Great Big Yes!!

引っ越ししました。
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Pete Yorn / Pete Yorn (2010)

2011年11月12日 | 今日の一枚。(新版)

Produced by Black Francis
Mixed by Jason Carter
Mastered by Bob Ludwing

 5枚目。プロデューサーにBlcak Francis (Pixies) を迎え、前作「Back & Fourth」の制作時にたった5日間でレコーディングを済ませてしまったということのようです。つまりはその場で曲を書き、弾き、歌うという即興に近い形で作られたアルバムと言えると思います。。
 収録曲は全12曲。そのうち4曲目 "Paradise Cove 1" は「Back & Fourth」からの再録、また11曲目 "Wheels" はThe Flying Burrito Brothersのカバーとなっています。。

 1曲目のイントロのギターを聴いただけでもいつものPete Yornとは違うなと思いました。基本的にドラム、ベース、ギターというシンプルな楽器構成で、ギターを全面に押し出した音作り。過剰に音を重ねることはせず今までよりバンドっぽさが出ていて、Black Francisらしいオルタナティブ感に溢れた生々しい音に仕上がっています。そしてPete Yorn独特の歌声がその音に見事に合っているのが意外な発見でした。。

 短期間でレコーディングしたことが良い意味でのラフさに繋がり、今までのPete Yornとはまた違った一面を聴かせてくれるアルバムです。。

Pete Yorn - Precious Stone


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America / Back Pages (2011)

2011年11月06日 | 今日の一枚。(新版)

Produced by Fred Mollin
Mixed by Kyle Lehning
Masterd by Greg Calbi

 前作「Here & Now」から約4年半。待望の新作は全12曲収録のカバーアルバムとなっています。注目の選曲は以下の通り。。

01. America (P.Simon - Simon & Garfunkel)
02. A Road Song (A.Schlesinger, C.Collingwood - Fountains Of Wayne)
03. Woodstock (J.Mitchell - Crosby, Stills, Nash & Young)
04. Caroline No (B.Wilson - The Beach Boys)
05. Someday We'll Know (G.Alexander - New Radicals)
06. Sailing To Philadelphia (M.Knopfler - Mark Knopfler)
07. Crying In My Sleep (J.Webb - Art Garfunkle)
08. Time Of The Season (R.Argent - The Zombies)
09. Something In The Way She Moves (J.Taylor - James Taylor)
10. On The Way Home (N.Young - Buffalo Springfield)
11. Til I Hear It From You (M.Crenshaw, J.Valenzuela, R.Wilson - Gin Blossoms)
12. My Back Pages (B.Dylan - Bob Dylan)

 どれも名曲ばかりですね。ちなみに4曲目 "Caroline No" にはJeffrey Foskettがバックコーラスで、6曲目 "Sailing To Philadelphia" にはMark Knopfler本人がギターで、12曲目 "My Back Pages" にはVan Dyke Parksがアコーディオンで参加。どの曲もAmericaらしいポップなフォークサウンドとハーモニーで楽しませてくれますが、ただこのブログ的にはやはり2曲目と11曲目に注目してみたいと思います。。

 2曲目 "A Road Song" はFountains Of Wayneのカバーで、彼らの新作「Sky Full Of Holes」からの選曲。Americaの前作「Here & Now」でAdam SchlesingerがJames Ihaと共にプロデュースを手掛けて以来、良好な関係が続いているようですが、早くも新作から曲が選ばれるとは意外でした。。
 でもこれがその「Here & Now」の作風を思わせる好カバーに仕上がっています。これを聴いてると、何と言うか、FOWの新作をAmericaが全編カバーすれば「Here & Now」になる、そんな気さえしてきます。というかFOWが既にAmericaなのか。。

 11曲目 "Til I Hear It From You" は映画 "Empire Records" のために書き下ろされたGin Blossomsによる曲。メンバーのJesse ValenzuelaとRobin WilsonがMarshall Crenshawと共に作ったということでも注目されました。。
 最初に選曲を見て一番意外だったのがこの曲です。比較的原曲に忠実ではあるものの、アコースティック色を強めにしたサウンドにAmericaらしさを感じる仕上がりです。。

 前作もそうですが、昔のサウンドを頑に守り続けるのではなく常に現代のサウンドに耳を傾け、良いと思ったらカバーしてみたり若手の協力を得てサウンドを作ってみたりして自分たちのものにする懐の深さを感じます。ホントに最近のポップ感覚を上手く取り入れてるなぁと。。

 Dan Peekの冥福を祈りつつ。。

America - Back Pages


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America / Here & Now (2007)

2011年11月02日 | 今日の一枚。(新版)

Produced by Adam Schlesinger, James Iha
Mixed by John Holbrook
Mastered by George Marino

 今作は新曲とカバー曲を織り交ぜたDisc1と過去の名曲をスタジオライブで演奏したDisc2の2枚組。プロデューサーの人選、参加アーティスト、カバー曲の選曲を含めて、かなり明確な意図を持って作られた作品のようです。。

 アルバムに参加したアーティストを挙げておくと、Adam Schlesinger & Brian Young (Fountains of Wayne) 、James Iha (ex.Smashing Pumpkins) 、Matthew Caws & Ira Elliott (Nada Surf) 、Jim James & Patrick Hallahan (My Morning Jacket) 、Ryan Adams、Ben Kwellerなど、現在の米国におけるロック界やパワーポップ界で活躍している強者達ばかり。おそらくというか絶対に幼少の頃Americaを聴いて育ち、モロに影響を受けているであろう世代ですね。。

 Disc1の方は全12曲中オリジナルが9曲 (うちAdam Schlesingerによる曲が2曲) とカバーが3曲収録されています。カバー曲として選ばれた楽曲はNada Surf、My Morning Jacket、Maplewoodというゲスト参加もしている若手バンドからの選曲で、演奏には本人達も加わっています。またAmericaの2人によるオリジナルの楽曲はどれもカバー曲と並べて聴いた時に何の違和感もなく聴こえ、時代を感じさせない音に仕上がっているのが印象的です。プロデューサーの手腕もあるんでしょうけど、元の楽曲の良さがあってこそですね。。
 Disc2の方は往年の名曲の数々をスタジオライブという形式で演奏している1枚。昔と変わらない2人のハーモニーは絶品の一言で、全12曲、じっくりと堪能出来ます。。

 それにしても良いアルバムです。常に新しいものを取り入れようとするベテランと、それに臆すること無くコラボレートをしつつも尊敬の念を持って協力した若手。その両者が産み落とした、いつの時代も色褪せない不変的なアルバムです。。

America - Chasing the Rainbow


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