旅人

旅大好き 人生は旅よ
あと 何回行けるかな~

旅をする木

2016-05-21 | 私の本棚
[旅をする木 ] 星野道夫 〈1996年没〉著



読みたいな~と思いながらも、なかなか手元に来ない本の一冊でした。

5月に NHKで、没後20年という事で[旅する本の物語 ]の再放送があり、たまたま出会えた私は更にその気が強くなりました。
著者によって 本の見開きに《この本にも旅をさせてください。》と書込みを入れられた書は、人々の手から手へと渡り、しまいには、一本の加線が入り、『木から本に』なり、巡り歩き始めました。読んだ人の中には 人生に大きな影響を受けた人達の話も放送のなかにはありました。

この書の中の、『もうひとつの時間』に出会え、私の中にも可視以外の 違う世界を意識する脳の働きができたら素晴らしい!と、思いました。

写真家、探検家である著者は、感性の深い詩人ですね。

又 星野道夫が、ビル・プルーイツト著[旅をする木]が大好きであった事もこの書の中で知りました。
こちらの書もまたまた 読みたくなりました。

本当の贅沢

2016-03-10 | 私の本棚

吉沢久子 著

97歳{2015}の吉沢さんお元気ですね!
この本の中には、勇気を頂き、同感する事がたくさんありました。

毎日の時間を自分の為に使える幸せ。
こだわりを解き、やりたい事、自分に出来ることを楽しむ。
体の機能は、日々落ちるけどマイペースなら出来る幸せ。
出来ない事を嘆く間にできる事をして楽しもう。
本当の贅沢は、人生の後半に神様から頂けるのかも。《私には特定の神はおりませんが。》

これからも感謝しながら、日々の楽しみを見つけて、いきたいと思います。
皆様の世話になりながらですけど。感謝感謝よ。

兼高かおる 世界の旅

2016-03-09 | 私の本棚


【兼高かおる 世界の旅 】 番組は、昭和34年(1959年)12月から、当時はラジオ東京(現 TBSテレビ)で始まりました。
始まりはまだモノクロの時代でした。
私はこの番組のファンでした。見たことも、聞いたこともない 自然の風景、建物、人間、風俗、食べ物、言語
に魅了され、テレビの前で 釘付けになっていたのを昨日の事のように思い出しました。

当時はまだ、為替レートは1ドル=360円
海外持ち出し制限があり、1日=17ドル(約6000円)の時代でした。大卒公務員の初任給が10000円の時代です。今の様に誰もが気楽に行ける時代ではありませんでしたから、尚更の事です。

私もこんな旅をしてみたいなぁ~と、強く重いながら、毎回 見ていました。

それから番組は、31年(1990年)続きました。取材国は150ヵ国、1年の半分は海外取材に。
かおるさん62歳でした。
今もお元気に仕事を為さっていらっしゃいますが、まだまだ、行きたい所が有り、旅を続けたいそうです。
このお元気さ、褪せない好奇心に尊敬を覚えます。

私も兼高かおるさんに近づける様、後 何回行けるか判りませんが、頑張りたいと思います。

宇江佐真理

2016-02-17 | 私の本棚
本の整理をなんて言いながら、本を買ってしまう私。
自分で自分を叱っています。

朝日新聞 夕刊に 今「うめ婆行状記」が連載中。宇江佐真理さんの遺作です。


これが面白く、毎日が待ちきれなくなり、本屋に飛びました。が まだ書籍になっていないとの事。がっかり!

仕方なく書棚に並ぶ 宇江佐 真理さんの本を買って帰りました。



これがまたまた面白くて、あっという間に読了。
江戸の名もない庶民の生活が描かれているのですが、
人情味溢れる作品で、心がホッとし、温かくなり勇気が湧くんです。
読後 その時代の人間になった気分に成ってる自分に 驚かされます!

春に散る

2016-01-09 | 私の本棚
朝日新聞朝刊連載小説 「 春に散る 」沢木 耕太郎作

いよいよ、若き時代に合宿していた4人の仲間と再び同居が始まりました。

今流行り始めた、シェアハウスです。

これから4人がどんな形で、共同生活を始めるかなと、楽しみな毎日です。


翔んで埼玉

2015-12-29 | 私の本棚

ギャグ漫画 「翔んで埼玉」が30年振りに復刊するそうですよ。

当時あまり話題にはなりませんでしたが、テレビ番組からネットへと火がつき、宝島社が復刊に向かいました。

丁度我が家も家を建てて、数年経った頃ですから。当時 周りは農地、コンビニも近くにはありません。
埼玉県民の声は、未だまだひ弱かった覚えがあります。

この本は 埼玉県民の主張の無さ、自虐的な県民性を改めて指摘されています。
当時の埼玉と今の埼玉では、随分と違ってきていると思います。人口も増え、一段と都市化が進んでいますし、当然意識も変わってきていると思います。

