莫 言 (モー・イエン) 作 (中国・山東省 1955年生)吉田富夫訳。
文化大革命で父親が下野させられたため 小学校を中退し、’76年軍に入隊
’85年に作家デヴュー。
主人公・万足(自称・オタマジャクシ)は 日本人の作家杉本義人に 勧められて
産婦人科医である叔母の生涯を 手紙形式で 杉本氏宛てに と いう設定で書かれています。
中国の一人っ子政策に盲目的・徹底的に 加担した叔母。
唯物論に凝り固まって 些かの思いやりにも欠けたかに見える
叔母にも 苦悩があったことを 後に知る 主人公。
中国政府は よくこの書を 発禁から開放しましたね。
これからの中国の文学を 気に掛けていきたいと思っています。
”もー・いえん” と命名しながら 中国の政策に
切り込む莫言さんは面白い人と見ました。
誠実に書き続け 過去の贖罪にしたいとも 書いています。
中国の閉ざされた歴史が文学として書かれる様になったら と 思うと
この先が楽しみになってきました。
この本は 帰宅した娘に進呈しました。読後の 感想が楽しみです。
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