し、大きく右に振って待ち構えていたヴァイレア選手にボールが渡ります。完全にフリーの状態で約15m走りこんでトライ。G.K.は失敗でしたが、これで19vs16。まだ後半も半ばであり、逆転は時間の問題と思われました。



 後半25分、田村選手がP.G.を決め、22vs16と6点差にしますが…。



 直後、押川選手がイーグルスディフェンスの後ろに蹴ったボールをまたしてもヴァイレア選手が拾い、ハットトリックとなるトライ。もう手が付けられません。



 そして自らゴールも決め、ついに22vs23と逆転。



 とどめは、プレトリアス選手のトライ(後半34分)。ヴァイレア選手のゴールも決まり、22vs30。繰り返しになりますが、本当に大学選手権の決勝戦を見ているかのようでした。



 プレーヤー・オブ・ザ・マッチはもちろん、ハラトア・ヴァイレア選手。3トライ+2ゴールの19得点、参りました。惜しくも敗れたイーグルスは、ボーナスポイントも得られず、5位後退となりました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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第21回ネゴシエーション研究フォーラムに参加しました

2025年02月10日 | 交渉アナリスト関係


 2025年2月5日、2年ぶりとなる「第21回ネゴシエーション研究フォーラム」がオンラインで開催されました。今回は「アメリカ大統領選後の世界と日本の外交について」と題して、嘉悦大学副学長、愛知淑徳大学名誉教授、国際金融経済学者である真田幸光様のお話を拝聴しました。以下、聞き取りながらのメモをまとめます。

1.トランプ大統領は何を目指しているのか?

・各国の利害が衝突する時代だからこそ、アメリカが再び指導力を取り戻す。
・相対的に地位が低下したアメリカの復活を目指すために「アメリカ・ファースト」を掲げているのであって、内向きになっているのではない。
・今日のような混沌とした世界をもたらしたのは、グローバリストの既得権益層(ディープステート)である。したがって、まずこれらを潰す。
・彼の言う「ディープステート」とは、軍事産業、製薬企業、マスコミ、金融機関を念頭に置いている。
・トリプルレッド(政府、上院、下院が全て共和党の状態)のうちに決着をつけたい(向こう2年)。
・そのために、最初の半年で事実の洗い出し、戦術立案。次の半年で実行、次の半年でリバイズ、次ので完成を目指す。

2.政策①:戦争終結(ロシア/ウクライナ、イスラエル/パレスチナ)

・戦争を利権としている軍需産業を抑える。
・インフレを抑える(戦争により、食料、石油、ニッケル、金、工業用ガスなどの資源が高騰)。
・昨年夏時点でアメリカのインフレ率は9.1%→金利引き上げ5.5%→国民生活を圧迫。
・金利を下げさせるには、インフレを抑えなければならず、そのためには戦争を止めなければならない。
・為替相場を適正にしたい(IMFによれば、現在の適性相場水準は1ドル=110~120円)
・適性相場から乖離しているということは、ドル高であるアメリカも損をしているということ。
・その原因は、キャリートレード(例えば、金利の安い円で借り、ドルで高金利運用して儲けるというようなこと)にある。これが最大で500兆円まで膨らんだ。
・為替市場がキャリートレードに翻弄されていると考え、これを規制しようとしている。そのために、各国の金利差をなくさせたい(現状では、アメリカは利下げ、日本は利上げ方向)。
・日本(日銀)は、基本的には潜在成長率まで金利を上げたいと思っている。。あと0.5%は年内に上げてくる可能性がある。一方、アメリカは金利を下げたいが、戦争の行方次第である。

<外交>
・ウクライナに武器供与を止める。
・ロシアは思ったほど困っていない。
・ウクライナに国連軍を置き、休戦のシナリオ。
・ロシアはアメリカの足元を見ており、ゼレンスキーとの交渉を拒む。
・ゼレンスキーを排除するため、ウクライナに選挙の前倒し圧力。

・一方、ガザの方は休戦が成立したが、むしろ火種はこちらにありそう。
・イスラエルはガザ西岸からパレスチナ人を追放しろと主張している。
・トランプがイスラエルの肩を持っているという見方は怪しい。
・石破首相がトランプと会談するなり、突然パレスチナの難民受け入れを表明。アメリカの圧力か?
・原油価格高騰は簡単には収まらないのではないか?
・市場はそれを見越している。金利は簡単には下がりそうにないので、キャリートレードは解消しない。
・今すぐ円高に向かう様子もなさそう。

3.政策②:関税

・軍拡、宇宙開発などでアメリカの覇権に挑戦する中国を抑える。
・同盟国にも対中高関税圧力、あるいは中国製品不買圧力の可能性。
・同盟国が中国で製品加工を行っている場合にも圧力をかけてくる可能性。
・軍需物資である半導体などに対する規制も。

・移民難民管理に対する制裁(メキシコ、カナダ)
・メキシコはしたたかにトランプと向き合っているが、カナダのトルドーは正面から対立。実はカナダ最大の対米輸出品は化石エネルギー。故に強気。
・トランプは中国製の違法薬品がカナダ経由で流入していると疑っている。

・高関税政策はインフレに結び付くとの見方があるが、アメリカは国内で必需品を賄えるので、関税をかけてもコアインフレにはつながらない。また、影響のある品目には高関税をかけないなど、選別をしてくるだろう。

