まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

アメリカって企業の企業による企業のための国だ。

2006年02月28日 | 本・映画
この本が売れている理由がわかる気がいたします。
文章から誠実感が漂っています。そして、知ったかぶりではなく、作者自身も
驚きながら「調査」をしている、姿勢が読み取れて、
それが、また、ただ事ならない感じがあって、はい、とても勉強になりました。

「拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる」 関岡英之著 文春新書

色々な雑誌、ネット上でもテレビなど、アメリカ追従路線を「ポチ政権」と揶揄
したり、いや、アメリカを離れ、自立すべきだなど、盛んに論議されておりますが、
自分は、結構この問題に能天気であった、と考えざるをえません。

考えてみれば、昨今グローバルスタンダードと言う単語が使われておりますが、
自分は、ちゃんと意味がわかっておりませんでした。
国際統一基準。ですよね?
国際間の「総意」なんでしたっけ?
それとも、どこぞの国が、推奨しているのかしら?それとも強制しているのか?

この本を読んで過敏に反応しているわけではないのですが、
アメリカという国は、本当に「明確」な国だということがわかりました。
ええ、深読みして、そうだと、あらゆる情報から、そう確信した、というのではなく
彼らは、臆面もなく、それぞれのホームページで「公開」しています。
経済団体でも、官公庁でも、政府でも。
アメリカの「国益」のために取った戦略が「成功」した。
アメリカの「国益」のために、今、こういう働きかけをしています。
堂々と、公開しているのです。

これは、知りませんでした。
日本には、アメリカの大使館がアップしている「政策関連文書」というのがあります。
日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書
これって、新聞なんかで御馴染みの「外圧」なんですけど、
日本では「年次改革要望書」と翻訳されていますが、もともとは、サブミッション
「服従・従順」との名称が、レコメンデイション「推奨・勧告」に変更。
堂々たる「内政干渉」です。
これは、アメリカ国内では、「通商代表部」が連邦会議にあげる報告文書
「外国貿易障壁報告書」において、また堂々と、皆さん、日本をこう改革して
やりました!って報告するのだそうです。

で、簡単に言いますと、「小泉政権」。
週刊誌で、「構造改革」への採点がされていますが、これ、アメリカの「要望書」
に間違いなく沿って、なされていることがわかります。
だから、竹中さん、宮内さん、木村さん、色々と「アメリカの手先になりやがって」
と言われていますが、
自分は、だって、規制緩和も、構造改革も、古い日本の体質を改めるために
「いい事じゃない」、「小泉さんはよくやっているよ」と、なんだかそういう風
でしたが、いやいや、実に驚きでした。無知でした。

ドイツ、フランスでも、そしてアジアでも、「そこは譲れねえよ」としている改革
まで、きっちり、アメリカの要望書通りに、「改革」を推し進めていました。
「商法改革」「司法改革」「規制緩和」「会計基準改革」「郵政改革」「建築法改革」
「医療改革」などなど、ものの見事に、ホームページにアップされています。

その国には、独自の文化、独自のシステムがあります。
それが適切化、適切で無いか、効率的か効率的でないか、意見が分かれますが、
こと、今日本で言われているグローバルスタンダードというものは、
いやー、間違いなく「アメリカ・イギリスなど」アングロサクソン系のシステム
なんだそうです。

この本に書いてある事例など、取り上げると、丸写しになってしまいますので、
すいません。自分の無知をさらけ出すような内容になりましたが、
「国の狙い」をこんなにも「赤裸々に」推し進めている「姿」を、
ぜひ、この本で、ご堪能ください。
いやー、アメリカって、凄いや。

もう1本。コンスタンティン。ダメかしら?自分。

2006年02月27日 | 本・映画
もう、自分は映画に関して物を言うことが出来ないのではないかと思ってしまう。
だって、「コンスタンティン」。
あのキヌアリーブスが主演している、神と悪魔をモティーフにした映画。
面白かった。いいんでしょうか、面白いと思ってしまって。
ツタヤの会員カードの更新で、1作、無料で貸し出し。
つられて借りたうちの1作が、これです。

天国と地獄。地獄の描写は、日本でもお目にかかれるイメージと似ていました。
餓鬼がうじゃうじゃいる感じ。
サタンも洒脱で、ビジネスビジネスと忙しいところなんか、笑えますが、
神のことを、「あいつらは、ガキだ」なんて言わせています。
つまり、地獄は、我々の日常を、よりハードにした感じ。
貧乏くさくて、休むことも許されない。

一方、天国は、なんも苦労が無く、能天気で、相変わらず、人に無頓着。
我々人間からすれば、気まぐれで、慈悲深さも、タイミング次第の逆らえない
勝手やろう。だから「キッズ」。ガキ。

もちろん、親近感も、話せる相手としては、サタン。みたいな感じがでています。
これって、今のアメリカの方々が、実は感じていることが反映されているのかしら?
考えてみれば、「善行」を積んでいかなければ、歯牙にもかけてくれない。
祈ったって、「懺悔をすれば、何でも許されるなんて、人間は、全宇宙から見ても
こんなに能天気な連中はいないわ」と神、ガブリエルの口から言わせます。
「だから、サタンの息子を人間界に呼んで、人間に試練を与えようと思うの」
が、今回の面倒ないきさつです。
あははははは。
こう書いてしまうと、ダメな映画ぽいですが、自分は、熱中してしまいました。
もう、感性が、いかれているのかしら。
しくしくしく。
でも、セリフなんか、結構よくて、映像も、文句が無かった。
ダメかな、自分。

交渉人 ユースケサンタマリアの目が......

