まなびの途中

色々な仕事をしてまいりました。
色々な出会いがありました。
勘違いもありますが、
学んだことを書いてまいります。

「祭り」の国、日本。

2007年01月06日 | 本・映画
1月3日午後3時。初詣。川崎大師に向かう。
順調に、年末年始スケジュールをこなし、残りは、初詣だけだ。
これを後回しにするのも、どうなんだというご意見もあろうが、
当家の事情では、これも、「グッズ」収集の一環に位置づけられていて、
基本は、ディズニーと、なんら、変わらない。

にしても、なんで、こんなに混んでんだろう、という混み具合。
そもそも道幅が狭く、通路一帯、民家が所狭しと並んでいるが、
治安が善い悪いを大幅に超えて、「退避」しなくては、のんびりできないんじゃ
ないか?と思わせる状態。

そんな中、例の、あれが聞こえてくる。
「聖書のメッセージをお伝えいたします」
スピーカーを大音量にして、いかにも「暗い」トーンで、ひたすら「悔い改めよ」
お前は間違っている!を繰り返し流している、あれだ。

数人が、立て札を掲げ、終末は近い、みたいな文言をそれに書き記し、
堂々と、大変な「群集」の中で、こちらに顔を向けて、ひたすら立ち止まって
いわゆる「布教」をしている。

すげえな、キリスト教。
まるで、ディズニーランドに、キティーの被り物を装着して行くようなもんだ。
ただ、色々調べると、どうやら異端の方々らしい、
ビザ目的でやっている方々らしい、とか、本家(といってもよくわかりませんが)
の方からも、何かと嫌な連中と思っている節がございます。

とはいっても、日本では、なんかの行事が、すべてイベント化してしまう。
初詣も、端午の節句も、バレンタインデーも、ハローウインも、クリスマスも、
七草粥も、そろそろイスラム系のラマダーンも、どっかが火をつけそう。
まったくもって「はれ と け」という祭りと日常を区別するのが
どうやら大好きだ。

大して知識がないので深入りは出来ないが、
こういう何でも取り込んでしまう「受容力」豊富な文化も、
世界的に見ると珍しい。
イラクでも民族間の紛争がよく報道されるが、
そもそも字面だけで、根本的に何が、どう、問題になっているのか、
理解している、理解できる人は少ないんじゃないだろうか?

「オフレコ!別冊[永久保存版]昭和史のカラクリ「戦争」「天皇」「靖国」を徹底検証!」

という雑誌を読んで見たが、
読後感として、「国のために命を投げ出す」ということは、
どういうことなんだ、ということが、問題になっているような気がする。

当たり前だが、今、こういう感覚を持っている人間なんか、
この日本には、ほとんどいない。
せめて、犯人にやられて「殉職した」とか、災害時に救助で向かったが、
巻き込まれた、というのが、身近な例であろうが、
全然、意味が遠い。

大陸とは異なって、日々、隣国と戦いあう環境にいなかったせいもあろう。
あのアメリカだって、9.11テロ、もしくはパールハーバー。
これくらいしか、本土攻撃を受けていないから、
なんだか、バーチャルな感じで、乗り込んでいっているようにしか思えない。

あまり指摘されていないようだが、あの当時の日本だって、
諸外国から、攻撃を受けた記憶が、実は、無い。

日清、日露だって、日中戦争でも、日本が戦火に巻き込まれたことが無い。
これは、バーチャルだと言っても過言ではない。
例えが悪くて申し訳ないが、ワールドカップと、気分は似たようなもんだ。

初めて、アメリカから受けた攻撃で、初めて「戦争」というものを
一般大衆は、実感できたんではなかろうか?
もちろん、それまでに亡くなった方々の遺族のリアリティーは言うまでも無いが、
年配の方々が、今更のように、「天皇」「教育勅語」やら、「戦時思想」とか
仰るが、そして「靖国神社」のこともそう。

失礼なことを言うようで、NGかもしれないが、
寸前まで、祭りのように、案外、傍観者的な、サポーターだったんじゃないのか?
本来の「戦争」という、世界で語られる「本質」から、
ひどく、遠い、感覚でやっていたんじゃないのか?

だから、なんだか、戦後も歯切れも悪く、総括もままならない、
ずるずるっとしたなし崩し的な喪失感と、罪悪感がごちゃ混ぜになって、
「何をやっていたんだろう」的な収束をみせてしまったのでは。

今、盛んに、ナショナリズムとか、なんだかと、色々とにぎやかだが、
ごめんなさい。
自分、ちっともよくわかりません。
これも、いつもの「祭り」のような感じで、
どうやら「日本」をとか「愛国」をとか、言っているだけのキャッチフレーズで
世界標準から見れば、「何それ」という程度のものでしか
ないように思えるんですが。

参拝に、長時間、並ばされて、あげく、おみくじと、お守りをゲット。
そして、屋台の「炭水化物」を楽しく摂取して、
忘れていました、お賽銭とお祈り!!!!!!
何のために2時間も並んだんだ!!!!!

思うに、この国は、こういう感覚、ずーーーと長い。
識者が、世界と当てはめて、日本を語ろうとするが、
どうしても無理があることを、前提に作業した方がいいんじゃないかと、
ついつい、じゃがバターを頬張りながら、考えてしまいました。