まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

この報道の仕方も、自分は嫌いです。

2007年09月07日 | 教育、文化、少子化
昨日、話題に取り上げた「高校生殴打事件」。
その後、高校生の母親が、事実は違うと抗議。
すでに、駅員から注意を受け、「バッグにしまっていた」、
その後、「難癖を付けられるように、引っ張られ、殴られた」と。

ええ、どうでもいいです。
こんな「バカ息子」のために、何日も紙面を割くこと事態、
おかしいです。

妊婦救急受け入れ、大阪の19病院が「満床」理由に拒否

  大阪市で昨年7月、市消防局に救急搬送を依頼した30代の妊婦が「満床」な
  どを理由に19病院で受け入れを断られ、病院が見つからないまま自宅で出産
  していたことがわかった。

  市消防局によると、昨年7月24日午後8時ごろ、臨月を迎えた大阪市内の女
  性が腹痛を訴え、自宅から119番通報。救急車は自宅近くで女性を収容した
  が、かかりつけの産科医がいなかったため、救急隊員が大阪府救急医療情報シ
  ステムのパソコン端末で病院を探すなどして、車内から電話で病院に受け入れ
  を要請した。

あっさり読んでしまわないように。

ええ、「かかりつけの産科医」がいなかった。
なんでしょう?
どういうことでしょうか?
かかりつけの産科医が、無くなってしまったのでしょうか?
まさか、一度も、通院していなかったんでしょうか?

もちろん経済的な事情も考慮しなくてはいけません。
一人で?
この辺の事情は、どうなんでしょうか?

今でも、簡単に「子を産む」という話を話題にしますが、
毎年、3000もの新生児(22週以降)が死産も含めて、亡くなっている。
この数値は、アメリカ、ドイツ、イギリスに比べると、
多分、半分の数値。
いかに、日本の医療システムが機能しているかの顕れ。

さて、その数値を支えているのは、
経産婦の方であるならご存知の通り、保健所からも医院、病院であれ、
その都度の診察を通して、経過をチェックしております。
当たり前ですが、「母体」の検診を通して、
出産に対するリスクを、それぞれにチェックする。

既往症というのもあります。
今まで、どういう病気にかかったか。
生活習慣はどうであるか。
その他、体の健康状態はどうであるか。
常備服用薬があるのかないのか。

こういうものが、前もってわかっていないと、
何かの事態が起こったとき、
最善の手を尽くすことが出来ない。

もし、最悪の事態になってしまったら、
ええ、問題になるのは、病院の対応です。
「過失」という事態になってしまうのです。
前回、取り上げたこともありますが、
奈良県では、産科の病院。全滅しました。

決して、軽く見てはいけない出産。
そして、何かが起こった時、その衝撃は、計り知れないものがあります。
機能がマヒしたまま生まれてきた子供。
自分には、想像すらできません。

あらゆる事態を考えると、
この「かかりつけの産科医がない」というご婦人。
残念ながら、今の日本では、一層、受け入れ先を見つけるのは困難でしょう。

もちろん、医療側に「改善」の努力を要求するのは当たり前ですが、
こと医療に関しては、「国の方針」が最も強い分野です。
保険制度で成り立っているからです。
そして、国民は、月々保険料を徴収されている側として、
受益者として、やっぱり、いいたいことは山ほどある。
さらに、「命」の問題として、
できれば、自分が向き合う事態は避けたい。

これほど、ギリギリの局面が、当たり前といえば当たり前なんですが、
それが医療現場。
すでにあらゆる現場で、それぞれが不幸の連鎖に見舞われています。
結果、病院は、限りなく「保身に走らざるを得ない」。
だから、これにしても、こういう
満床を理由に「拒否」という表現を使っての報道は止めていただきたかった。



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2 コメント

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確かに (修一狼)
2007-09-09 20:40:32
こんばんわ KANATAさん
確かに妊娠してから胎児の状態を確認したり、大抵何回かは医師に診察してもらうのが普通ですよね…
地域の産婦人科のお医者さんも現在「臨月の妊婦」が通院している患者しか把握していない訳ですから…
それをしていなかった=医者にとっては寝耳に水
と言う事ですよね。
交通事故等の救急救命の場合と違って、事前把握可能な訳ですから対応するべく事前準備が可能です。
即ちそれ以外は全てイレギュラー。
そんなイレギュラーに対応するような仕組みにするにはどう言う体系が望ましいのでしょう?

ERの様な「緊急出産」に対応する所が必要と言う事になると思います。
あくまで緊急の出産の対応だけで、それが終われば普通の産婦人科へ患者を送って終わり。
一般外来は無しの「出産専用緊急のスペシャルチーム」そんなの出来れば良いですね(^▽^笑)
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Unknown (修一狼さんへ)
2007-09-12 18:37:40
すいません、遅れました。

多分、残念ながら、この国では、ますます、イレギュラーな案件に対応できなくなってきます。
医療費の「高騰」に対応が出来なくなっているからです。
あえて、デリカシーの無いことをいいますが、「無保険者」が、結構多く、救急で運ばれてくることがあります。日本では、原則、救急車に乗る時に、「保険証」の提示をしなくて大丈夫です。
アメリカなどでは、まず、どの保険に加入しているかを聞かれます。
そこまで、案外、この国の病院のシステムは、諸外国に比べて、パラダイスなんです。
ええ、イギリスなんぞ、受け付けてもくれませんから。1ヶ月待ちなんてあたりまえで、がんがん、死んでいきます。

ただ、国が、出産費用を「全額」負担する。実はこれだけで、がらりと、システムが変わります。
これだけは、「うん」と国は言わないらしんですよね。理解は出来ますが。

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