2006年02月26日 | 本・映画
随分、遅れた話題で申し訳ございません。
レンタルビデオ、「交渉人 真下正義」を見ました。

普段、テレビドラマなどなかなか見ることが出来ないんですが、この映画の
背景となった「踊る走査線」、これは、ほぼ見ておりました。
一連の映画も拝見しております。
なんだ、ファンじゃないですか。

ええ、つまんない言い方ですが、面白かったです。とても。
何だろう、どんな細かな「役者さん」でも、このドラマの雰囲気を知っているから
なんでしょうか、全員、細かく、生き生きと動いていて、
端っこの役者さんも、見事に「参加」しまくっています。

よく、エキストラさんを含めた、引いた映像なんか、何人か、場違いな動き
している方なんか、いるじゃないですか、微かに目に付いたりするじゃないですか
そんな雰囲気が、なんか、無いです。この映画。

それにしても、演出が秀逸なのか、脚本が秀逸なのか、
それとも、今話題の「24」の影響なのか、この時間軸に沿った作り。
エピソードなんかで、流れを切ることもなく、細かいシーンのつなぎが、
妙に日本ぽくなくて、スリリングでした。

以前、木村拓哉さんと中山美穂さん共演の「眠れる森」で、
初めてユースエサンタマリアさんを見ました。
あの時の、演技には、正直、驚きを通り越して、「異常な才能」に驚嘆しておりました。

どんな瞬間にも、絶対「目が笑わない」という表情が、
なんだかとても不気味だし、そして、ぞっとした気分をかもし出しています。
この人に、長時間、見つめられたら、こっちが、間違いなく気がおかしくなって
しまう、と、確信をもって語れる人です。

「異能」な役者さんです。

そうそう、交渉人ですが、國村隼さん。いい味しています。
こっちも笑わない目が、いいんですが、こっちは、まともに見返せる目です。
ユースケさんの目は、上手く言えませんが、だめです。
そして、ボレロ。そして威風堂々の曲。
全編を通して流れますが、というか、キーの曲ですが、
まさに、映画の音楽。ばっちりでした。映画は、曲やでぇ!

最後は、謎にしてしまっておりますが、
見ている最中に、あれこれ詮索も評論もできないくらいのスピードで、
見終わった後、そういえば、なんてことも言えますが、
一気に見れます。畳み込まれます。
それぞれの会話も、秀逸でした。
本当に、芸術とは対極ですが、娯楽として、完成度は高い。
と勝手に思っております。

とある、教育の現場では。全部じゃないと、思います。

2006年02月25日 | 教育、文化、少子化
気分的には、どうにもならない3日間であった。
言ってみれば嵐のような出来事だった。
人から指摘されるまで、ホットブログを、フォトブログと勘違いしていて、
写真をアップしていないんで、何を言っているのか、気にも留めていなかった。
軸も、専門も、特色も特別になく、ただ、長い日記をとりとめもなく書いている
そんな内容で、あれだけのヒット数は、ただただ「恐縮」するばかりであった。

昨日は、少々の余韻がありつつも、ほぼ日常にもどり、妙な怖さから脱したが、
タイトルのインパクトが、採用された理由だと思っている。
多分、そこまで、記事全般を俯瞰した上で、取り上げられたのではない。

ただ、2度とお目にかからないであろう、ランキング順位は、
勝手ながら、宝くじに当たった気分で、いい思い出になった。
そして、こうしたご縁で、訪れた方々には、素直に感謝申し上げたい。
そして、いい経験にもなったし、いい勉強にもなった。
そういう意味で、取り上げていただいたスタッフの方にも、感謝したい。

さて、たまたま目に付いたのだが、
教育はマネーゲームの対極=学力、学校の安全討議-日教組の教研集会始まる・三重
 「日教組の第55次教育研究全国集会が25日午前、津市で始まった。3日間の集会
  には延べ1万人の教師が参加し、学力低下や学校の安全確保の問題などについ
  て報告、討議が行われる。 
  森越康雄委員長は全体集会で、ライブドア事件に言及、「地道な努力が『かっ
  たるい』と疎んじられる風潮があるが、教育は競争原理や抜け駆けを争うマネ
  ーゲームと対極にある」と指摘した。」

自分は、今現在、世間を流れている雰囲気を必ずしも「是」とは思っていない。
が、どうしても知っておかなければならない、考えておかなくてはならない、
そういう意味で、全面的に拒否し避けることはして欲しくないと、考える。

「いじめが原因で、爆弾騒ぎをおこした」という事件。
様々な報道がされているが、ある見方から言わせれば、勉強が出来る、
勉強をしている風な子供、そういう子供が毎日どんな環境下におかれているか。
学校は勉学の場といわれながらも、突出した子を妙に遠ざけてしまう。
あるいは、スポーツも、テストも、「負けた子のことを思いやりなさい」、
が主流となって、「出来る子」への賞賛も敬いも、その場においてはタブーだ。
結果、いじめではないが、仲間はずれにされていた公算が高い、とのこと。

じゃあ、何のために努力をするのか。何を目標にして達成するのか、
結果というものは何なのか。
果たして、際どいことだが、教育の現場は、これに対して、どのような「道筋」を
与えていたであろうか?

卒業した高校の掲示板が、とあるところで公開されていた。
見させてもらったが、相変わらず、大学進学率が低い。
別にそんことは、本人が決めることで、嘆くことも無いはずだが、
必ず、大学に行かなかった子供達が口にする理由が、
「勉強に全部を取られるより、自分は、多くの友達と多くの思い出を得ることが
 できました。これは、自分にとって、大学進学よりもかけがいのない事です」

本当に、そうなのか。
この学校は、ほとんどが受験をする。結果を出したもの、出せなかったもの。
自分も現役のときは、出せなかった。浪人した。
が、己のふがいなさと、考えの甘さ、そして合格した人達への嫉妬。
オールラウンドで、心の葛藤を経験した。

今の教育の現場では、そういう葛藤をさせてみせる、「勇気」さえない。
表面的な、負けた者への思いやりは、ひいては、自分に対しての都合の良い
「思いやり」につながってしまうのだ。
競争原理や抜け駆けが、決して肯定的な言葉ではないのは知っているが、
そこに訪れる、様々な葛藤やら、なぜ、あいつに出来て、俺にできない、
ならどうする、まで含めた「経験は」、多分、真剣に社会と向き合う前に、
己に向き合う「作業」「勉強」になるのではないか。

結果を出すということが、良い悪いを通して、判断できる器量をつくるために、
闇雲に非難して避けていく、そのスローガンは、相変わらず、
妙な「平等主観」が流れていて、何の光明も見出せない。
自己解決も自己責任も負えない、そして、何の経験も提示できない教師達。
それぞれの違いも、やり方も、結果も違う子供達を向き合わせることも無く、
ひたすら「中間的な」層をとりまとめ、異端を排していくかのような、
無機的な現場が、さらに続いていくような気がする。



お腹一杯。ディズニーリゾート。

2006年02月24日 | 雑感(日記)
2月に入ると、東京ディズニーリゾートは、「常連客殺しに」拍車がかかります。
ディズニーランドは、毎週火曜日、特製ピンバッジをもれなく来場者にプレゼント。
連続8回。1月から企画は始まっている。今週で6回目が終了。あと2回だ。
まぁ、ここまでは、いいとしよう。