4.政策③:パリ協定離脱

・温暖化問題は科学的に立証されているのか?(クリントン・ゴアがつくったプロパガンダではないか?)
・否定しているのではなく、立証されるまで待つべきだと言っている。
・一方、ガソリン車主体のビッグ3を復活させ、雇用機会を創出したいとも考えている。

5.政策④:WHO脱退

・これもワクチンを否定しているのではない。臨床結果が確かめられていないものを推奨するのはおかしいので、トレースすべきと言っているだけ。
・テドロスに対する不信感。
・アメリカの製薬会社は海外に生産拠点を移し始めている。

6.政策⑤:領土問題(グリーンランド/パナマ運河)

・実はグリーンランドの問題を言い出したのはトランプが初めてではない。
・かつてはトルーマン、ジョンソンも問題視していた(当時はソ連を念頭に置いていた)。
・グリーンランドは防衛上の要地であり、地下資源が豊富。また、ロシアや中国が開拓している北極海航路に参入したい。
・パナマ運河も戦略上の要地であり、そこに中国が影響力を強めている。

7.日本の外交は?

・トランプを狂人の一言で片づけるのではなく、トランプにはトランプなりのロジック、背景があることを理解する必要がある。
・相手が何を考えているかを知ることが、交渉の始まり。
・日本はトランプが何を目指しているのかを理解し、利害を共有する同盟国としての外交を展開すべき。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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#70 孫子で読む交渉学②

2025年02月07日 | メディアアーカイブ


Podcast、「人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学」でお話ししました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2025年1月アクセスランキング

2025年02月03日 | 人気記事ランキング


 怒涛の1月が過ぎ、早くも2月になりました。

 さて、2025年1月にアクセスの多かった記事、トップ10のご紹介です。あまり更新できませんでしたが、個別記事でのトップは、弊社新年最初の行事である、2位:「2025年新年会を開催しました」でした。沢山の方々にお集まりいただき、良いスタートを切ることができました。重ねて御礼申し上げます。

 ランキングについては、定番記事に変化が起きつつあるようです。4位:「Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子」は相変わらずなのですが、3位:「近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)」が何とこれで9ヶ月連続のランクイン。それと、断続的ではあるものの、5位:「川沿いにできた、驚きの居酒屋―ささご(野毛)」と7位:「横浜在住51年、なのに初!―ハングリータイガー(横浜駅)」も投稿以降、頻繁にトップ10に名を連ねています。

3位:近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)(9ヶ月連続)
4位:Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子(8ヶ月連続)

5位:川沿いにできた、驚きの居酒屋―ささご(野毛)(2ヶ月連続)
7位:横浜在住51年、なのに初!―ハングリータイガー(横浜駅)(2ヶ月連続)

1 トップページ
2 2025年新年会を開催しました
3 近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)
4 Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子
5 川沿いにできた、驚きの居酒屋―ささご(野毛)
6 ラグビー大学選手権2024決勝戦 帝京vs早稲田
7 横浜在住51年、なのに初!―ハングリータイガー(横浜駅)
8 知られざるお墓の話ー第172回YMS
9 2024年12月アクセスランキング
10 記事一覧

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#68 孫子で読む交渉学①

2025年01月29日 | メディアアーカイブ


Podcast、「人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学」でお話ししました。しばらくの間、月1回のシリーズでお話しさせていただきます。

イラストがとても孫子の時代には見えませんが…。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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In bocca lupo !-黒川伊保子氏講演メモ

2025年01月23日 | 講演メモ


 1月22日、株式会社感性リサーチ代表取締役、人工知能研究者で感性アナリストの黒川伊保子氏のご講演を拝聴する機会がありました。記憶では、10年前に黒川様のご著書『英雄の書』を拝読したことがあります。



 さて、演題は『英雄の書~失敗は脳にとって最高のエクササイズ』。前述の通り、黒川様は人工知能のエンジニアとしてキャリアをスタートされたので、人間の脳をシステム的に解析することで見えてきた脳の機能についてお話をまとめられています。そういう意味では、脳の話といっても、大脳生理学や心理学などのアプローチとは異なる部分もあるかもしれません。以下、耳で聞きながら走り書きのメモになりますが、お話をまとめたいと思います。

 先述の「人間の脳をシステム的に解析することで見えてきた」こととは何か?それは「脳がとっさに下した正解が個々人で異なる」ということです。大まかな傾向はあるかもしれませんが、それは異性間、同性間においても異なります。また、脳は「推論マシーン」に過ぎないので、常に正解を選択するとは限りません。むしろ、進化のため、正解でないものに挑戦しようとする傾向すらあると言います。その結果、推論マシーンに過ぎないので「うまくいかない自分」ということが生じ、個々人の正解のギャップから「思い通りにいかない他人」が生じます。裏を返せば、これら二つは「誰にでも生じる当たり前のこと」だということです。以上を前提として、以下の3点についてお話がありました。

