そんなことは注意しても無駄だと分かっていても、つい口にだしてしまう。今日も老老ブレックファースト(蜂蜜トーストとチーズトースト、スクランブルエッグとグリーンサラダ、白菜とトマトとソーセージの自家製スープ)の時、母は椅子にふんぞりかえってパンを齧るもんだから、パンの屑が履いているズボンや床にポロポロ落ちる。パンだけじゃない、スープも顔をお皿に近づけずに飲むもんだからテーブルの上やズボンを汚してしまう。その度に注意して顔をお皿に近づけて貰う。でも、直るのはその直後だけ。すぐ「お殿様食い」になってしまう。それから食べ物をくちゃくちゃ食べる。こっちは殆ど諦めているが、あんまりひどいと「猫みたいだ」と注意する。するとこれも一旦は直る。だとすると静かに食べることが出来るんじゃないか?と思うのだが、後二日で99歳になろうとしているのに息子からそんな注意ばかりされていたんじゃ哀しかろうと思って言葉を呑み込む。いや、そんなこと以上に哀しいのは、息子の俺が注意しても反論したり文句をいわないことだ。自分じゃ何もできなくなった今、このバカ息子に逆らうと生きていけなくなると思っているのか、文句を言われても黙ったままだ。もう親子喧嘩は出来ない。昔、俺のわがままを母として注意叱咤し、俺も喰ってかかった日々が恋しい。1時にテアトロジャージャン再演シリーズ②「ロバくんとポニーちゃん 音楽劇バージョン」に出演し,且つ劇中歌六曲を作曲して貰う荒木真樹彦さんと、音楽打ち合わせをしようとしていたのだけど、だったら共演する棟里佳さんやプロデューサーのChさんにも来て貰って台本にある俺が作詩した歌詞の内容なども説明してしまうことになったのだが、そこに美術とチラシを担当するデザイナーのKさんも他の用事で加わると、第一弾の「デンティスト」の顔合わせがまだだと云うのに、もう立派な顔合わせなってしまう。荒木さんとは二月中に作曲を完成して貰って、棟里佳さんには三月中の自主練を含めて四月からのリハに備えて貰うことになった。更にはこの芝居を六月に上演することまで決めてしまって、俺の演劇的世界は広がっていく。4時前に解散。母との老老ディナーはもやし一袋と獅子唐を十数個いれたペペロンチーノ、それに白寿のお祝の為に去年の内に取り寄せてしまったタラバ蟹の足を一本使ったスープ。贅沢この上無し。母を5時半に寝かしつけてしまったので、高円寺「座」で7時開場の工藤丈輝舞踏作品「あしうらの剃刀2022」を見に行くことにする。公演の度に案内をくれる工藤さんの舞踏を初めて目の当たりにして舞踏の凄さを思い知る。台詞が全くないのに体だけであの広い「座」の舞台を支配し、劇的空間を作り上げていた。狭い空間だけど、つい説明台詞に頼ってしまうけど、テアトロジャージャンも負けていられない。10時前に帰宅してすぐに眠ろうとしたのだけど、興奮が冷めずに12時ごろまで暗闇の中にいる★テアトロジャージャン再演シリーズ①「デンティスト」(作演出・桃井章、出演・浜田晃、水沢有美)日時・3/15(火)~17(木)開演19時、3/18(金)~20(日)開演14時)場所・テアトロジャージャン3F(渋谷区恵比寿2ー31ー3 O-KA ビル)予約お問い合わせ・090ー9964ー2231(予約専用)
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