Great Big Yes!!

引っ越ししました。
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The Alternate Routes / A Sucker's Dream (2009)

2010年02月27日 | 今日の一枚。(新版)

■オススメ曲■
2曲目 "Ain't No Secret" / 3曲目 "All That I See" / 11曲目 "A Better Way"

 昨年の私的ベスト10の中でバンドと言えるのはTrashcan Sinatrasと今回ご紹介するThe Alternate Routesの2つのみでした。自分の音楽嗜好が変わって来てるのは実感しているものの、理由を聞かれると何とも答えようが無いのがホントのところで。特に意識してソロアーティストを追いかけている訳ではなく、気になった音がそうだったって言うのが多いかな。。

 で、The Alternate Routesです。前作「Good and Reckless and True」で初めて彼らを知って以来、新作を待ちわびていました。その時から大きな路線変更は無いものの、更にスケールアップした感があります。。
 伸びのあるボーカル、程よくポップな楽曲、それに被さるハードなギター、グルーヴ感のあるリズム隊、それぞれの要素がバランス良く合わさってて心地良いです。着実にステップアップしている様が聴き取れるアルバムと言えそう。前作同様Jay Joyceのプロデュースで、Patty Griffinが1曲ボーカルでゲスト参加しています。。

 流行に流されない正統派なアメリカンロックバンドの彼ら。しっかり地に足がついていて自分たちがやりたいこと、やるべきことが明確に分かっていそうなのが個人的には好きです。このまま正統派を貫いて欲しいなぁ。。


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Mandy Moore / Amanda Leigh (2009)

2010年02月24日 | 今日の一枚。(新版)

■オススメ曲■
1曲目 "Merrimack River" / 3曲目 "I Could Break Your Heart Any Day of the Week" / 4曲目 "Pocket Philosopher"

 普段だったらまず手を出さなかったと思うアーティストのMandy Moore。彼女のアルバムで唯一持っているのは03年発売の「Coverage」だけで、そもそもこれはカバーアルバムであり、ただ個人的にその選曲と製作陣、ゲスト陣がツボだったので購入しただけで。でもこれによってMandy Mooreの見方が少し変わったのは事実ですが、他のアルバムに手を出そうとまではしませんでした。。
 それから6年後に届けられた新作「Amanda Leigh」。プロデューサーにMike Violaというこれまたツボを突いた人選は興味を持たずにはいられず、ジャケットの雰囲気も良い感じだったので購入してみたら、これが良かった。。

 ほとんどがMike Violaとの共作、一部でInara Georgeも参加しています。様々なタイプのポップソングが並んでいるのはやはりMike Violaによるところが大きいと思いますが、それを見事にモノにしているMandy Mooreの実力もお見事。「Coverage」の頃よりも格段に歌の表現力がアップしているようです。随所に挟まれるViola&Mooreの2人によるハーモニーも聴き所。それらのボーカルを補う演奏のアレンジも楽曲の雰囲気にハマっていて良いです。Mike Violaと言えば、07年に「Lurch」という素晴らしいポップアルバムを制作していますが、それと並べて聴いてみても面白いかも。。

 そもそも、ここ日本でもそうですが、素晴らしいポップミュージックを作れるアーティストがいわゆるアイドルなど他のアーティストに曲を提供したりプロデュースをしたりっていう時、実は裏名曲とでも言えそうな楽曲が誕生することもしばしばあったりして。そっちの方が売れちゃったりとかも。そういう意味では、今回の「Amanda Leigh」はMandy Mooreファンはもちろん、Mike Violaファンにもオススメですし、単純にアルバムジャケットの雰囲気が好きな人ならきっと気に入ると思います。。

Mandy Moore - The Preview of her New Album "Amanda Leigh"


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Alex Lowe / Hoboken Girl (2009)

2010年02月21日 | 今日の一枚。(新版)

■オススメ曲■
2曲目 "Are You Free?" / 4曲目 "Hoboken Girl" / 5曲目 "And She's Gone"

 ex.Hurricane #1のAlex Loweが通算4枚目のアルバムを出して来ました。正直もうCDのリリースは無いんじゃないかと思ってたんで、このリリースは嬉しい限り。前作の3rdがデジタルリリースのみだったっていうこともあって、彼を取り巻く状況はかなり悪いんじゃないか、このまま音沙汰無しになってしまうんじゃないかって。そんな悲運のアーティストをこれまでいっぱい見て来ましたから。でも帰って来たんですよね。。

 相変わらずの切ないメロディーは健在。アコースティックを基調としたシンプルな楽器構成は、その切なさを際立たせ、さらに追い討ちをかけるのは必殺のハスキーボイス。。
 やっぱりこの声はデビュー当時から何ものにも代え難い武器となっていますね。サウンドで個性を求めなくても、この声そのものが個性となっているんだから強いです。なので個人的には共同プロデューサーによる "上手過ぎる" 鍵盤類は無くして、もっとシンプルでも良かった気もします。それくらい彼の声には存在感があるので。。
 ピアノやハモンドオルガン等はともかく、キーボードのアレンジなんかを聴いてると、本当は生のストリングスを入れたかったのかな?と思うところがチラホラとあったりして。さすがにそこまで贅沢出来る状況じゃないんだろうなと思ったりも。。

 楽曲も彼を取り巻く状況も、彼の音楽に対する純粋さを表す指標に過ぎないんだろうなと最近思います。そしてこの「Hoboken Girl」はその純粋さが隅々まで行き届いたアルバムだと言えそう。あとサンクス欄にはAlan McGeeの名が。それに並んでAndy Bellの名前もありました。それだけで泣けるな。。