1.人生が思い鳥になる対話術
2.失敗は恐れなくていい
3.リーダーの条件

1.人生が思いどおりになる対話術

 さて、個々人それぞれ違うのはそうだとして、我々が最も大きな傾向として日常生活の中で感じ、また世間でも取り上げられることが多いのは「男女の違い」ではないでしょうか?1990年代、脳の機能についての関心が非常に高まりました(1995年に一世を風靡した、春山茂雄氏の『脳内革命』をご記憶の方も多いと思います)。当時、「脳梁の太さの違い」であるとか「大脳の大きさの違い」であるとか、様々な根拠を取り上げては、脳の機能が男女で異なる、異ならない、あるいは男女差を論じること自体が偏見なのではないかといった議論がなされました(2000年のアラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著『話を聞かない男、地図が読めない女』も有名になりました)。しかし、男女の脳の配線は同じであり、脳梁の「太さ」も機能差の決定的要因とはなりません。つまり、機能差はないということなのですが、男女は「とっさの時に選ぶ『脳の神経回路』の組み合わせが異なる」傾向にあるということです。





 脳には無数の神経回路がありますが、その中で瞬時に脳が選択し、電気信号を送れる回路はごく一部だと言われています。このとっさに起動する回路に男女差/個人差があるというのです。この「とっさの回路の起動」の仕方には、「縦方向」と「横方向」の二種類があり、人間はとっさの時でなくてもどちらかを選択し、それがモノの見方のスタイルを決定します。

① 縦方向に使う…危険を察知した時(とっさの行動の典型といえます)、遠くの一点に焦点を合わせる。反射的に攻撃、問題解決等の行動を起こす。
② 横方向に使う…(同様の状況で)、五感を動員して近くを満遍なく観察し、身を守る。勘が鋭い。

 お察しの通り、①が男性に強い傾向、②が女性に強い傾向です。よく説明として使われるのは、進化的理由ですね。人間の脳は1万年前から変わっていないので、その時の(といっても現代よりはるかに長い期間)環境に適応した結果なのだと。もちろん、男女ともにどちらか一方だけに偏っているということはなく、時と場合と立場によって両方の機能を使い分けることができます。ただ、瞬時の判断を要するときや、慣れた方を採用しがちだということです。

 概念空間も両者では異なります。①は人の話を聞かない傾向があり、要約や解答を導き出そうとします。②は結論よりプロセスや心情、共感を重視します。①と②とでは、会話のそもそもの目的や進め方が異なります。

 さて、①と②の違いにどちらが良いとか悪いとかいうことはありませんが、「対話」という観点で言えば、②を選択するのが良いということになります(①には「人の話を聞かない」とありました。相手の話を聞かなければ対話にならないですからね)。そして、例えば悩んでいる人の話を聞くような、アドバイスも必要とするような時は、②から①へと切り替えて使うようにします。すなわち、「まずは肯定、共感し、然る後にアドバイスをする」ということです。しかし、かくいう私も男性なので、これは言う程優しくはありません。例えば、相手の言っていることが素直に肯定、共感できるポジティブなものであればまだ良いのですが、明らかに賛成しかねる、愚にもつかないような内容だったとしたらどうでしょう?そんな時は、「そうなんだ」、「そんなこともあるんだね」というように、とにかく受け止めるということです。相手を受け止めることと賛成することは同じではありません、最初は事の是非を保留するということです。そもそも、「賛成しかねる」とか「愚にもつかない」と思っているのは自分(主観)ですからね。

 俗にいう「ダメ出し」というものも、守りたいものがある時の防衛反応として現れるそうで、動機としては必ずしも悪いとは言えないのですが、相手にはよくない影響を与えます。脳は、使った神経信号に見合ったフィードバックが得られる(すなわち相手から評価される)ことによって、自分が正しく動いていることを認識します。これは、人間の万能感、自己肯定感の源泉となります。心理学者のエドワード・デシは、人間の持つ三大欲求として「自律性」、「有能感」、「関係性」を唱えましたが、この脳の働きゆえに、人間は根源的欲求として「自律性」、「有能感」を希求しているのだと考えることもできます。そして、対話とは関係性そのものなので、これも含まれます。つまり、②型の対話は人間の三大欲求に影響する行為であり、それゆえ極端なケースになると、人間は他者から評価されないことで生きる意味さえ失うということが起こりうるのです。

 しかしながら、「ダメ出し」をしてくる人というのは存在します。そういう人への対処法として、「謝るより感謝する」、「ありがとう」の二つがあります。

<「雑談」のすすめ>…何でもない話は最高の脳のエクササイズ

 他愛もない、心に思い浮かんだことを言語化する「雑談」は、脳とひいては身体にとっても非常に優れたエクササイズとなります。心に思い浮かんだことを言語化する脳のステップは以下のようになります。

① 脳の記憶領域をふんわりとサーチする
② かすかな情動や五感情報をきっかけにイメージを作り上げる
③ 言葉に変換する
④ 筋肉運動に変換する

 上の①②は右脳の働き、③は左脳の働き、④は小脳の働きになります。脳をフルに動員しているということですね。最後の④は、「口に出したことが身体運動や行動に影響する」ということです。雑談は脳を活性化させ、勘が良くなり、手足の動きも良くなります。

2.失敗は恐れなくていい

 脳は失敗することで進化します。失敗を通じて回路の優先順位を下げ、回路の選択の効率を上げるのです。これによって効率よく回路を起動できるようになった人が、俗に「勘のいい人」、「センスのいい人」と呼ばれています。勘のいい人やセンスのいい人は、それだけ「失敗してきた人」とも言えるでしょう。