今の埼玉、これからの埼玉を考えるいい本だと思います。

作者 魔矢 峰央 (まやみねお)。短編集「やおい君の日常的でない生活」1986年 白泉社 に収められていました。

寛容論

2015-12-22 | 私の本棚
娘からの回覧本です。

ヴォルテール著 著者は18世紀 パリの裕福な公証人の家に生まれました。本名はフランソワ・マリー・アルゥーエ。父親の意に背き、文学の道へ進みます。
彼を有名にしたのは、カラス事件の裁判不正に立ち向かったことでした。司法側の捏ち上げで、無実の人を処刑してしまった有名な事件です。長い闘争の結果、無罪を勝ち取ります。この事件も宗教が絡んでいます。この事件の後この本は書かれました。題名は「寛容論」となつていますが、信仰の自由を解いています。「自分にして欲しくないことは、自分もしてはならない」と説いています。なんと、とても分かりやすい。
ちょっと取っ付き難い内容かな?という先入観がありました。

他宗教を貶めあうのは、今に始まった事ではないのね。
カラス事件などの事例を見て、過去に学ぶという事が全く欠如しているんだな~
日本でも宗教弾圧に、島原の乱がありました。取り敢えず幕府側が勝利したとなっていますが、徹底的な掃討は、無かったように思います。その証拠は、隠れキリシタンの存在です。ナチスも同様です。
意に染まぬからといって、民族、宗教を根絶やしにする事はできませんね!
今の I S 問題 を考える時にも大いに、参考になりまそうね。

ぼくがきみを殺すまで

2015-12-17 | 私の本棚

今朝日新聞夕刊に、連載中の《あさのあつこ作品》作品なのですが、毎日とても気になって読み進めています。





或る日突然、エルシア一家の世界が変わってしまう。
今まで 親しく付き合っていた、隣人、知人、友人達が、一斉にエルシア一家を敵視するようになる。
その理由が怖い! エルシアの教師の兄が、ハラの定住者でない、ファルド(壁に絵を描く仕事をしながら、放浪している)の人達を、公平に扱ったという事だけの為に、スパイ、情報漏洩などの嫌疑などと勝手につけた理由で。

また途中なのでこの先どうなるのか?気にかかります。

今の時代にも、世界の中には、この手の事件が起きているからです。自分達と毛色の変わった人達を排除する。
この恐ろしい風は いつ自分の上に 吹いてくるかわかりません。
人事ではないのです。日本にもこんな時代がありました。非戦者達に向けられました。第二次世界大戦の時代です。
エルシアには《特別武官養成学校》を、受験するよう告げられます。なかばこれは命令でしょう。

毎日の夕刊に注目しています。


鎮魂

2015-12-04 | 私の本棚
キューバからお土産に持ち帰った風邪もやっと治り、心も体もホッとしています。
友人からこんな本が送られてきました。

「鎮魂」科田玲子 著 〈しなた れいこ。81歳〉


作者は、私と同年代の方。縦軸に家族の歴史を追いながら、横軸にその時々の歴史を語る、まるで一冊の昭和史になっておりました。
母 静 の手記を紐解きながら、娘 昭子の 想いを重ねて書いています。その時々の世相は、私も経験した 共通の空気を感じ、追体験しながら 読み進めてしまいました。

友人曰く 【その時代を生きた人達だけが理解出来るような本なので、見向きもされないかも!又 果たして書店で扱ってもらえるか?】等々、心配する文書も同梱されておりました。
私は強く思いました。戦争を知らない人達にこそこの本を読んで欲しいと!

その時々の市井の人達の生活、感情も細やかに描かれ、政治的な事象も、改めて納得してしまう様に丹念に調べ上げ、記されております。

12月1日初売の由、是非店頭に並び、多くの人に読んで欲しいな~~

ぼくの家は 『世界遺産』

2015-11-02 | 私の本棚
久し振りの雨で、何時も静かな部屋が更に落ち着いた空気です。



小松義夫著 [ぼくの家は世界遺産]
世界にはいろいろな家があり、暮らし方があり、
四角四面の、幾何学的な家を見つめ直す時間を貰いました。

曲がった柱、壁のない家、藁の家、泥の家、、、
自然を取り入れた家には、心安らぐものがある。
と、著者は言う。

世界の不思議な家を巡り、生活を見、[ちがうもの] に感動。だんだん消えていく暮らしを留めたいと思う著者。

[不思議は素敵!] と楽しんでる著者に共感しました。

私の旅行も、原点はここにあるかも。

雨森芳洲

2015-09-25 | 私の本棚



55歳を機に窓際族に追いやられた赤星くん。 何か趣味をと、いろいろ探っているうちに俳句に辿り着きました。
たまたま行き付けの飲み屋で出会った 若い女性のアドバイスで、句会に参加。
然も 初参加者なのに 三全句に点が入り、然も最高点。初参加での快挙。
落ち込むことの多かった 赤星くんにも、何やら自信が戻ってきた様な予感。