なんだ、あの一人1500円以上の食事をすると、もらえるスタンプ企画は。
5個ためると、「特製絵皿」が手に入る。
火曜日、限定だ。他の曜日に食べても、スタンプの対象にならない。
ええ、「特製絵皿」もらいました。ええ、食べました。よく計算して、一人1500円
になるように、携帯電卓片手に食べました。

そんで、限定カップ。ありゃなんだ。個数限定。初日しか買えなかった。
普通、中身が入ってなんぼのもんを、外側だけ、カップだけ売る。
一人で、4個も6個も、意外に陳列も収納もしにくいカップ。2時間で品切れだ。

そして、それでなくともお客が跳んでいる、夜の8時に閉まってしまう
ディズニーシーがやってきましたよ。
これは、毎週水曜日。きれいな「特製ペンダント」をプレゼント。
無理。この時間はさすがに、無理。こっちのほうが、きれいで、欲しかったのに。
家族のお迎えだけだ。

ええ、毎週火曜日、水曜日、このプレゼントのためだけに、行きました。
そして、食べました。そして、なんだか記念グッズも買いました。
止まらないんだよ。
確か、2年前から、こんなことやり始めちゃって。
本当に、こういうのって、止まらないんだよ。
ささやかなコレクター魂が、反応してしまうんだよ。

だから、隣のイクスピアリにある、ディズニーストアーで遊んでしまいました。

これが、展示してある、値札のついた巨大なプーさん。
買う奴がいないので、長いこと同じ場所に「展示物」扱いで、お客さんをなごましている。
が、すでに、鼻についている「蜂」に攻撃が集中し、鼻の「ぱん」というか
詰め物が、消え去っている。当然、ついていた蜂もすでに無くなっている。
で、自在に「変形させる」ことが可能になった。



そこで

これは、もはや、ブエナビスタびっくりの「生き物」になってしまった。

えっと、確か、3月3日で、ランドは終了。
シーは3月14日だったっけな。
ちなみに、ディズニーストアーのプーさんは、今週で「新品」の2代目に変わっていました。
合掌。

住信と旧UFJ裁判でわかったこと。自分が。

2006年02月24日 | ニュースに絡んで
ちょっとした疑問なんですが、
ライブドア、粉飾決算ということで、これから司法の手で決着がつくと思われますが、
仮に、粉飾決算だったという認定を受けた場合、「現状復帰」はされるのでしょうか?
確か、黒字だったはずです。そうすると、「法人税」を払っているはずです。
粉飾ということは、数字が異なってくるはずなんですが、遡って、計算のし直しを
するのかしら?
足りないものは、確実に「課徴金」をつけても取る税務署ですが、予算に組み込まれ
た取りすぎた「法人税」は、どうなるのでしょうか?

さて、お世話になっている、フジサンケイのビジネスiブログ
疑問だったことが氷解いたしました。ありがとうございます。

例の「住信・旧UFJ訴訟」のことですが、
東京地裁は十三日、住友信託の請求を棄却する判決を下しました。
様々な方は、これだけ、金融の世界にグローバルスタンダードを求めていながら、
交わされた「基本合意」を一方的に破棄する旧UFJ。
東京三菱に「乗り換えた」作法について、喧々諤々、言っておりました。

告訴した住信といいますか、SMBC。世間的な旗色が悪くなっているのにも
関わらず、当然の「筋道」として、かなり頑張りました。
が、結局、東京三菱に「さらわれて」しまったわけです。

そして、判決。住信、負けてしまった訳です。
賠償金すらとれません。ここです。賠償金をさえ、取れなかった。
 「住友信託は旧UFJ側の“翻意”に怒りました。「日本を代表する金融機関が
  契約を守らなくていいのか。日本経済の信用にかかわる」と、法廷の場で「違
  約金」の支払いを突きつけたのです。」
いいんでしょうか?こんなことで。基本合意といわれるものの、ある意味契約書
です。反故にしてもいいのでしょうか?

 「今回の訴訟はそもそも、基本合意の文書に、独占交渉権を侵害した場合の損害
  賠償条項の記述がなかったことが原因といわれています。欧米のM&Aでは、
  案件を法務担当者が詳細にチェックし、破談に備えた違約金などを事前に取り
  決めるのが常識です。これに比べて日本では、基本合意を紳士協定と解釈する
  風潮があり、契約内容はずさんなものになりがちでした。」

つまり、一方的に白紙撤回し、解約を申し入れたUFJ側は独占交渉義務違反と誠
実協議義務違反による債務不履行責任を負うものの、最終契約がなされていない
以上、解約は、当然ありうるものじゃん。
という判断でした。

指摘しているのは、この裁判の過程で、弁護士費用など統合交渉過程で発生したコ
ストすら、住信は請求しておりません。
諸外国から見ると、この件だけでも「アンビリーバブル」なんだそうです。

昔から、困っているなら助けてやろうじゃないか、
そして、君も体面があるだろうから、一応「対等合意」みたいな感じで
基本合意をかませようか。(2人の秘密だよ、なんて風に)
という温情が、ことM&Aの主流だったような気が致します。

だから、恩を仇で返しやがって、という感じになりかねません。
今回の裁判での住信の「裁判費用の請求」も、そこまでは、しないから、という
ある種の温情?情け?すら感じますが、
この件をきっかけに、クールな、そして、アメリカナイズされた「がちがち」の
契約書と、積み重なる裁判が頻発しそうな気が致します。




 

また、晒されて、謝罪して、消えてゆく。(ピクミン風に)

2006年02月23日 | 政治
たまたま目にしたのだが、朝のワイドショー。
「とくダネ」なんですが、あれほど、永田議員が情報提供者への守秘と
身の安全を訴えていたのに、

あっさりと、マンションに行って、さらに本人に、インターホン越しに
インタビューしておりました。

ほとんどのマスコミが、「元記者」が情報源だと、特定しきっています。
永田さんが、最後に質問をされたときに、そのほとんどを、情報提供者に関しての
身の安全、さらに、命への危険を言及していたのに、
何事もなかったかのように、「晒しています」。

ネット上では、その問題が提示されたとき、すでに、「元記者」の情報は出ていました。
あげく、塗りつぶされた「堀」の左の部分でさえ、コアな解説が加えられている。
堀江氏の署名は、あんな風でない、やら、すでに自民党は同じ情報を手に入れている
まで、本当に、早い。

インタビューされた「元記者」は、当然、出所は自分じゃありません。迷惑です。
なんて感じに答えていたが、そりゃそうでしょう。
そもそも、情報源にインタビューするなんて、  いいの?
拒否するに決まってるじゃないですか。
電話等の連絡がとれなかったやらの、事情はあるかもしれないが、行くか普通?