 大事なことは、失敗を他者のせいにしないことです。他責にしていては脳が自分のことだと認識しないので、書き換えが起こりません。第二に、過去の失敗をくよくよ思い出さないことです。ましてや、やりもしないうちから未来の失敗をぐずぐず言ってはなりません。

3.リーダーの条件

 最後に、「どんな場に行っても『この人がリーダーだ』と分かる人」とはどんな人なのでしょう?それは、「その場にいる人が、その人が現れると嬉し気になる(周りを笑顔にする)人」だそうです。そういう人は、一言でいえば「リーダー自身が嬉しそうな顔をしている」ということです。なぜなら、人間にはミラーニューロンというものがあり、笑顔は伝染するからです。これを「情動伝染」と言います。表情は情動と繋がっており、表情は非常に大切です。

 最後に、黒川様のお好きな言葉、掲題の“In bocca lupo”をご紹介します。これはイタリア語で、直訳すると「オオカミの口の中へ」という意味ですが、「幸運を祈るよ」、「頑張ってね」という意味で使われるそうです。「恐れず立ち向かえ」というような風にも感じられます。

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ラグビー大学選手権2024決勝戦 帝京vs早稲田

2025年01月23日 | スポーツ観戦記


 更新が遅くなってしまいましたが、1月13日、秩父宮ラグビー場に大学選手権決勝戦の観戦に行ってきました。振り返れば、ラグビー観戦は2019年のワールドカップ以来5年ぶり、秩父宮ラグビー場は7年ぶり、大学選手権決勝は11年ぶりになります。ずいぶん遠ざかってしまいました。観衆は、19,035人と発表されました。

 さて、両校の関東大学ラグビー対抗戦での対戦は、大方の予想を覆し、48vs17という大差で早稲田大学が勝利しました。この結果を踏まえ、帝京大学が強みであるフィジカルを前面に押し出してくることは当然予想されることでしたので、早稲田大学としてはスクラムでどこまで渡り合えるか、セットプレー全般で不必要な反則やイージーミスをどこまでなくせるかに注目していました。



 その注目のファースト・スクラムでしたが、帝京大学が圧倒。しかし、その後前半は何とか凌ぐことができていました。



 最初の得点は前半5分、キャプテン青木選手の突破から最後は何と3番の森山選手がボールを受け10mほど走り切り、ゴール裏にトライ。ゴールも決まり、7vs0。



 前半12分、早稲田ボール、自陣10mライン付近からのラインアウト。しかし、スローイングとリフティングの呼吸が合わず、ボールが帝京の2番知念選手に渡ってしまいます。「なくしたい」と思っていたのはこういうところです。その後、帝京大学が猛攻でゴールに迫りますが、これはゴールライン直前で早稲田10番服部選手が蹴ったボールを15番矢崎選手がインゴールでタッチし、ドロップアウト。帝京側は蹴られたゴールラインからわずか6mほどの地点でタップ(地面に置いたボールを拾って攻撃をスタートするプレー)を選択します。早稲田も懸命にディフェンスしますが、最後は青木選手がゴール下にトライ。ゴールも決まり、14vs0。あっという間に2トライをとられた気がしました。



 しかし、早稲田もすぐさま反撃。22mライン付近でのラインアウトからのモール。しかし帝京のディフェンスは強力で、モール動かず。しかし、出したボールをつないで最後は矢崎選手がゴール右にトライ。ゴール決まり、14vs7。



 さらに24分、再び22mライン付近からのラインアウト。今度はモールを組むも素早くボールを出し、連続攻撃。3フェーズ位重ねたでしょうか?最後はゴールまで20mほどのところでボールを受けた8番鈴木選手がライン際を走り切ってトライ。ただ、難しい角度で強風もあり、12番野中選手のゴールは決まらず同点とはなりませんでした。

 残念だったのは、再三自陣でのラインアウトの機会があったにもかかわらず、得点に結びつけられなかったことです。それだけ帝京のディフェンスが良かったということでもありますが、前半でもう2つくらいはトライが取れていたのではないかと思いました。また、対抗戦で大きな力を発揮した1年生服部選手のキックも風下ということもあり前半は伸びず、風上に立つ後半に期待が持たれました。ともかく、前半は14vs12の2点差で折り返し。しかし、早稲田としては力を温存しての結果ではなかったので、後半にスパートをかけるというよりは、何とか食らいついての結果という印象が強かったです。



 したがって、後半最初のトライを先にとった方が流れを支配する雰囲気でした。早稲田としてはそうすることで流れを引き寄せることが絶対条件と感じました。その後半、先に点を取ったのは早稲田。開始わずか2分でペナルティーゴールを決め、14vs15と逆転しました。しかし、これはひとまず振り出しに戻したという感じ。「逆転した」という感覚はありませんでした。



 その後半、予想通り帝京がフィジカルで早稲田を圧倒します。スクラムはたとえ早稲田のマイボールであってもボールが取れないほどの差。ディフェンスも日本代表の矢崎選手をはじめ献身的なタックルは見せるのですが、強力な帝京フォワードに時にはダブルタックルで対応しなければならないこともあるため、どうしてもボール付近に人数をかけざるを得なくなってしまいます。その結果、帝京は外側の人数が余るという好循環が生まれます。やはりラグビーの帰趨はFW如何で決まるなと痛感させられます。



