【コウヤボウキ・高野箒】キク科コウヤボウキ属
関東以西から四国、九州までの山林の日当たりのよい乾燥した林内や、尾根筋などの瓦礫地に自生しています。
一見すると草本にも見えますが、落葉小低木です。
高さは60~90cmで根本から数多く分枝し、1株でも大きく広がります。
細い茎は木質化していて硬く、花は1年目の茎に一輪ずつ咲く。
白や淡紅色の筒状花のみの10数個の集合花で、長さ1.5~2cmほどです。
花弁はリボン状で細長く、5つに裂けた筒状花は反り返っています。
高野山でこの枝を束ね、箒として利用したのが「コウヤボウキ・高野箒」の名前の由来とされています。
なんでもその昔、高野山には竹林や梨、胡桃、桃などは無かったんだそうです。
利潤を生み出す植物は、その行為を戒めるとの教えで、換金作物の栽培は禁止されていたんだそうですよ。(このサイトを参照)
今でも杉林のきれいなところですよ、高野山は。
コウヤボウキの花への私の思いは、これまで再三再四goro’s 花 Diaryでも記してきましたので、ご存知のかたもいらしゃるでしょうね。
赤い実なら「サルトリイバラ」、花なら「コウヤボウキ」と繰り返してきました。
サルトリイバラの赤い実には、貧弱ながら今年出会うことが出来ました。
もっと凄いことがあったんだけど、その件につきましては後日報告するつもりでおります。
遂に出会いましたよ、コウヤボウキの花に。
文化の日の3日に目黒自然教育園を訪れたことは、前の記事で報告済みです。
目的はただひとつ、コウヤボウキの花を見るためでした。
秋の花を観賞するためなら、もう少し前に行ったほうが多彩な植物の花を見ることが出来ます。
以前にも書いたことがあるんですが、私にとって「目黒自然教育園」はある種特別な場所、「不思議空間」として「日常空間」にしたくないという、理由にもなっていないような妙ちくりんなこだわりがあります。
コウヤボウキが教育園にあることは、数年前から判っておりました。
花後の姿は、この早春に訪れたときカメラに収め、ブログでもお披露目しております。
秋になると見に行こうかなとの思いはここ数年ありましたが、これがまた厄介な性格でしてね、あると判っているところでコウヤボウキの花を見るのは、何故だか嫌だったんです。
すべての花がそうだということでも無いんですよ。
事実カタクリの花をどうしても見たかったので、教育園に足を運んで思いを遂げたこともあります。
じゃあ、何故コウヤボウキを見に行かないのか、見てみたいと恋焦がれているんだろうって、そう言われてしまいますよね。
どこかでばったり出会いたいというのが、その答えです。
それほどの希少種でも無いし、自生種はまず無理だとしても、野草系を育てているところになら、植えられていることがあるだろうというのが答えです。
子供時代に慣れ親しんだ花なので、「特別な花」としてではなく出会ってみたかったというのが答えです。
ここ数年は、「特別の花」そのものなんですけどね。
面倒臭い性格でしょう、すみませんね。
お仲間のカシワバハグマには、大変失礼なことをしてきました。
コウヤボウキは見たことあるが、カシワバハグマは知らないというかたのほうが、多いと思うんですけどね。
私にとっては、コウヤボウキの代用として見てましたからね。
マイフィールドや遠出をした場所で気にしながら探していましたが、コウヤボウキには出会えずじまいの年月が続きました。
意を決して行ってきました、目黒自然教育園に。
どうしても今期の間に紹介しておきたかったのです。
記憶にある限りでは、ほぼ半世紀振りに出会った可愛いコウヤボウキの花です。
じっくり見てやってください。
感動のあまり、溢れる思いが熱い雫となって頬を濡らしました・・・
な訳ないですけどね。
感動と同時に、センチな思いがよぎったことは確かです。
思いが募ってた分、幼き日に感じていた以上に、可愛いかったです。
ご賛同いただけますよね。
実はこの花には思い出があります。
小学校に入学前だから、5~6歳のころのことなんですけどね。
ただこのエピソード、語り出したら枚挙に暇がありませんので、今回はヤメにします。
子供の頃、我が子のように可愛がってもらった隣のおばさんとおじさんとに繋がる思い出だということは、言っておきます。
余計思わせ振りな事態になりましたかね。
機会があれば、披露するつもりでおります。
お隣のおばさんとおじさんについては、ほぼ6年前HPを始めるに当たり、まず最初に書いた記事「したかっか」を、HPに掲載しています。
読み返す舌足らずな内容で、赤ペンを入れたくなりますね。