 彼のMySpaceによると、なんと5月29日に東京のStrobe Cafeってところでライブがあるんだとか。どういう経緯でライブにやって来ることになったのか今のところ分かりませんが、とにかく驚きです。土曜日の夜なので仕事の都合さえつけば何とか・・・と言ったところですが、そんな先のことまで分からないのでとりあえず日程だけは忘れずにいたいです。。


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Jason Falkner / All Quiet On The Noise Floor (2009)

2010年02月17日 | 今日の一枚。(新版)

■オススメ曲■
1曲目 "Princessa" / 2曲目 "Emotion Machine" / 5曲目 "The Lie In Me"

 現在の活動が本当に充実したものなんだろうなという雰囲気が如実に表れていると思います。アルバム1枚を通して勢いが感じられるというか何というか。一時期の不遇の時代を少しでも知っている者からすれば、考えられないくらいの活動っぷりは嬉しい限り。いや、Jasonの音楽活動に対する熱量は当時から変わってなくて、周りが変わったと言った方が正しいのかな。。

 07年に約8年ぶりのアルバム「I'm OK... You're OK」をリリースしてから現在までの2年間っていうのは、今までずっと溜まってた鬱憤を次から次へと吐き出した期間だったんじゃないかと個人的には思っています。今回の「All Quiet On The Noise Floor」にしても、製作期間は半年ほどと短期間で作られたようで、もう勢いに乗ってパッとやっちゃいたかったのかなと。。
 それができるのも、自分の作った物がちゃんとリリース出来るっていう状況があってこそで。これまで散々悩まされ続けて来たその辺の心配が、少しでも解消されたってことはかなり大きいんだなと思いました。。

 アルバム自体の内容については、言うまでもなく素晴らしいです。いわゆる "Jason節" は健在。その一癖も二癖もある "Jason節" があるからこそ飽きずに聴けるという事であり、他のアーティストと一線を画す個性となっている・・・っていうのはもう散々聞き飽きた感想ですね。。

 リードトラック的扱いになっている "My Home is Not a House" は、97年発売のコンピ「Yellow Pills vol.4」や01年発売のデモトラック集「Necessity: The 4-Track Years」にもバージョン違いではありますが収録されていました。意地悪な見方をすれば「そんな古いの引っ張り出さなくても他に曲が無かったのかよ」と言えなくもありませんが、曲が無いということはJasonに関してはあり得ないかなぁと。過去にこだわる人でも無さそうだし。よっぽどの思い入れがこの曲にはあったのかなと思いますが、実際はどうなんでしょうか。。
 昔の未発表曲を引っ張り出すなら、個人的には他にもたくさん聴きたいものはあるわけで。"His Train" とか "Upside Down Frown" とか、それこそこのブログのタイトルに拝借した "Great Big Yes" とか・・・挙げ出したらキリがないほどです。でも聴けないんだろうなぁ。まぁデモの状態でも十分完成度は高いんですけどね。。

 今後しばらくは日本での活動は落ち着きそうですが、この調子ならまた8年も待たされること無く5枚目、そして来日が期待出来そう。あとは本国アメリカでコンスタントにアルバムをリリース出来る状況になれば一番良いんですけどね。幸いにも「I'm OK... You're OK」が今月16日(サイトによって発売日は色々)にやっと発売されたようで、それが良いキッカケになればいいんですけど。ちなみに収録曲は日本盤と同じですが、"This Time" と "The Knew" の2曲が別バージョンとなっているようです。。

 まぁ長々とアルバムに関係ないことばかり書いてしまいましたが、これから先のJason Falknerってのがどうなっていくのか非常に楽しみです。鬱憤を出し切ってある程度の勢いが収まったその時こそ、彼の真の実力と進化した姿を観れるんじゃないか?そしてそれは次の5枚目のアルバムがポイントになるだろうし、僕もそこで確認したい・・・そういう想いを込めて昨年の私的ベスト10では上位に選びませんでした。未だ見ぬ5枚目のアルバムがきっと上位に来るだろうと。まぁあくまで個人的な想いですけどね。。


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Neal Casal / Roots & Wings (2009)

2010年02月14日 | 今日の一枚。(新版)

■オススメ曲■
1曲目 " The Losing End Again" / 6曲目 " So Far Astray" / 8曲目 "The Cold & The Darkness"

 一応オススメ曲は選んでみましたが、どの曲も良いです。曲ごとというよりはアルバム1枚で聴きたいと思うし、そこに漂う雰囲気がホントに心地良い。最高傑作と言われるのも納得の仕上がりです。。

 アルバムの雰囲気が心地良いと言っても、説明するのがなかなか難しいものがありますが、いわゆる耳に馴染むと言った感じかなぁと。衝撃が走るような刺激的な曲が並んでいる訳ではなく、スッと耳に入ってスッと出て行く感じ。でも耳の中にはキッチリと曲の印象が残る。部屋のBGMなんかで聴き流すのに最適、それでいてじっくり鑑賞するのにも耐えうる曲が、あくまで "サラッと" 16曲(国内盤はボートラ付き全18曲)並んでいる。スゴいんだけどスゴいと感じさせない、とても取っ付きやすいアルバムだなと思いました。。

 SSWのNeal Casalっていうよりも、Ryan Adams & The Cardinalsのギタリストって言った方がピンと来る人が多いんでしょうけど、そもそもソロ活動に関しては徹底してインディペンデント。その辺り、国内盤のライナー等にも詳しく書かれていますが、ここ日本ではそのおかげで国内盤も買えるしライブも観れるっていう、なんとも皮肉な、でも嬉しい状況が作り出されています。。
 メジャーでも国内盤が出ない、ライブは東京のみっていう近頃の洋楽の状況を考えれば、ある種、アーティストにとってもファンにとっても理想的な活動とも言えるかもしれませんね。日本のレーベル・Goateeさんとその活動をサポートしている方々に感謝です。。


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