 後半4分、帝京3番森山選手が持ち込んだかに見えましたが、これはTMOの結果、ノートライ。



 しかし直後の5分、リスタートから5番本橋選手がゴール下に持ち込んでトライ。帝京としては先ほどより良い位置でのトライとなりました。21vs15と再び早稲田を突き放します。



 後半27分、大学選手権に入って調子を上げてきたダウナカマカマ選手がトライ。ゴールも決まり28vs15。残り時間から考えて、早稲田としては限界の点差。しかし、再三良いアタックは見せるのですが、何しろ帝京のディフェンスが素晴らしかった。攻守ともに帝京は今シーズンで一番良かったのではないかと思います。



 そして37分には重い、重い帝京11番日隈選手のダメ押しともいえるトライ。ゴールも決まり、33vs15。

 結果、帝京が4年連続13回目の優勝を飾りました。大学選手権最多優勝回数は早稲田の16回ですが、それは61年かけての積み上げたもの。それを帝京は2010年の初優勝からわずか16年で実に13回の優勝。最多優勝記録を更新するのも時間の問題のようです。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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知られざるお墓の話ー第172回YMS

2025年01月21日 | YMS情報


 1月8日、2025年最初の第172回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。



 今年から新たに、昨年5月にオープンしたコミュニティラウンジ「Benten103」さんにお世話になることになりました。



 会場には、当社のリサイクル手袋「よみがえり」シリーズが展示(販売)されていました。結構、買っていってくださるそうです。



 さて、新年最初の講師は、羽田にある株式会社鈴木石材店社長、鈴木宏和様。創業明治18年、今年でちょうど創業140周年を迎えられる老舗です。講義は、鈴木さんとYMSの竹田理事との対話形式で進みました。

Q.石材店のお仕事について教えてください。

 墓石系と建築系とがある。墓石業者が建築資材も扱うケースはあるが、逆は稀。基本的に業界が異なる。鈴木石材店は墓石9割 建築1割。

 地域性の強い業種で、営業に関しては、葬儀社、互助会、霊園との繋がりはさほど強くない。お寺については、繋がりの度合いはお寺による。霊園は公営霊園と民間霊園とがあり、公営霊園はどの石材屋でも入れるが、民間霊園は営業権を持っている石材屋しか仕事ができない。

 人材不足が課題。40年ほど前は技術継承に時間がかかることが問題だったか、現在は職人も事務員もそもそも確保することが難しい。後継者問題もある。

Q.最近のお墓事情ですが、お寺と霊園どちらが良いのですか?

 世話をしないで済むという点では、霊園が良い。お布施が明朗会計、(少なくとも首都圏では)永代使用料も霊園の方が安い。お寺の場合、同じ地域、宗派でもバラツキがある。また、同じ寺でも代が変わると言うことが変わることがある。檀家の知り合いがいるなら、聞いてみると良い。

Q. 建墓。墓石について教えてください。

 お墓を建てるのに慣れている人はいないので、なるべく数回会って話を聴くようにしている。特に、鈴木石材店は受注生産なので納期がかかる。墓石には、伝統的な和型、洋型、霊園の場合はデザイン型もある。

 近年、中国の石が大量に入ってきている(原石を中国で加工しているケースも)。石材は国産、海外産を含めると300種以上ある。中国産の墓石は、特にデザイン墓の加工賃は、国産の割増料金分だけで全部賄えるほど価格差がある。最高級の庵治石(あじいし)も近年中国への流出が見られる。

※香川県高松市庵治町、牟礼町で産出する花崗岩。硬く、加工が難しい。

 デザイン型の墓石というのは、例えば多宝塔、五輪塔など。鈴木石材店は、「回転墓誌」という戒名を沢山彫ることのできる墓誌を作成、特許を取得した。その他、キャラクター、お稲荷様、不動明王像などがある。

※キャラクターというのは、浦和駅に建っている「うなこちゃん」みたいなものでしょうか?(窪田談)


Q.お墓をリフォームするというのはどういうことですか?

 古いお墓などは、風化する石を使っていることがある。先々墓を守る子孫の目途が立っているのであれば、風化しない御影石などに切り替えれば、建て替える必要がなくなる。

Q.近年注目の「墓じまい」について教えてください。

 確かにここ数年、問い合わせは増えている。終活がマスコミに取り上げられるようになり、そこから解釈が広がった。お寺によっては名義人以外、お墓に入れないことがあるので注意。ただ、近年は後継ぎがいなくても孫が継承できることもあるし、かなり遠い親戚でも継承できる場合もある。お寺次第なので、確認してみてほしい。

 お墓のことは正直僕は考えたことがなかったのですが、かくいう僕もお墓を守る人がいないんですよね…。平成13年に福岡から転宗して祖父母の墓をこちらに持ってきましたが、僕が最後。他人事ではありません。



 お墓のお話の後は、生命力みなぎる料理と懇親会。黄泉がえりました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

過去のセミナーレポートはこちら
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2025年新年会を開催しました

