まなびの途中

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居酒屋に幼児を連れて行くことへの考え。

2007年07月17日 | 教育、文化、少子化
いつもお邪魔しているブログに掲載されていた記事。

朝日新聞記者の子育て日記:子連れの外食、どう思う?(男性編)

  今年2月、朝日新聞朝刊・声欄のある投書が印象に残りました。「居酒屋に子
  ども連れの客が見られるようになった。店側が入店を断ってはどうか」という
  趣旨でした。

  私も居酒屋に子連れで来ている人を見たことがあります。息子「みぃ」の育児
  を始める前なら、私もその投稿に賛同していたかもしれません。

  でも、今は違います。投稿の数日後、同じ声欄で子育て中の女性から反論があ
  ったように、最低限のマナーを守っている限り、優しく見守って欲しいと思い
  ます。

以前、団塊世代の高齢者(と言っても、本人的には若いらしんだが)、
近頃、電車にて、騒ぎまわる子供たちが目に付くと。
「あれは、親の躾がなってないんだな。全く今の連中ときたら」
なんてことを毎度言っておりました。

この方は、某銀行の支店長を経験され、今、いくつかの会社の顧問をされている。
履歴的に、非常に「よろしい」方なんですが、
ええ、彼が、今、どの「路線」を使って、通勤しているか存じ上げませんが、
「俺たちが子供の頃は」
なんて話を振られると、個人的には、「無視」を決め込みます。

だって、当時の子供が、電車で「出かける」ことなんて、
当然、無かったはずですから。

子供にとって、この時代は、ある意味「受難」の時代です。
生活的に、「核家族」は当たり前。
おまけに、両親共働き。
地域のコミュニティーも、3軒両隣なんて言葉も死語になっております。

交通事情が、何十年も前に比べて、格段に、都会では便利になってきました。
そういう意味で、どこまでが、「地域コミュニティー」なんだと、
昔であれば、神輿が回れるくらいの「範囲」が、
その共同体であったかと思いますが、
今では、「住と勤」が、ほぼ連続しない。

また、親が関われる集団も、経済活動がその拠り所になっておりますから、
近所さんとの付き合いが、断絶化しても、不便ではない。
メリットが無い。
歴史的、文化的な連続すらない、その住居エリア、全員が、
言ってみれば「よそ者」という事態に陥っております。

そうなってくると、自分の子育てもそうだったんですが、
子供と共に、電車に乗って、または一人で電車に乗せて、
学校だとか、お出かけのように、
昔であれば、信じられないくらい、行動範囲が広がっております。

よく大人が、「社会性を身に付けさせるために、公共施設なり、
そういう世界に連れて行くことは、必要だ」
なんてことを聞きますが、
いえいえ、子供にとって、どの年齢まで、ということもありますが、
好奇心旺盛で、少ない単語しかまだ使用できない、
落ち着ける時間が、極めて「短時間」の子供。

逆に、躾にもなんにもならないと思っております。
その時代の子供って、
大騒ぎして、さんざん暴れたあげく、がっくりと眠ってしまう。
そういう「生き物」のはずだからです。

そして、大人が生活する「場」は、
当然、子供が入ってくることを「想定」して作っておりません。
むしろ、それが普通だと思っておりました。
ある意味、そうでなくてはいけない、そうとすら思っております。

子供にとって、そういう「異空間」の存在こそ、
見せ付けてやるべきで、
ほいほい、子供も一緒に過ごせる空間が、あらゆるところに
あるべきではないと、そう今でも思っております。

ましてや、居酒屋。
地域によっては、住宅近隣に出店しているところもあろうかと思いますが、
我々の感覚からしての居酒屋。
これは、大人の「空間」です。
なんで、子供づれを気遣って、過ごせというのでしょうか?

こういう「何でもあり」の感覚が、
多分、全ての世代間、文化的、ルールを崩壊させてしまう一歩だと。
大人が見せていい「場面」と、見せてはいけない「場面」。
曖昧にする、どこもここも一緒くたにしてしまう。
これを子供が過ごせる「繁華街」も含めて、
一挙に、大人を「去勢」させてしまう根源ではないかと。

個人的には、「外食」など、
年に1回連れてってもらえば、良いほうでした。
そういう大人の「場」。
結果的に、自分は、「わきまえさせられていた」ということになり、
随分になるまで、一人で喫茶店ですら入ったことがありませんでした。

今では、こういう意見は、何の参考にもなりませんが、
そもそも、両親のどちらかが、必ず家にいる。
そういうご家庭も少なくなってきましたから、
あえて、外食を否定することは、最近ではありません。

ただ、少しでも、子供にとって長い目で考えた場合、
この記者のように、どこでも子供と一緒にというのは、
年齢によっては、よく、熟考されたほうがいいんじゃないかと、
思ってしまうのですが。



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