事件がおきると、必ず、「元OO関係者」が、暗い照明のもとで、音声を変えて
出演するが、あれも、早い。
まさか、専門のプロダクションでもいるのか?
「検証」もほったらかしにして、生の声を出したら「勝ち」みたいな風潮。
もはや、報道というかマスコミとして、どこに矜持があるのかしら。

国会のああいう質問は、
 多少、根拠があやふやでも、政府・与党に対して質問ができるという環境を保つ
 ことが、国会が国政の問題点を国民の前に明らかにするために必要なのだと思い
 ます。だからこそ憲法は国会内での発言の責任を問わないという規定を置いてい
 るのです。
森永 卓郎さんのつながるモリタクBLOGでも理解できるが、
なんか、マスコミ、永田議員を追い込みたくてしょうがない感じ。
で、ついに、
永田氏が辞職意向漏らす 民主、送金指示メール問題

まぁ、いわくつきで、話によると、前々から「とんでも情報源」として有名だった
らしい「元記者」。それを手にした時から、永田議員への暗い嘲笑にもにた
囲い込みが始まっていたようにも思えます。
当初、この問題が提示されたとき、そのほとんどの方は、「やっぱり」と思って
いたような気がします。そして、今でも、多分、何かしらあるよ、の疑義は消えません。
そういう切り口を含めた「検証」がなされても良いのに、
また、特定された人間が、晒されて、多分、謝罪させられて、消えていきます。

ええ、自分はライブドアと自民党がどうなんだ、という問題よりも、
今の証券制度、特定投資事業組合の問題を、ちゃっちゃっやってくれる事を
望みます。
にしても、最近のテレビ、週刊大衆、アサヒ芸能を凌駕しているな。

隕石の謎。地球に5000個あるぞ、クレーター。

2006年02月22日 | 社会的全般
昨日、いくつかのポータルサイトを見ていたが、「映像」に特化した番組が
多くなっている。
ニュースはもちろんだが、アニメからスポーツ、映画やらお笑いなど、無料で見れる
コンテンツも多くなり、遅ればせながら恩恵に預かる次第だ。

そこでたまたまNHKスペシャル「宇宙」というドキュメンタリー。
1話40分強の番組だが、2話まで無料。
本当に、嬉しい企画だ。
仕事も、なかなか実務がスタートしない以上、昨日は見る時間が取れた。

行き着くところは、生命の誕生。この謎の解明。
科学というのは、受け売りだが「再現性」をもって実証、検証ということになる。
昨日も取り上げたが、プリオン。どうしても「再現性」というところが
難問らしい。
そういう意味で、生命誕生については、この地球上にしか、「ブツ」が無い以上
あらゆる電波から始まって、または、地球を掘り返して、宇宙に探査機を飛ばして
何かしらの「ブツ」を獲得しなければ、「実験」「検証」すらできない。

探査機が獲得した「試料」など、宇宙で探査機から切り離して、地球でキャッチ。
遠い記憶だが、虫取り網みたいな形状のものを、飛行機の先端に付けて
空中でキャッチする。もちろん、取り損ねたら、地上に激突して、アウト。
今も、なんか、変わっていませんよね?

今回の番組。非常に興味を持ったことは、「隕石」の飛来が、この地球に
どのような影響をもたらしたのか、というテーマだ。
石油から金、ダイヤモンドなど、掘削現場を調査してみると、意外なことに、
過去、隕石によって穿たれた、クレーターの跡地だったことが多い。

観測機器の進歩によって、調査が格段に進んだ今日、そのクレーター。
今までの知識だと、月にはあんなにクレーターが多いのに、地球にはなかなか
見当たらない。もちろん、大気の関係で、風化を含めて侵食され消えているものも
あるが、驚き。しばらく先までに、5000個を特定できるんですって。
そんなにあるんだ。

さらに、月から持ち帰った「試料」を調査すると、45億年もの歴史の中で、
隕石の飛来は、初期の頃に多い、との通説をひっくり返しての結果がでた。
この1億から2億年に、飛来し、地球の生命体に大打撃を与える衝突が
他の年代を差し置いても突出していると、いうではありませんか。

さらに、隕石は、アミノ酸を多量に含んでいて、地球形成期に燃えまくっていて
あったはずのアミノ酸をも燃やし尽くしてしまった地球にとって、
生命の元は、隕石から「補充」したと言う説。
だから、隕石のインパクトの後に、なぜかしら、生命の種類の「大増加」がある。
恐竜絶滅でもそうだが、なぜ、また、生命が復活し、いや、それ以上に種類が
鬼のように増えたかは、隕石の飛来による、恩恵なんだと。

生命は、宇宙から「降って」くる。
本でも、知識としては覚えていましたが、映像を交えての解説には、思わず
うなずいてしまいました。
うーん、確かに一理あります。面白かったよ。
でも、隕石の飛来。今でも、大きいのが降ってきても、意外ではないんですって。
なんだか、そっちの方が、ドキドキだな。


実はペットフードが危険。狂猫病?何もわかって無いBSE

2006年02月21日 | 本・映画
「プリオン説はほんとうか? タンパク質病原体説をめぐるミステリー」
福岡伸一 著 講談社ブルーバックス

開口一番。とても面白かった。文章も、章立ても、構成も、上手い。
勉強になります。

まず、知らなかったこと。
プリオンと呼ばれている、病名ですが、正式名称は「伝達性スポンジ状脳症」。
つまり、伝達性ということですから、伝染する、ということです。
「羊」生来のものが、牛に移り、そして、猫にも、犬にも、あげく人間にも移る。
感染性が、非常に高い。
もちろん、経口、つまり、口で食するという感染型。空気感染ではありません。

気になるのは、例の肉骨粉。あれは、食肉用には「禁止」されていますが、
なんと、ペット用には、「禁止されていません」。
狂猫病。狂犬病にご注意下さい。ええ、事実です。

報道などを見ていると、何が、本当に問題なのか、実は、いまいちわかりずらい。
この本で了解しました。
ええ、未だに、そのプリオン。正常型プリオンは、なんとか特定できたのですが、
異常型プリオン。つまり病原性を持ったプリオン。
誰も発見できていないのです。
ご存知でした?