2025年01月14日 | リサイクル(しごと)の話


 2025年1月11日、横浜ベイホテル東急にて2025年のニューイヤーパーティを開催しました。



 開始にあたり、窪田より新年のご挨拶をさせていただきました。

「昨年は、当社にとって特別な一年でもありました。創業90周年式典の開催や、この後ご紹介させていただきます近江営業所の出店など、さまざまなイベントがございました。これらのイベントを通じて、皆様と共に当社の歴史を振り返りながら、未来に向けた新たな一歩を踏み出す機会となったことに、深く感謝しております。

 さて、91年目のスタートとなる今年ですが、昨年ほど多くのイベントはないかもしれません。しかし、世界情勢が混迷の度を増す中で、大きな転換点を迎える年になるのではないか、そんな予感がしております。このような情勢の中、私たちはただ波にのまれるのではなく、かといって岩場にしがみつくような守りの姿勢でもなく、うまく波に乗りつつ、自分たちが世の中のためにできることに集中していきたいと思っております。

 一言でいえば、『易不易』が大事なのではないかということです。例えば、人体の細胞は約27日ですべて入れ替わると言われています。だからといって、27日ごとに全く別の人間になるわけではありません。それと同じように、変化を恐れず受け入れながらも、変わらない価値観や信念を持ち続けることで、成長を続けていきたいと思っています。変わることで変わらない、変わらないけれども実は変わっている—そんなバランスを大切にしながら、次なる100周年に向けた第一歩を踏み出す一年にしていきたいと思っております」



 乾杯の音頭は、取締役藤田より。

 

 昨年10月、滋賀県東近江市に「近江営業所」を開設しました。所長の増永より、新営業所の紹介をさせていただきました。また、地元近江八幡市”クラブハリエ”の名物バウムクーヘン、まるまる1本が登場。



 バウムクーヘンは、小さくカットして皆さんに召し上がっていただきました。出来立てのバウムクーヘンは大好評でした。



 新入社員紹介。この1年間に新たな仲間に加わった7名をご紹介させていただきました。



 中締めは取締役の伊藤より。



 最後は、恒例の「ヨイヨイヨイショ!」で締めました。



 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2024年12月アクセスランキング

2025年01月06日 | 人気記事ランキング


 明けましておめでとうございます。本日1月6日、ナカノ株式会社は2025年の営業を開始いたしました。正月はNTTドコモに対するサイバー攻撃があったようで、4日ごろまでブログへのアクセスができませんでした。だからというわけではありませんが、新年初の投稿となります。

 さて、2024年12月にアクセスの多かった記事、トップ10のご紹介です。12月は、大晦日を除く全平日での更新を達成したのですが、その割に全体的なアクセスが伸びなかった印象があります。そのような中、2位:「近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)」が前月に続き、個別記事でのトップを達成。一方で、3ヶ月連続でトップ10入りしていた「驚きの価格で近江牛食べ放題-MAWARI(近江八幡)」(12位)、前月8ヶ月ぶりに復活した「エコノミーとエコロジーの語源」(27位)が圏外に脱落しました。

2位:近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)(8ヶ月連続)
4位:Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子(7ヶ月連続)

 何があったのか分かりませんが、実は月初に2月に投稿した、YMSの沖縄開催の話題(「オキナワ・マネージャーズ・セミナー(OMS)、キックオフ-第161回YMS」)および、それに関連した川崎のFM局出演の話題(「FMラジオでYMS/OMSのお話をさせていただきました」)が突如として上位に躍り出たのですが、12月の連日の更新により、最終的に惜しくも15位、13位に終わるということがありました。7位:「横浜在住51年、なのに初!―ハングリータイガー(横浜駅)」は、5月に投稿して以来、7ヶ月ぶりのランクインです。

1 トップページ
2 近くにできたハンバーグ屋さんに行ってきましたー万平食堂(吉野町)
3 川沿いにできた、驚きの居酒屋―ささご(野毛)
4 Yema(イェマ)-フィリピンのお菓子
5 スービック工場クリスマス・パーティ2024
6 2024年の感謝を込めてー第171回YMS
7 横浜在住51年、なのに初!―ハングリータイガー(横浜駅)
8 仕事を活かす交渉理論―第67回燮(やわらぎ)会
9 上大岡の隠れた名店ートラットリア・ダイドコロ
10 天ぷらと鮮魚の老舗ー登良屋(吉田町)

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます!🎍

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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3年経ってようやく初投稿ーバーベキューハウスみどりや(神谷町)

2024年12月29日 | 食べ歩きデータベース


 ブログ開設から6,265日(17年)、2,022回目、これが恐らく今年最後の投稿になると思います。今年は不思議と焼肉の投稿が多かった気がしますが、締め括りも焼肉の話題です。ご紹介するのは、神谷町にある「バーベキューハウスみどりや」さん。2021年12月23日に初めてお邪魔したのですが、その時は食べるのに夢中で写真を撮り忘れ、レポートできませんでした。そして3年ぶりとなる12月28日、「表情分析」講座の忘年会で再び伺うことができました。

 お店のHPによれば、店主さんが芝浦食肉市場に未経産の黒毛和種雌牛4等級・5等級の肉を直接仕入に行かれているそうですが、後でご紹介する通り、自家製の焼売やメンチカツも肉のうまみを堪能できる名物です。今回ご紹介するのは、恐らくコースではなく、常連の清水先生による店主お任せだと思います。



