お待たせしました。
「前編」でダラダラとお話しした個人的に気になっているアーティストの
Daniel Tashian。「後編」ではデビューアルバム「Sweetie」と現在フロントマンとして活動中のバンド・The Silver Seasによるアルバム「High Society」について再びダラダラと。。
■
Daniel Tashian / Sweetie■
Producer :
T-Bone Burnett
Engineer :
Patrick McCarthy ,
Rick Will ,
Neil Avron
Mixing : Patrick McCarthy , Rick Will
Musicians : Daniel Tashian (Guitar, Vocal) ,
Jay Joyce (Guitar) ,
Chris Feinstein (Bass, Drums) ,
Brad Pemberton (Drums)
Additional Musicians :
Don Heffington (Percussion) ,
Billy Steele (Pedal and Lap Steels, Mandolin) , T-Bone Burnett (Guitar) ,
Michael Reynolds (Background Vocals) ,
Matt Chamberlain (Drums) ,
Booker T.Jones (Organ) ,
Larry Knechtel (Wurlitzer) ,
Doug Lancio (Guitar)
1996年にElektraからリリースされたデビュー盤。基本的にはDaniel Tashian、Jay Joyce、Chris Feinstein、Brad Pembertonの4人編成によるバンドスタイルでレコーディングし、曲によってゲストを迎えるといった感じですね。。
プロデューサーはT-Bone Burnett。説明不要。バンドメンバーのJay Joyceもプロデューサーなどの裏方としてよく名前を目にします。リズム隊のChris FeinsteinとBrad Pembertonですが、名前だけでピンと来た人はどれくらいいるんでしょうか?Neal Casalと共にRyan Adamsのバックで息の合った演奏を聴かせてくれるThe Cardinalsのリズム隊の2人、と言うとわかりやすいかも。13年前なのでThe Cardinalsになるのはまだまだ先ですけども、この頃からコンビを組んでたとは新たな発見です。その他、ゲスト陣も半端じゃないほど豪華。ここでは書ききれないほどのキャリアを持った人達ですね。詳細は各アーティストのリンク先にて参加作品などを確認していただければと思います。。
肝心の内容ですが、全11曲すべてDaniel Tashian本人による作詞作曲です。最近の楽曲の傾向からして、もう少しポップな曲やSSW風の曲を想像していましたが、意外というかなんというか90年代オルタナティブ・ロックとでもいうような少しヘヴィーで暗い感じの曲が流れてきたのでビックリしました。歌い方も結構ラフ。曲によっては今の作風に近いものもありますが、それももう少しといったところ。やっぱり13年前だと色々な意味で若いですね。プロデューサーやバンドメンバー、それとゲスト陣にかなり助けられてるような印象がどうしても残ってしまうアルバムです。ちなみにサウンドプロダクションは的確だし、ゲスト陣の演奏も良いです。。
■
The Silver Seas / High Society■
Producer :
Jason Lehning
Engineer : Jason Lehning , Daniel Tashian , Patrick Granado , Zachary Dycus , Bart Morris
Mixing : Jason Lehning
Mastering :
Jim Demain
Musicians : Daniel Tashian (Guitar, Uklele, Vocals) , Jason Lehning (Piano, Juno 60, Vocals) ,
John Deaderick (Bass, Vocals) ,
David Gehrke (Drums, Vocals)
現在、Daniel Tashianがメインで活動しているバンドがThe Silver Seas。結成当初はThe Beesと名乗っていたようですが、イギリスにも同名バンドがいたことから変更したものと思われます。バンドメンバーについては
「前編」でも少し触れましたが、やはり実力派揃い。また全11曲中9曲がDaniel Tashianの作詞作曲で、残り2曲がJason Lehningとの共作となっています。。
やはり何といっても1曲目 "The Country Life" ですね。軽快なリズムとそれに合わせてかき鳴らされるアコースティックギターを中心に、流れるようなウォーキングベースとピアノ、ポップなメロディーとコーラスが秀逸。ハンドクラップも効いてます。サラッと2分39秒で終わってしまうところも良いですね。11曲でトータル約32分とコンパクトにまとめられているのも個人的には聴きやすい。欲を言えば、自分たちでプロデュースするのではなく、誰か他の人に手掛けてもらえばもっと突き抜けるかなといった感じがします。それこそJosh Rouseなどの繋がりで、きっちりサンクス欄にも名前が載っている同郷のBrad Jonesなんかだとメンバー内で誰も文句は出ないだろうと思うんですが。っていうか、単にBrad Jonesプロデュースでの作品を聴いてみたいという勝手な妄想です。。
■あとがき■
一応、The Silver Seas「High Society」は07年の発売となっていますが、The Bees名義で06年に同じアルバムを先に発売しています。先ほどの「Sweetie」発売から約10年後という訳で、ソングライティングや演奏などが格段に成長しているのは当然と言えば当然ですけども、デビュー作と最新作を一気に聴き比べしてしまったので、どうしてもThe Silver Seasの方に軍配が挙がってしまいます。なので気になる方はThe Silver Seasの方からどうぞ。っていうか、ソロの方は探してもなかなか見つからないと思います。ネットで買うか中古屋を探してみて下さい。ワゴンセールの中に激安であったら試しに買ってみるのもいいかも。。
なんだか結局あんまり褒めてないような内容になってしまいましたが、これもDaniel Tashianに対する期待の高さと受け取ってもらえればと思います。彼が関わった最近の楽曲はどれも素晴らしいし、The Silver Seasは近々新作を出しそうな雰囲気があります。個人的には再びソロに挑戦して欲しいのと、Josh Rouseとのコラボをぜひに、といったところです。。
■Daniel Tahianリンク集■
Daniel Tashian MySpace:4曲試聴可能。
Official HP:MP3のダウンロードが可能。
discoverrock.com:Carey Ottとの共作が試聴可能。
The Silver Seas MySpace:4曲試聴可能。