感染できる、ということは、つまり、感染するための「意思」がないと始まりません。
ウイルスにしても細菌にしても、その「意思」は、核酸、つまり「遺伝子」が
その中心にいて、その行動を決定していきます。

当初は、ウイルス説に拠っておりました。
が、調べていくうちに、その感染性の高い、と思われている「サイズ」の領域に
何も発見できない。これ以上、サイズを絞っていくと、遺伝子を抱えた大きさの
ものが、いなくなってしまう。
とすると、この感染源、遺伝子持ってないの?たんなる、アミノ酸?えっつ、
タンパク質?なんで?嘘!という流れみたいなんです。

タンパク質が変異したもの。そういう流れには、当初、ボロクソでした。
普通、人間に害があるものは、自発的に、抗体を作って、戦おうとする機能が
人間にあります。よって、インフルエンザも何とかウイルスも、見慣れない抗体を
手がかりに、「悪者」の特定ができた訳です。

抗体すらない。「悪者」として、体が「反応」していない。なぜだ!
じゃ、やっぱり、タンパク質なの?
という程度なんだそうです。
もちろん、異常型プリオンというのは、その異常になった状態として、検知されて
おりますが、正常型プリオンというものが、2つ、3つ、4つ、など、集合体に
なった状態が、異常型、とされていて、4つから8つ集まったやつが、
感染性が「高いんじゃないか?」程度の分析しか持ち合わせておりません。

そうなんです、ノーベル賞をとったプルシナー自身、これが「プリオン」だよ、
として発表した「模型」ですら、実は、全然違っていたことが、後になって
判明しました。
ですから、異常型がどんな形で、どういう風に、感染させていくのか、
未だにわかっておりません。

よって、今でも、ウイルス説が消えることがありません。
つまり、あるウイルスによって、そのプリオンタンパク質が、変容させられて
異常に「集積」することで、脳をスポンジ状にする。
そういう「ドミノ倒し」みたいな「経過」。
そういう考え方で、研究を行っているグループも現在おります。

ということで、このBSE。狂牛病ですか、最初、各部位のリンパ節に、その
異常型が集まっていることが知られています。
脊髄の除去程度では、全然、だめじゃん。という恐ろしさが、淡々と伝わって
くるのです。
「感染源」の特定すら、正確に把握できていない、この病気。
とても、勉強になりました。

とある朝の通勤車内にて

2006年02月21日 | 雑感(日記)
先週の木曜日、金曜日。東京のJRは、人身事故の影響で、遅れに遅れた。
そして、昨日、今度は、地盤の沈みが原因で復旧となり、午前中の運行が中止と
なった。満員の車内、車掌のアナウンスはいつもながら、「誠にご迷惑をおかけい
たします」。

飛び乗りを注意するアナウンスも車掌それぞれだが、
「とびら閉まる際に顔を出されますと、大変危険です。おやめ下さい」には、
怒りがこもっていて、笑える。
「とびら閉まる際の駆け込み乗車は、思わぬ事故に繋がりますので....」
には、いくつかバージョンがあって、
「おやめ下さい」は普通にしても、時折、「何号車に飛び乗りました、お客様」
と「名指し」に近いアナウンスは、おおよそ、学生に向けてのものだろう。

昨日は、信号停止でしばらく線路上で止まっていた車内、
「お客様にお願いです、とびらを開けて、線路上にお降りになることはお止め下さい」
には、乗客同士顔を見合わせていた。最近では、起こりそうな事態である。

本日は、つつがなく運行。
いつものことながら、どしゃどしゃ乗り込んでくる駅にて、
後から、老夫婦が、だんなさん(お爺さん)を先頭に乗り込んできた。
後から、お婆さんが、「中に入ってちょうだい、そうそう、もっと中に入って」
旦那さんより背が高く、なんか引退された教師風情。
見守るというより、せわしく、言葉をかぶせながら、無言の旦那さんを後から
「導く」。

まぁ、当然ながら、座席シートの中ほどの通路に位置すると、
「どうぞ、おかけ下さい」との女性の声が。
「あら、私、年寄りではないの、結構ですわ。いいのいいの、大丈夫よ」
しゃきっと、背の高い姿だが、どうみても老人である。
声をかけた女性、当然ながら、声につまるが、もうすぐ降りるので、とか、
言葉に詰まり始める。

結局、「困るわ」「どうぞどうぞ」のやりとりで、声をかけた女性が、別の通路に
移動。結局、お婆さんが座ることになる。
立っていた乗客は、それぞれ、複雑な表情。すくなからず、好意が、拒否されて
うろたえる経験なり、情景を、覚えているからだろうか。

次の駅で、中に押し込まれ、先ほどの老夫婦の前に位置する。
教師然としたお婆さん。その前に立っている、旦那さん。
もごもごと、何かを喋りたそうな口元。時折、目線を上げては、立っている旦那さん
の洋服についたほこりを取ったりする。それ以外は、視線を下に落としている。
旦那さんは、相変わらず、外の風景に目をやっている。

2駅目。乗客の総入れ替えに近い、駅に到着。彼女の横にスペースができる。
旦那さんが腰を下ろす。

そうしたら、どうだろう。
先ほどまで、おとなしく、旦那さんは立っているとはいえ、目線がそう、遠くない
2人であったが、無言でいた彼女。いきなり、話し始める。
目に付いた広告の話やら、眼鏡の話から、目の眼圧、病院のはなし。

ああ、この方は、2人だったら、座るんだ。
とにかく、一緒にいて、彼の横にいないと、だめな人なんだ。
だから、一人座っているとき、彼の服のゴミをとるまでもなく、所在なげな口元、
何か思いついたけど、彼はそこにいない。
しゃきしゃき喋っては、何だか口うるさげだが、たかだか数分でも、彼と話が
できない、というのが、たまらなく「寂しい」人なんだ。
周りに多少でも気を使っているのか、トーンを落とした声量だが、打って変わって
満面の笑みを浮かべながら、喋り続けるお婆さん。
ただただ、相槌を打ち続けるお爺さん。