 まず冒頭の写真、特選赤身三種は、前回の「焼肉ぽんが」でも出てきた、カメノコ。焼肉屋さんで、最初の方火力が弱いことはありがちですが、思いの外火が強く、このように厚切りの肉を焦がさず中まで熱を通すのはなかなか難しかったです。中心部が少し冷たかったかも。



 次に、但馬牛リブロース。リブロースも前回の投稿で出てきましたね。この歳になると脂身が控えめで純粋に肉のうまみを楽しめる方が嬉しい。



 三つめはハラミ。因みに、冒頭の写真の右から順に紹介しましたが、実際に焼いた順番はこの逆でした。



 一品料理で名物第一弾は、岩手の銘柄豚、岩中豚の焼売。写真だと伝わりにくいですが、小振りの肉まんくらいの大きさがあります。食べ応え十分、豚肉のうまみを存分に楽しむことができます。荒く刻んだ玉ネギが肉のうまみに甘みと深みを与えています。

 

 豚肉が続きます。こちらはマンガリッツア豚。10年前にこのブログでご紹介しましたが、ハンガリーの国宝に指定されている豚です。



 名物第2弾、特選黒毛和牛メンチカツ。これも大きくて、牛肉100%のハンバーグが衣をまとったかのようです。こちらは焼売とは違い、純粋に和牛のうまみを引き出すことに特化した一品という気がします。

バーベキューハウスみどりや



東京都港区虎ノ門3-17-9 ミドリ屋ビル



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目黒の名店、横浜でー焼肉ぽんが(北幸)

2024年12月27日 | 食べ歩きデータベース


 いつ以来だったか、あるいは17年の歴史の中で初めてかもしれません。本日の投稿で、2024年12月は全営業日での更新を達成です。

 12月26日、目黒の焼肉の名店「ぽんが」の横浜店に行ってきました。お肉はもちろんのこと、お米や野菜など素材の隅々までこだわっているお店です。



 「ぽんが極み」コース、まずは「厚切り盛り合わせ4種」。美味しいに決まっているので、細かいことは言いません。目でお楽しみください。



 特選タン。



 ランプ(臀部)ステーキ。



 カイノミ(トモバラ:脇腹)。特上厚切りハラミは写真を撮り忘れてしまいました。すみません。



 唯一の難点を挙げるとすれば、コースの出てくるペースが非常に速かったこと。こちらは、うにのせ肉軍艦。



 希少な赤身三種。



 イチボ(骨盤回り)。



 シンシン(内モモのさらに内側)。



 カメノコ(後ろ脚の付け根)。



 上ミノと極みホルモン。



 前回の山田屋に続いて、良いミノに出会いました。



 テッチャン(シマチョウ)。ホルモンは内臓肉全般を指しますが、狭義にはテッチャンのことを言うそうです。前から疑問だったのです。



 焼きしゃぶは、トモ三角(後ろ脚の付け根、シンタマのさらに希少な部位)とリブロース(肩ロースとサーロインの間の肉)。



 これを軽く炙って濃厚な卵黄につけ、これまた希少な特A級伊賀米を使用してるというご飯を巻いて食します。

 

 追加の和牛ハラミ。



 さらに追加のクツベラ(豚の喉笛)。初めて食べましたが、ミノよりもずっとコリコリしていました。

 

 コースの締めは、デザートか冷麺を選べます。冷麺はさらに辛いビビン冷麺(写真左)か、辛くない冷麺(写真右)を選択することができます。僕はビビン冷麺にしましたが、酸味と辛みがしっかりしている個人的に好みの味で、美味しかったです。

 因みに店名の「ぽんが」は、韓国語の「本家(퐁가)」のようです。

焼肉ぽんが横浜店

神奈川県横浜市西区北幸2-6-5 GEMS7F



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天ぷらと鮮魚の老舗ー登良屋(吉田町)

2024年12月26日 | 食べ歩きデータベース


 12月25日、創業66年、横浜の天ぷらと鮮魚の老舗、登良屋さんへ行ってきました。創業130年を数える牛鍋の老舗、荒井屋さんの親戚だそうです。



 強烈な寒波が日本海側を襲った寒い夜、コースはイワシのつみれ汁から始まりました。鰹節と白菜の優しい味わいは、体が温まります。自動車メーカー、MAZDAのコンセプトに「引き算の美学」というのがありますが、まさに余計なものを削ぎ落した先にある奥行きを感じました。

 次に出てきたのが、冒頭の写真の刺身盛り合わせ(4人前)。登良屋さんは、「横浜中央卸売市場で一番良いカツオが入る」と聞きましたが、市場に直接買い付けに行っているという魚は、カツオでなくても鮮度抜群。それがこの厚切りで惜しげもなく出てきます。この日の盛り合わせは、メジマグロ(本マグロの幼魚)、今年豊漁の知らせが届いているブリ、イサキ、ヒラスズキ、ヤリイカ、そしてヒラメ。



 その流れで行くと、この子持ちナメタガレイ(ババガレイ)の煮つけ。これほどまでにふんわりと柔らかいカレイの煮つけは初めてです。卵や縁側まであまりにも柔らかいので、骨だけを残してきれいに食べることができました。



