まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

民営化を言う前に、政治、政治家の検証を。

2007年07月16日 | 政治
郵便局、民営化へリハーサル 顧客対応や業務点検

  10月1日に民営化する日本郵政公社は14日、民営化後の窓口業務や顧客対
  応などを体験し、作業が円滑にできるかどうか点検する「業務リハーサル」を
  全国の約5500の郵便局で始めた。

  郵政公社は民営化で持ち株会社と、郵便事業会社、郵便局(窓口)会社、ゆう
  ちょ銀行、かんぽ生命保険の4事業会社に分社化される。

自分も、あの熱狂の中で、郵政民営化について、賛成の立場に立っていた。
民営化が「良い」もので、
思えば、国鉄も、道路公団も、そして住宅公団も、
そして、社会保険庁も、民営化という掛け声に押し切られていった。

結局、我々は、何が駄目で、何を改善するために民営化をするのか、
実は、冷静に検証し尽していると思っていたのであろうか?

マスコミで、散々言われてきたことは、
どうやら、民間の企業と、「官」の組織のあり方が、
創造を絶するくらいに「違っている」ということ。
例えば、社会保険庁の「労組」が、覚書なるもので、
笑ってしまうくらい、仕事の質を「変質」させていたのには、
驚愕させられた。

法務省の出張所では、法人の印鑑証明やら、登記簿謄本をいただきにいくが、
以前では、
昼休みの「チャイム」が鳴ると、突然職員が仕事を中断し、
一方的に休憩に突入する。

17時の時報が鳴ると、いきなり窓口のカーテンが勢い良く閉められる。
「お前らの為に、仕方なく働いてやってんだから、時間くらい、守れよな」
という態度に、毎度、圧倒されていたことを思い出す。
当たり前だが、不親切と言うより、
明らかに、溜息、蔑視、怒りを「赤裸々」に見せ付ける態度。
日本は、長いこと、官と民の「溝」が深かった。

郵政民営化は、結局のところ、政治家が、
作り上げてしまった、このシステムを、
うっちゃるために、民営化したに過ぎなかった。

本当であれば、郵政で集めた「お金」。
国があろうことか、どんぶり勘定で、政治家と官僚の癒着と言われた、
あの野放図なばらまき。
また、千代田区で問題になったように、
直径10Km圏内で、30以上もの郵便局が密集する「異常」。

民間では、信じられない高い経費で、いくつものファミリー企業に
お金が還流している実態。
そして、今ホットな問題になっている、天下り。

社会保険庁でも、
結局は、「自壊」してしまったかのような感じで、
国中から、なぜ、もう少しだけでも「真面目に」「真摯」に
取り組まなかったかのか、という情けない声が上がる始末。

結局は、その行政のシステムを「立法府」たる政治家が、
当たり前だが、ほったらかして、
今言う「自堕落」で、役人天国にならざるを得ないような、
法的な根拠を持つ、システムに仕立て上げただけで、
いやー、そういう「いい仕事」をしてきた、あげくの顛末なんである。

そういう意味で、そういう環境化にいる「労働者」からの
自浄努力も、思想も理想も、実は、国家公務員には、本来求められるべきものでは
無いのだが、
突然、そういう風向きになってしまったわけで、
残念ながら、もはや、この流れを止めることは出来ないかもしれない。

この間、報道ステーションで、安倍首相が出演していたとき、
忘れてしまったが、その横で解説をしていたコメンテータ。
「昔、西郷隆盛の、その志が受け入れられ、今もって理想とされ慕われているのは
 その質素なところだ」
なんて、相変わらず、「馬鹿な」ことを真面目に言っていたが、
政治家は、「結果」だ。

西郷が出した「結果」を、どう検証するか。
それが、解説者の学者のコメンテータの「領分」だろうに。
本当に、くだらない連中がテレビにでているもんだ、と思った。
そういう連中が、
とどのつまり、何の検証もせずに、
民営化万歳を言ってしまい、
政治家の「検証」を、しないんだろうな。