君だけの 花守となる吾だけが 桜餅独身男も二つ購ひ 閑職と落ちぬ椿と相哀れ

俳句の句作に興味のある私、赤星くんの成長をこれからも 見てみたい気がしています。



雨森 芳洲

この本に興味を持ったのは今年6月に、壱岐・対馬 の旅行した時のことでした。
元禄・享保の時代に、医師の子として生まれた芳洲が儒学を学び、師の推挙で 対馬藩に仕え唐話を学び、朝鮮方佐役 となって、幕府と朝鮮の外交に ー大いに役立った人物と 知ったからでした。

彼の外交が 今の時代に 又 とても参考になる様な、気がしたからです。
彼の外交姿勢は、平等、対等を基本に 相互の主権を尊重し、相手国の風俗、習慣、言語、
文化に精通し 相手国の事情と 心情を理解することが 肝心である事。
これは 今の外交にも、生きている姿勢だと思いました。

【自国の主張を通すために 武力や威圧に頼るのでは無く、故事、先例を重んじながら、粘り強く「理」によって説得を行うのでなければならない】

今更に 国際関係の基本を教えられた様に思いました。

【老いては自分に従え】

2015-09-17 | 私の本棚


山藤章二さんの『老いの哲学』です。
余程確りした頭の持ち主でないと、言えないお言葉ですね。

私も自分流を徹す 生き方を好みますが、何時迄できる事やらと 危惧して暮らす、毎日です。

変化の速い昨今に就て行くのは、とても大変。

山藤さんは《時代遅れこそが 【粋】であり、流行を追うのは、【野暮の骨頂】》と心得ているそうです。

これを読んで 、少し気が楽になり、励まされた思いがしました。

【火花】

2015-09-16 | 私の本棚
9月16日は 優しかった友の命日でした。
まだ居なくなったなんて 考えられない。今日は在りし日の彼女を思っていました。

でも月日は、立ち止まらず 何時もの通り経つのです。
どんな偉い人でも同じよね。
思ってくれる人が一人でも居れば嬉しいかな と 思うのは生きてる人だけの想いかも知れないけれど。

作者の又吉直樹が敬愛していた太宰治も得られなかった 芥川賞を受賞。

徳永が師と仰ぐ、神谷先輩との交流の記録です。神谷の芸人としての資質に徳永は頭を垂れます。『阿呆 アホウ』と、神谷は自分を卑下しながら、其の実、これでもかと、本質を突いてくる神谷を、徳永は知るのです。



私のような柔な人間には、こんな厳しい人生には耐えられそうもない。

【 流 】

2015-09-14 | 私の本棚


立ち上がった時、ふらふらっと眩暈がしました。
気づいたら、5時間近くこの本に流されていました。

主人公 (葉秋生) と彼の祖父 との物語なのです。
舞台は台湾と中国、いい変えれば 、国民党と、共産党、蒋介石と、毛沢東の時代の闘いの物語でもあります。
祖父の他殺に疑問を持った主人公が、真相を追いかけるのですが、その途上の事件に起きる諸々の事件に、大陸性気質を感じたり、時代の流れを見たりと、物語に釘付けになりました。
一気に読みました。

今年の第153回直木賞を取った 東山彰良著【流】が
webで昨日の午後注文したら、もう今日の10時には自宅に届きました。

あまりの速さに、びっくりです。これでは市中の書店はかないませんね。

ヘルプマン !

2015-09-10 | 私の本棚


コミック本はに 縁遠い私ですが、この本は読みたい
と思い、珍しく購入してしまいました。

私も歳ゆえ、何れ お世話になるであろう、日本の介護制度に就て、少しでも知りたいと 思ったからです。

作者 くさか 里樹さん。介護の仕事に携わっていた事もある方とか。
取り敢えず1~5巻まで、読みました。

高校3年生の、恩田百太郎、神崎仙くん。この2人が介護業界に就職し、そこで 様々なケースに直面します、矛盾、怒り、感激、発見、、、。
様々な介護の現場を見せて貰いました。綺麗事ではいかない、きつい仕事である事も。
又 老人本位でなく、お役所本位の制度である事も。
ケアマネージァの裁量次第で介護サービスが決められたり、ケアマネージァは生活介助に手を出してはいけないとか、実情にそぐわない制度も多く、2人の若者は怒ります。
[俺が日本の介護を変える‼︎ ケアマネージァは業者の利益に加担する事ではない‼︎]

制度を知りたくて読み始めたのですが、介護の世界の現状も、多多教えてくれたコミック本でした。

ケアマネージァー、介護士、それぞれの役割の分野、や 介護の等級、ホームの種類、、、私は知らない事が多過ぎ!それが知りたかったのに、若者と一緒に、改善策を考えてる私でした。

くさか里樹さんの ご自分の経験も、大きく反映されていると思います。