まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

いざなぎ景気越えというより「プラシボー効果景気」

2007年01月18日 | 政治
「いざなぎ景気越え」。
政府は、様々な「構造改革」の成果を、そうやって、アナウンスしたがるし、
その片方で、いやもっと、安定させるためには、
企業の、さらなる躍進が、税収回復の手段になると、
経団連の「意向」が、存分に、政策に盛り込まれたりする。

ところが、日銀が、金利を上げようかなぁ、なんてことになると、
途端に、「まだまだ体力がついていない」など、情けないコメントの
オンパレードにもなったりする。

日銀、利上げ見送り決定…消費改善「不十分」

  日本銀行は18日開いた金融政策決定会合で、短期金利の誘導目標である無担
  保コール翌日物金利を年0・25%とする現行の金融政策の維持を賛成6人、
  反対3人の賛成多数で決めた。

  金融政策の決定で、3人が反対に回るのは、極めて異例だ。日銀は2月中旬に
  発表される昨年10~12月期の国内総生産(GDP)統計や、個人消費の改
  善などを見た上で、2月以降、利上げを目指すとみられる。市場では、3人も
  の反対票が出たことで、2月に利上げする可能性が高まったとの見方が広がっ
  ている。

専門ではないので、理解が薄くて申し訳ないが、
一方では、インフレがやって来た時、一気に駆け上がるものなので、
小手先の政策では、なかなか収まらない。
2度も3度も、同じ、金融政策に失敗した国、なんてことにもなりかねない。

一方では、ただ同然で、お金を持っていかれて、海外で利殖された「お金」が、
日本に還流されると、「ハゲタカ」に変わる。
これって、自分で自分の首を絞めているってこと?
との意見もある。

考えてみれば、ゼロ金利にしても、量的緩和政策にしても、
とにかく、金で済むことは、限りなく行ってきたことは事実で、
いわゆるこの「英断」的な政策は、長いこともあって、歴史的なことは間違いない。

しかしながら、過去の「景気」事例を見るにつけても、
今回の「??景気」は、平均成長率、わずか2.5%(GDP)。
本家のいざなぎさんの時は、11.6%。57ヶ月で、GDPは、2.23倍!
実感としては、給与が倍になった感じです。

あのバブル景気の時でも、52ヶ月で、1.33倍。
この「??景気」。なんと1.04倍!
大きい文字を使ってみました。
まるで、「現状維持景気」「変わらない景気」と言ったところでしょうか。

いや、「悪くなってないっすよ景気」、と呼んでも過言ではないでしょう。
しかも政府は、58ヶ月の景気拡大と発表する一方で、
「7期連続のプラス成長」と発表しております。

えーっと、1期が3ヶ月のことですから、3ヶ月かける7期で、えーと、
あれっつ?58ヶ月ですね?
いやー、掛け算ができなくなっちゃった。

22ヶ月前は、マイナス成長だって、言ってしまっているのです。
つまり、58ヶ月「連続」ではなく、
「不連続だけど、1年で見たら、どうやらいざなぎ景気越え」という、
まぁ、なんて強引な!

マスコミも、よくもまぁ、「大本営発表」を、惜しげもなく、
1面にでかでかと載せるもんですね。
まあ、雰囲気作りというのもあるでしょう。プラシボー効果景気!!!
と言いたくなる位、スポンサーやら、広告会社の後押し、やらせ、
含めて、大変なお気遣い様でありますね。

なんだけど、ちっとも、消費が回復しない。
車が売れない。
当たり前でした。景気なんて、統計上、ちっとも回復していなかったんです。
この1.04倍と言っても、原油価格の上昇やら、中国景気の後押し、
鉄鋼などの設備投資など含んだもので、
我々の財布が「ゆるんだ」結果でもなんでもないんですね。

でも、金利が上がったり下がったりしても、家を買うなんてこと以外、
庶民には、全然、関係なくて、だって、貯金も無いもの。
それより、金利があがったら、政府の借金。
1%で、6兆円増えるんですって。
まじっすかぁ!
金利、上げちゃダメだな。