ある日の夜、8時近くだったと思う。
従兄から電話があった。
何だろうと?思って出ると、いきなり「M子が亡くなった」と言った。
びっくりした!
亡くなった従妹は、家も近かったので、子供のころから姉妹のように親しくしていた。
私より4歳年上だったので、ずっとM姉ちゃんと呼んでいた。
母親が私の家から出た人なので、
私にとっては叔母さんだけれど、良くお互いの家を行き来していた。
M姉ちゃんは同じ市内に嫁ぎ、その後もずっと親しくしていた。
元気な人だったけれど、6年くらい前にガンの手術をし、それ以来だいぶ痩せてしまった。
それでも、元気だった。
若いころからおしゃれだし、美人だった。
ガンを患う前は、元気で、山も登るし、旅行もかなり出かけていたようだった。
ガンは健診で見つかったようだけれど、
その前に中国にヒマラヤの青いけしの花を見に行く予定だったそうだ。
外国旅行はかなり行っていると聞いたけれど、
ヒマラヤの青いけしが咲いている現地まで行く予定だったとは、驚いた。
葬儀の時に、檀家のご住職が挨拶をした言葉の中に、
「Mさんはヒマラヤにも行って来たという」と話された。
M姉ちゃんは、いつヒマラヤまで行ったのだろうと?疑問に思った。
手術してよくなってから、ヒマラヤの青いけしを見に行ったのだろうか?
M姉ちゃんの妹にその事を聞いたら、わからないと言っていた。
本当だろうか?と思い、びっくりした!
M姉ちゃんは、料理もとても上手な人だった。
私は内心お店を出せばいいのにと思うほどだった。
ある日、私の家に来た時、我が家に白い花の咲くクジャクサボテンの鉢植えがあった。
私がクジャクサボテンの葉っぱをさして、増やしたものだった。
M姉ちゃんがもらっていくというので、もっていってもらった。
私の白花クジャクサボテンは大きな鉢植えだったが、いつの間にか手入れが悪くて枯れてしまった。
M姉ちゃんの持って行った白花クジャクサボテンは2年ほど経って咲いたのだという。
咲いた時に、メールに写真を添付して送ってくれた。
花が咲けば、ほとんど、毎年送ってくれたと思う。
今年の6月にもメールで送ってくれた。
亡くなったという知らせの後、
急いでメールの写真を探した。
あった! 削除しなくてよかった・・・
「つぼみは5個で、今朝一輪咲きました

」と書かれていた。
M姉ちゃんからの最後のメールと白花クジャクサボテンの写真。
・・・もうメールが来ることは2度とない・・・
M姉ちゃんにもらった貴重な写真。
通夜に行った時、まだ少し若い頃のにこやかな遺影が飾ってあった。
あいかわらず美人だった。
葬儀も終わり、
火葬も終わった。
遺骨になってしまったM姉ちゃん、
火葬場で遺骨を見ても、M姉ちゃんが死んでしまったなんて、まだ信じられなかった・・・