まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

とある子ネコの落ち着いた先。

2007年07月10日 | 猫、生き物全般
猫の本を買って見た。
「ネコ好きが気になる50の疑問」。
語りつくされた感があるネコのことだが、
好きでも嫌いでもない人間にとっては、どうでもいい話し。

個人的に、そう滅多に出会えない系の方と仕事をしたことがある。
差しさわりがあるので、多くは語れないが、
自分の人生的に、いろんな意味で、ハイクラス、
そういうカテゴリーに入っている。

色々な意味で、多くのことを経験させていただいたが、
たまたまその方、帰宅時に、ついてきたネコ。子ネコ。
そのまま部屋に招き入れてしまった。
そういう作業自体、この方の憎めないところなんだが、
普段は、冷静で論理的。
多くの人間に、敵わないなぁ、と思わせてしまうような
常時、そういう雰囲気というか、マジックポイントというかHPが
高い方。

その部屋は、普通に、ペット飼育が禁止されている。
でも、入ってきたんだからしょうがない。
食べ物を欲しがっているんだから、しょうがない。
いるんだから、しょうがない。
これは、飼っているとはいえない。

多分、そんな感じ。
当然、大家が1階に住まうマンション。
もちろん、経緯上、もめる。
飼えませんよ。飼ってはいません。
何とかしてください。近いうちになんとかします。

多分、そんな感じ。
でも、この子ネコ、そういう論議の際にも、「にゃーん」。
貰い手とか、手放す段取り、そういう方向にどうやらシフト。
放り出す、原状回復を強制的にしないことになった。

ただ、この方、帰りが遅い。
大家は見かねて、この方が帰るまで、他の手前もあるからか、
預ることになった。
そういう最中でも、小さな体で「にゃーん」。

この方、夜遅くに帰宅する。
大家からネコを返してもらう。
また、預ってもらう。
深夜に帰らないこともある。
そのまま預る日が継続する。
「にゃーん」

ある日とうとう大家が言った。
「あなたには、ネコを飼う資格が無い!」

今では、この子ネコ、大家さんの部屋で、安心して暮らしている。
もちろん、暇を見つけては、この方の部屋にもぐりこんでは、
ソファの狭いところ、この方の足元とか、腕のところ、
頑張って丸まったりしているそうだ。

ネコが頭をつけて、苦しそうに、人にくっついて丸まる。
これは、家ネコとして、本来自立することから「解放」されたため、
もう、子ネコのまんまで、生きていける。
親猫から、母乳をもらう、その際のなごりが、そのまま残っている。
そういうことらしい。

当たり前だが、もう何年も過ごしていると、
勝手に会話が成立することがある。
お互いが、変にタイミングが合うことが多くなってくる。
それは、お互いにとって、多分、効率的なことなんだろうが、
そのまま、勝手に「交流」した気分になっている。

ネコだから、しょうがないよね。
そういう言葉を口にして、もう何年もたつ。
案外、子育てもそうだが、人間として、些細なことが気にならなくなってきた。
相手が、何かをする「理由」を、こちら的に解釈しなければならない。
多分、大人気ない言い方で恐縮なんだが、
これが、コミュニケーションの原点なのかもしれない。

という風に、語るから、動物好きの話すことって、
引かれてしまうんだろうな。
ええ、ドン引きだよね。