 最後はもう一つの看板、天ぷらの盛り合わせ。この日は、エビ、ナス、シシトウ、レンコン、アナゴが出てきました。お腹いっぱいです。

天婦羅 登良屋



神奈川県横浜市中区吉田町2-3



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さようなら、花津月(山下町)

2024年12月25日 | ワイン・日本酒・ビール


 5年前に初めてお邪魔した、お料理に合う当意即妙の日本酒と締めのお蕎麦がたまらない「花津月」さん。その後、何度かお邪魔し、今回12月17日が久しぶりでしたが、何と今月末を以て27年の歴史に幕を下ろされるとのこと。青天の霹靂であり、何とも名残惜しい。27年前と言えば、僕が新社会人になった1997年。



 みな、おじさんになるわけで…。



 さて、この日は最後ということで、元は裏メニューだったという「蟹しゃぶ」がテーマでした。寒い夜に、しっかりとした出汁とたっぷりの野菜で、本当に温まりました。

 その他の料理は、下のフォトチャンネルにまとめましたので、ご覧ください。





 ご主人が27年打ち続けたお蕎麦もこれが最後。みな、蕎麦が無くなるまでお代わりしていました。



 お酒はいつものように、お料理に合うもの、そして口の中で起承転結が際立つような順番で出てきました。しかし、実はこの日僕はお酒を飲んでいないので、銘柄をご紹介していきます(最後の「黒龍」の写真は撮り忘れてしまいました)。最後の寂しさもあり、皆さんいつもより酔ったようでした。最初は、会津の「天明 中取り壱号 純米生酒」から。



 静岡の「開運 純米 無濾過 生原酒」。



 茨城の「森嶋 純米大吟醸 雄町」。ワインのようなおしゃれなボトル。



 新潟の「鶴齢 純米 しぼりたて」。このブログでもたびたび登場する「鶴齢」。



 YMSのお米のスペシャリスト、芦垣さんがお勧めする福島の「廣戸川 純米にごり生酒」。



 福岡の「田中六五(ろくじゅうご) 生」。



 最後は涙で写真がぼやけてしまいましたが、名前の通り兵庫の「奥播磨 純米 しぼりたて 生」のご紹介です。

 長い間、お疲れさまでした!お世話になりました。

そば酒房 花津月



神奈川県横浜市中区山下町74-6 ロクマルビル 1F



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下町焼肉の名店―山田屋(三河島)

2024年12月24日 | 食べ歩きデータベース


 急に冷え込みが厳しくなった12月13日の夜、いつもお世話になっている常連の社長さんにお誘いいただき、初めて常磐線・三河島駅下車、東日暮里の山田屋さんにお邪魔してきました。予約必須の超人気店だそうです。銭湯も残る東日暮里に、煙もくもくの昔懐かしい焼肉屋さんです。

 

 社長さんには注文のスタイルがあるようで、まずは丁寧にした処理した新鮮なホルモンから入ります。ですが、その前に温かいテールスープから。柔らかい肉は、塩コショウでいただきます。



 ホルモンの一皿目は「コブクロ(豚の子宮)刺し」。結構希少部位だそうです。ポン酢で和えてありましたが、コリコリとしてさっぱりとした味わいで美味しかったです。



 ホルモンの中では比較的好きな「センマイ(牛の第三胃袋)刺し」。韓国風の酢味噌でもよし、先ほどのテールで使った塩でも美味しいです。



 ホルモン(≒テッチャン:牛の大腸)。いかにも真面目そうなご主人を見ても、丁寧なお仕事が想像できます。臭みがなく、柔らかくて本当に美味しい。あっという間に食べてしまいます。

 

 上ミノ(牛の第一胃袋)。正直、ホルモンの中でミノはあまり好きではない部位です。硬くなったイカみたいで、何が美味しいのか分かりません。しかし、このミノは違いました。硬くなるのが嫌で、ついつい早く食べようとするのを社長に窘められ、じっと我慢。ところが、思いの外よく焼いたはずのミノは柔らかく、適度な歯ごたえ。僕の知っているミノではありませんでした。



 因みに、キムチの盛り合わせも美味しいですよ。

 

 シロコロ(豚の大腸)。これも僕の頭の中にあるシロコロと違いました。内壁の脂が削ぎ落されてていて、とてもさっぱりしているのです。この日、お酒は飲みませんでしたが、ビールのおつまみに最適でしょう。

 

 ホルモンと焼肉の境界線と言えば良いのか?定義上は内臓肉ですからホルモンに属するハラミ。

 

 そういう意味では、上タンもそうですね。タンはせっかくならタン元である上タンが食べたい。柔らかさが全然違います。いつもは焼いた後、レモン果汁につけて食べるのですが、この日は社長の勧めに従って、塩コショウしたタンを焼き、炉の上でレモンを振ってからいただきました。確かにこの方が美味しい、これからそうします。

 

 上ロース(牛の背中)。考えてみたら、この日内臓肉でなかったのはこれだけでした。集まった皆さんの年齢がそうさせたのか、社長のお勧めなのか、カルビよりはロース派の僕は嬉しかったです。



 締めは優しめに。社長のお勧めのたまごスープ。

焼肉山田屋



東京都荒川区東日暮里3-18-10



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