旅人

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ジヴェルニーの食卓

2013-04-12 | 私の本棚
原田マハ著

「楽園のカンヴァス」に次ぐ絵画をモチーフにした物語です。

一話・・・・・美しい墓 パブロ・ピカソ

マチスとピカソ 偉大な二人の芸術家のお互いを最大に尊敬・評価しつつの友情を、
絵が好きでマチスに可愛がられた家政婦に語らせています。

二話・・・・・エトワール エドガー・ドガ

異端であった印象派の画家達を支えてきた、画廊主とアメリカ人の女流画家との、
ドガの作品について回想です。ドガが描いた踊り子たちの社会的地位の低さ。
ドガがモデルとしていた少女とドガとの関係。創作の秘密を回想など。

三話・・・・・タンギー爺さん エミール・ベルナール

タンギー爺さんはゴッホの絵で有名ですが、ここでは売れない印象派の画家の卵たち
を応援する温かな爺さん。その娘が、セザンヌに出した手紙で語っています。
爺さんの人柄と敬愛するセザンヌとの交流 当時の印象派の位置が書かれていました。

四話・・・・・ジヴェルニーの食卓 クロード・モネ

家族愛の強いモネは絵と同等に庭園設計に情熱を注ぎました。
最愛の家族と共に過ごす、ジヴェルニーの地で。
国に寄贈する約束の、装飾壁画・睡蓮の池の連作を、
老衰による白内障の為制作を送らせていた。
この章は後妻の次女が、生涯 仕えたモネについて語ってくれてます。
この次女がモネの製作意欲を高め、モネの睡蓮装飾画の完成を助けています。

巨匠たちの 貧と時代の流れとの闘いなど、当時の時代の空気が読めて、面白かったわ。