気まぐれフォトダイアリー

富士山、風景、身近な花の写真ブログです。読んだ本の感想も載せています。
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「ソロモンの偽証」を全巻読み終わった!

2014年09月30日 11時42分25秒 | Weblog
2014年9月30日(月)

宮部みゆきさんの原作「ソロモンの偽証」を全巻読み終わった!


全部で3部作で、とても長い小説だった。

1冊が厚くて、買った時はこの本が読み切れるのだろうかと思った。



すごい大作だった。

小説を読んだのは久しぶりだったが、感動した。

中学生の物語だが、内容が非常に深かった。



今から20年くらい前のちょうどバブル期の物語だ。

中学校の中のいじめ、これはとても信じられないようなひどいいじめがあるのだと思った。


各々の家庭とその家族の思い。

読んでいてとても考えさせられた。



物語の始まりは一人の14歳の男子中学生がクリスマスイブの夜に中学校の屋上から転落死した。

その子の名前は柏木卓也。



柏木卓也には父母と兄が一人いた。

兄の名前は柏木宏之。


小説の中で特に印象に残った言葉がある。

第Ⅲ部で、それも終わりの方に出てくる柏木宏之の言葉だ。




割り切ったつもりでも、俺はずっと傷ついていた。両親の心を占めているのは卓也のことばっかりで、彼らの愛は卓也にばかり向けられていて、これじゃ自分は何のために生まれてきたのかもわからないとまで思うことがあった。

だけどその愛は、こんな懺悔にしか行きつくところがなかった。だったらいい。俺はむしろ救われたのだ。特別な子供じゃなくて、輝かしいものなど持っていなくてよかった。

俺が生まれてきたことの意味を見つけるのは、俺自身だ。

<つまらん人間>の一人として、俺は自分で自分を見つけていこう。

(原作より抜粋)



長い小説なので、とても詳しくは解説が出来ないが、この言葉は私の胸の中に残った。



映画化されるそうだが、私も是非見てみたい。

撮影は大月市の旧小学校体育館でも行われたそうだ。


先日、区民体育祭をしたこの場所です。



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