まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

なんでもかんでも社会に不満

2008年09月02日 | ニュースに絡んで
記録的な豪雨やら雷雨やらで、8月は「夏」だったのかどうだったのか、
あまりにも不自然な記憶しか残さない1ヶ月。
これも、あの国が、開会式やら閉会式に
合計1800発もの、気象ロケットを打ち上げたからだと、
勝手に思っているのだが.....。
さあて。

すこしばかり都心から離れての現場。
ところどころに散在する「森」なのか「雑木林」なのか、
田圃やら畑、そして点在する住宅エリアを包み込んでいるような場所。

普段であれば、あのモンシロチョウでさえ、お目にかかれない昨今。
この地域では、なんでも、いる。
朝方、現場に無造作に置かれている「バケツ」の中に、
妙に立体的な「昆虫が」いると見れば、
これが「クワガタムシ」だ。

出勤時に、細く長い舗装されている路面を、ゆったりと歩く虫はと見れば、
なんと「カブトムシ」。
本当に、おいおい、この時節、ヨーカドーとかイオンの
ショッピングモールでしか見られない昆虫が、
「野良」状態で存在している。

おかげで、この半年。
昆虫なるものに「耐性」ができつつあるらしく、
あのスピーディーを身上とする、太古の昆虫ですら、
なんだか、あんまり「怖さを」感じなくなってきている。
感謝。

通勤に2時間もかけるとなれば、眠るか、本を読むしかないのだが、
おかげで新聞を読むのには苦労がない。

先日、朝日新聞社会面で、例の茨城県土浦市の8人殺傷事件。

「死んで魔法の世界へ」 土浦連続殺傷、ゆがんだ願望

 「死んで、魔法の世界に行きたかった」――。茨城県土浦市のJR荒川沖駅で3
  月に起きた8人連続殺傷事件で、殺人容疑などで逮捕された金川真大容疑者
  (24)が、犯行動機について捜査関係者にそう語っていることが分かった。
  自らを「特別な存在」と思い込む一方、現実社会とのはざまで不満が募り、高
  校卒業後に強まった死への願望が、ゆがんだ形で膨れあがったとみられる。

このような酷く、受け入れられない事件が立て続けに起こっているが、
この記事。
紙面で取り上げられた際に使用された見出しが、
「土浦殺傷事件容疑者 現実社会に不満」
であった。

もう、どこをどうとったら、現実社会に転嫁できる「要素」があるというのか。
ひと昔前であったら、
ここまでの事件でなくとも、
「親の顔が見たい」という、どいう育て方をしたのかなど、
社会性のひとかけらもないモンスターに要素を求めるのならまだしも、
なんでこの記者は、この新聞は、

現実社会に不満、そういうキーワードをかぶせてきたのか、
この国の、マスコミとかジャーナリズムの
知性なのか、教養なのか、馬鹿さ加減にほとほと呆れてしまった。

最近は世界の「潮流」からか、「署名記事」が増えてはいるものの、
もう、それだけでシステム上よしとする傾向があるらしく、
かえって、この国の記者の「社会性の欠如感」を
ことさらに際立たせてしまっているかのように思える。

昔であれば、この新聞の傾向として、これくらいの見出しはくるだろうと、
「会社」の姿勢を、しょうがなくも受容はしていたものの、
これが、署名記事だ。
なんでもかんでも、報道ステーションのあの人と同じように、
犬がかみつこうが、雷雨がひどかろうが、
「脊髄反射」のごとく、

これもこの社会への、格差社会への不満の「連鎖」です、
にたどりついてしまう、
あれに似た収斂の在り方に、
もう途方もないくらい、この国のマスコミといわれている世界の方々に
脱力を感じてしまう。

そんなことをぼんやりと、
むせかえるような、木々の匂いの中で、
片道20分の道のりを、今日も、歩いております。