ゆれ続ける車両の中で、そういえば、ジャンパーの色もお揃いだったことに気づく。
そう思うと、先ほどの、席を譲る好意を反故にしようとした、彼女の態度。
そういう態度が、先々、世間の心を狭くしていくんだよ、という怒り。
どうやら、しょうがないな、と。
そう、思いながら、さらに3駅先、自分が降りる駅までに納得していった。

色々なご夫婦の形があって、それぞれの関わり方があって、世間でどのように
見られようが、言われようが、
目の前の、何だか、しがみつくような、2人の関係を見るにつけ、
人は、なんだか、1人では、生きていけないのかもしれない、なんて思いが
少し、胸を締め付ける。
そんな光景であった。そして、なんだか、うるうるしてしまった。
いやいや。

3駅先までに。
お婆さん。それにしても、あなた、喋りすぎだよ。お爺さん、動いてないよ。

別の意味で、心配になった。



2部上場でも、中身は空っぽ。すごいな。

2006年02月20日 | 自分の仕事に絡めて
たまたま仕事柄、いくつかの上場企業の「決算報告書」に目を通す機会があった。
今現在、日本には「上場会社」が3600社。当たり前だが、毎日活動している。
言われていることだが、上場は、「資金調達」に関して、様々な選択肢が
取れることを「意味する」。

薄っぺらい株券という「紙ぺら」が、事業に必要な資金へと変わるわけである。
自分の知識は、「株」をしております、といった人間からみれば、はなはだ素人。
また、上場準備をされている方から見ても、やっぱり素人。

にも関わらず、お金を「会社」で借りた経験だけは、負けません。
関係ないですよね。
ええ、だから、上場すると、連帯保証人にならなくとも、会社の印鑑だけで
「融資」を受けられる、と聞いた日には、居ても立ってもいられませんでした。

冒頭の話に戻りますが、東証2部上場といったら、すごい響きでした。
今回たまたま依頼されて見た会社、2部上場なんですが、昔に上場されていた
会社を廃止して、流行なんですが、OOホールディングスと名前を変えておりました。
中身すごい。金属製品を扱っている会社なんですが、もう、全然、違うことやっている。
昔、日本タイプライターという上場会社がありましたが、時代の要請とともに、
パソコンに市場が席巻され、あえなく、商品を変更。コピー機の取り扱い会社に
変貌しておりました。(コンピューターを扱わないところが、矜持なんでしょうか?)

ところが、この会社の社長。兜町ではF銘柄として、そして自民党のOO銘柄として
有名な方。大阪の塾の会社の乗っ取りを手始めにして、地場を固め、
例の投資事業組合をバックにつけて、仕手戦の嵐。
そして、この2部上場の会社を「買った」わけです。

また、東京の板橋にある会社。ここも、同じ投資事業組合を通して、買っています。
もちろん、この会社も上場会社。
実はこの会社、数年前、大笑いな「特許」提出に絡んで、株価がドンとあがった
会社です。なんやら、永久磁石とかなんとか。
上場会社のプレスリリースです。もちろん、「嘘」でした。
そこで売り抜けたお金は50億とも言われております。
社長は当然逮捕。その後任に、売り抜けたグループの一人と目されているF氏が
就任したわけなんです。

今度は、排気ガスに関する5件の特許に関して、プレスリリース。
株価がドンと上がります。そして、今、落ちています。
そのお金が、調査した金属製品を扱ったOOホールディングに流れ込んでいる。

このOOホールディング。ついに株価が100円切ってしまいました。
投資家は、泣いています。別に逮捕者が出たわけではないんです。

株の錬金術と言われておりますが、本当に、そのプロ。簡単に上場会社の社長に
なれるんです。
今まで、自分が起こし、育て、屈折何年という思いで、晴れて上場!なんていう
そんな時代は「遅れている」のかもしれません。
もちろん、上場は、社長の交代に関しては、株主の専任事項です。
株を持たれたら、株主の採決で、簡単に首が挿げ替えられます。
筋も道理もありません。

よって、何をしているんだか、さっぱり分けがわからない会社が増殖するのも
会社を興した人間からすると、慙愧に堪えないでしょう。
OOホールディング。すでに例の株の分割で、総数が、例のライブドア並みに
なっています。得た資金で何をしているのかと思うと、40億円あまりで、
ビルを取得していました。
そして、手形の割引、つまり金融をやるとのこと。

ええ、もう、ここに数十年続いた金属製品屋さんとしての「立場」はありません。
ジャスダックとかマザーズやらの新興産業ならいざしらず、2部上場ですら
こんな感じのところが結構あります。
きっと、お金を借りるとき、連帯保証人の印鑑をつかなくていい!というのが
動機なんでしょうか?嘘です。
社長の交代、ここを注目すると、会社の動態がよくわかります。

長野県知事、田中氏。すげー大変な仕事。

2006年02月19日 | 政治
長野県知事の田中氏の本を読んだから、という訳では無いのだが、ある意味、
表面的で申し訳ないが、興味と関心を持っている。
田中氏の本を読む一方で、彼に批判的な「文章」などは、軽くしか目を通していない。
よって、自分の考えにバイアスがかかってくるのは、申し訳ないと思っている。

自分は長野県人でもないし、実は、妹の結婚式で、1度だけしか訪れたことが無い。
「資格」といえば、ほとんど見当たらない、「外部者」である。
ただ、県のホームページを見て驚いた。

ここの県議会、すごい事になっています。
議会の討論が文章化され、そんじょそこらの「ドラマ」を見ているより面白い。
不謹慎で、申し訳ないが。
もちろん、彼の施政に批判的な人達は、開かれたかに見えるこの内容も、
田中氏の「恣意的な」内容と見ている方も多く、公平でないとも考えているようだ。

平成18年度以降の給与等について
にも書かれているが、膨大なやり取りが、一言一言忠実にアップされていて
よく読んでみると、双方の立場もわかり、興味深い。
マスコミが、議論対立などと、軽々しく煽って報道していい内容では決して無い。

ウィキペディア(Wikipedia)を見ると、前県知事、吉村午良氏については、
かなり好意的な書き方をされている。むしろ、田中氏に否定的だ。
とはいえ、1兆円にも上る「借金」をこさえた事、そして、もう少しで、再建団体
に落ちるかもしれない、そういう「結果」は、正直、百を尽くしても弁明は
できないであろう。

それは、このページ。
平成18年度当初予算案の概要
ここに書かれている、主な見直し事業。廃止事業一覧。縮小事業一覧。
この3つ。これをみるだけでも、かなり、「県政」について勉強になります。
いったいなんなんだ、この事業の数々、そして、それらにつけられた「予算」は。

ということは、この数百にもさえ見える、この事業の数に対して、何らかの
利害関係者がいるということで、これを削減、廃止、されると、「困る」人達が
かなり多くいる、ということ。当然ながら、これらを「作った」のは、
「議会」であり、それを、とりまとめたのは、曲がりなりにも、一連の歴代
県知事ということにもなろう。

一方で、給与が減る、という、非常にナーバスな問題も、田中氏は、えらい
踏み込んでいる。大阪市で有名になった、様々な「手当て」の問題。
そして組合の、互助会へのいくつもの「予算」。「わたり給与」の問題。
正直、組合から始まって、従事する職員。仰るとおり、「いきなり」は、限界も
あろうし、度重なる減額に200人もの人間をたてて、会議に参加する気持ちも
わかります。田中氏の「おちょくった」話し方が、荒ぶる感情につながるのも
見ていてわかりますが、こう、公開されると、別世界の人達だなという気が
いたします。

教育関係者については、昨今の「労働内容」が多岐にわたり、相当ご苦労されて
いるのは存じております。言い分も理解できます。が、他は、理解しにくい。

「記者クラブ」を廃され、その怨念からか、田中氏を一方的に非難するマスコミ、
そういう理解をしていましたが、
これだけの「改革」を、田中氏にされてしまうと、マスコミさん、あんたら、
今まで、何、長野に根を張っていて、何の問題提起もせずに、ぬくぬくとマスコミ
していたのって、見えてしまいます。
地方版の長野のマスコミが、田中氏を袋叩きにする「精神構造」がわかるような
気が致しました。

まだ、理解不十分で素人の域を脱しておりませんが、田中氏のパーソナルな
部分をことさら取り上げて「叩く」人達が多いのにも、なんとなく分かる気が
いたしました。この報告書に列記された内容。
この天文学的な内容に、建設的な「反論」をするのであれば、納得できますが。
そういう意味で、知事って、「すげー大変」だ。
勉強になりました。



「創氏改名」について、知りませんでした。

2006年02月17日 | 隣国問題
知っているようで、知りませんでした。
「創氏改名」の件。韓国が、名を奪われたと強固に主張しているテーマの一つだが。
恐らく、ご存知の方も多いと思うので、簡略に備忘録的に。

話は、結構「根深い」問題でした。
もともと朝鮮半島では、「姓」は男系のもので、(今話題の皇室典範改正問題にも
遠からず関係があるのかもしれないが)その一連の家系(血の繋がり)を表す
シンボルである。
よって、一族というのは、「姓」によって綿々と受け継がれていく。

ところが、女性も、同じ理由で、生まれ育った一族の「姓」がある。
ここが日本では理解できないところなんですが、なんと、結婚しても、「姓」は
変わらない。どういうことかというと、
例えば金さんという家があったとしたら、祖母は朴さん、母は李さん、兄嫁は鄭さん、
妻は張さん、長男の嫁は呉さん、次男の嫁は崔さん‥‥というような具合に姓が
違ってくる。

そうだったんですか?今もですか?
今の日本では考えも及びませんでした。自分は。

そこで日本は、家を生活根拠として、独立して考えていた。
どんな家系であろうと、家を単位として考えていた。
一方で朝鮮は、家は、単なる棲家。そして、男系を維持するための、表現は悪いが
「生産地」であった。

 一つの家の中で法律上の名前の違う人が存在するというのを、日本風に家族名と
 して「氏」を持て、そしてその「氏」はその家で決めて届け出よ、というのが創
 氏改名令の趣旨である。

創氏改名とは何か 「歴史と国家」雑考
 創氏は家族名としての「氏」を新たに設けることであり、先祖伝来の「姓」には
 変更はなかった。朝鮮戸籍には創氏改名が書き加えられたのみで、「姓」は抹消
 されずに本貫欄に残った。本貫欄は日本戸籍にはなく、朝鮮戸籍独特のものであ
 る。創氏改名後はこの欄に本貫とともに「姓」が記載されることになったのであ
 る。日本が朝鮮の「姓」を抹殺したという説は明らかに誤りである。

ただし、そうは言っても、文化の違いというものはある。
想像を絶するくらい、「血」のつながりを「大切」にする民族である。
家を単位とした「くくりかた」が「恨」を生む土壌を作ったのは間違いない。

家を単位とする日本は「養子縁組」をもシステムとして施行した。
ところが、「直系血族」を非常に重んじる朝鮮としては、到底受け入れがたい
制度であった。
よって、戦後間もなく
 婿養子は「公序良俗に反するので、成立当初から無効」と判決された。

日本が採用した「創氏改名」は、まさに
男系の血のつながりを重視する朝鮮の家族制度を否定し、血のつながりよりも
「家」の存続を重視する日本の家族制度を導入しようというものであった。
もちろん、当時2割の方々は、「姓」をそのまま「氏」として登録している。
必ずしも、強制的に変えた、のではないということが資料から読み取れるが。
文化の違いというのは、よくよく熟慮しないと、大変な思い違いをすることになる。
それは、今のイスラムとの問題にも当然つながってくるんだろうな。



どこまでも続くよ「公共事業」

2006年02月16日 | 政治
戦後間もなく、国が中心となって、あるいは、突出した「民間人」が国を盾にして
経済を主導し、復興の原動力になったのは事実であろう。
規格から、規制も含め、あたかも1点突破を狙うが如く、情報から資本を含め
あらゆるものを集中、特化した。

ベースはインフラ造り。まさに土建国家と言われようが、付随する金融部門が
護送船団と後日呼ばれようが、国が考えるグランドデザインは、システム的に
絶大な効果をあげた。

国が企画し、それを民間が受ける。
責任の所在が「発注者」にある以上、指導ご鞭撻を「官」より受けることは当然。
「閉鎖的な規制」は、優先権を獲得するための「方策」として、官の天下りの
温床となったのは「自明」のことである。

やがて官吏は国力の増大と共に、増え続ける予算を「使い切る」ことが使命となり
同じように組織も、拡大し、増殖する人間の割り振り、当て込みも、
業務遂行型から、監視、規制型へとシフトし、安易に自己目的化へと走るように
なった。

肥大化をやめない組織は、マッチポンプの如く、事業を起こし続け、監視の網を
一方で凝らし、俗に「公共事業」と呼ばれる一連の事業は、国民の生活権の平等
をキャッチフレーズに衣替えした。

貿易輸出黒字額がアメリカの逆鱗に触れ、「内需拡大」を強いられ、またしても
体の良い名目が官の肥大化に拍車をかけた。
「公共事業」は、その時々の時代の要請を受け、失われた10年の期間においては
不況の改善を、国家主導で乗り切れ、といったアメリカのオーダーを
その事業にあてこんだ。

そうして、最後のフェイズとして、グローバル化した経済状況は、
もはや、国が有効な手立てを「講じられない」、まさに既存のシステムの弊害が
あらわになるだけであった。
そして一気阿世に「嫌々」進められる「規制緩和」。
偽装建築も、そして証券上のライブドアも、加害者、被害者を特定もできない
杜撰な経過をたどることからも、新旧の構造的な「最後の」せめぎあいが、
現前となった。

一方で第三セクターの崩壊。補助金の乱発。省庁間の業態の囲い込みなど、
肥大化した官の組織は、遮二無二歩き続けようとしている。

官製談合「一種の業務」 初公判で元課長の供述明かす
 旧「新東京国際空港公団」発注の電機設備工事をめぐる談合事件の初公判で元工
 務部電気課長・客野悦志被告(56)は「小さな公団のさらに小さな電気職の中
 で孤立したくなかった。私一人が違法行為をやめようと思っても(公団内で)そ
 っぽを向かれ、業者も冷たい姿勢を取る。トラブルを避けたかった」と供述。一
 方、電機設備メーカーに天下った公団元職員は、「仕事らしい仕事はなく、週に
 1度、公団を回って情報を取っていた」と供述した。元職員は公団を訪れて「今
 の工事が終わると工事がなくなる。私のメンツが立たない」と訴えるなどしてい
 た。

3900団体に2万人以上、外郭団体へ天下り 衆院調査
 中央省庁から公益法人や特殊法人など外郭団体の役職員として天下り・出向して
 いる国家公務員は、05年4月時点で、3987団体、2万2093人に上るこ
 とが、民主党の要請に基づく衆院の調査で分かった。これらの団体への補助金は
 年間約5兆5400億円(05年度)。

高速道の74路線、民営会社が整備 国交相が指定
 北側国土交通相は10日、道路関係4公団民営化で発足した高速道路会社の整備
 する74路線(99区間、5827キロ)を指定し、各社に通知した。

地方の利害調整として、これから、また「公共事業」が見直される気がする。
国は、これからも、関与を止めようとしない、だろう。

無防備な日本人。リスクへの認識

2006年02月15日 | 本・映画
「無防備な日本人」 広瀬弘忠著 ちくま新書

持ち歩いていた本を忘れ、手持ち無沙汰により衝動買い。
さくさく読めます。
当初、日本人のリスク管理について、国家的な視点も含めて是非を問うものかしら
なんて感じで購入。
読み始めは、あらあらどちらに行ってしまうのかしら、風な民族的な体質やら、
心理学的な実験を通した、リスクへの反応、考え方、なんかがざっと説明されていて
流し読み状態でしたが、途中から作者の意図がわかって、熱中。
最後は、歴史的な人物を通してのリスクへの考え方を解説。

「日本人は、安全よりも安心を優先させる」
「危機を意識することは、不安を掻き立てられるという心的負担につながり、回避しやすい」
ということで、日本人は「凍りつき症候群」に陥りやすい、と解説。

危機に対して、我々はめったに経験をすることができません。当たり前です。
ただ、「知る」ことを通して「経験」することこそ、何か起こったときの迅速な
対応に繋がる。
昔、とある番組で、前方を歩く人間に向かって「あっつ!」と叫ぶ実験をしていました。
発砲スチロールを低層の建物の屋上から、通行人に落とす、という感じですが、
ほとんどの人間が、「凍り付いて」いました。

でも、発する単語を「上!」と叫ぶと、面白かったですよ、ほぼ全員、その場から
離脱することができました。
また、どこかの本で、路上に飛び出した子供を助けにでた母親。迫り来る車。
アメリカでは、子供を突き飛ばすことをしますが、日本人は、子供を抱えたまま
うずくまってしまう。なんて話を記憶しております。

知らなかったのは、アメリカ。
あの9・11のテロ。無事に生還した人々の行動を、米国基準・科学技術協会は
調査。サバイバーの中から1000人を抽出して、電話・面談を通して分析・研究。
すごいですね。日本では、こういうの、やらない気がする。
この「災害」で生死を分けた瞬間を、様々なケースを通して分析し、経験を共有
するとともに、今後、起こりうる災害に対して、人間の誘導、指示、管理に至るまで
積極的にマニュアライズしていく「精神」は、さすがだと思います。

こういう「事実」を積み重ねて、アメリカの危機管理は、「強力なリーダーシップ」
の重要性へとたどり着くわけなんだそうです。

「日本では、町内会や大学の教授会から国会に至るまで、緊急時においてさえ、
 迅速に対応する能力と習慣を欠いている」
意思決定の仕組みが煩雑。手続きの過度の重要視。先例や慣習への拘泥。
最終的な「責任への回避」。そして、起こったことに対して、なだめるだけの
行政と政治。あげく、安心感を「演出」するために、「肉」「かいわれ」を食する
政治家の「映像」。

さらに面白かったのは「リスクについてどこからの情報を信用するか」という調査。
2003年4月の全国調査が掲載されていたが、
信頼できない情報源の「断トツ1位」は、政府/省庁が発表した情報。
2位はテレビ局独自の調査に基づいた情報、でした。
信頼できる情報は、国際機関(国連・WHOなど)が発表した情報でした。

日本は昔から、何かを想定するときには、「全員助からなかったら、意味無いよね」
みたいに、建設的な論議をしないイメージがあります。
よって、リスクに対して、見事なほど「天災」と片付けて平等に心の痛みを
分かち合う、というのが「美徳」とされていた気がいたします。
言葉に出すと、「真になる」みたいな国で、ことさらリーダーシップを強力に
打ち出すと、「厄介者」にされる感じです。
そのくせ、何かが起こり、「不平等」だと認識すると、普段何も考えていないのに
「誰かのせい」にしたがって、「心のバランス」を保持する傾向があります。
ある意味このままでは、政治家もマスコミも「いい標的」になりかねません。

いい感じに勉強になりました。