この時期の花の少なさについては毎年のようにボヤイておりますが、摂理ですからね、仕方ありません。
有り余る四季の豊かさを享受できる日本国民は、冬の厳しさも惠に変えてしまいます。
晩秋のよき日、休日の23日に出かけたとき出会った花たちを紹介いたします。
季節を先取りして咲き出している花や、気温につられてぼんやり咲いた花、ラストスパートをかけて咲いている花など、いくつか拾い集めてきました。
【タチツボスミレ・立坪菫】スミレ科スミレ属
この先、冬の日溜りのなかでもポツポツと咲いているでしょう。
スミレからは、小さくても暖かい思いを貰えます。
【アジュガ】シソ科キランソウ属
適温さえあれば、ランナーを伸ばして咲きます。
西洋からいらっしゃったかたならではの逞しさです。
【ヒメウツギ・姫空木】ユキノシタ科ウツギ属
こちらは完全に狂い咲き。
紅く色付いた葉っぱは、もうすぐ落葉します。
【キチジョウソウ・吉祥草】ユリ科キチジョウソウ属
個体差、地域差、環境の違いはありますが、キチジョウソウもまだまだ咲いています。
メシベが確認できますので、こちらは両性花ですね。
【スイセン・水仙】ヒガンバナ科スイセン属
スイセンも咲き出しています。
冬の花だとの刷り込みがありますので、毎年のように早く咲き出しているなと思ってしまいますが、この時期咲いてもちっとも不思議ではありません。
とは言いつつ、11月のうちに咲いているのを見るのは、珍しいとは思います。
今年は特に早かったですね。
【シュウカイドウ・秋海棠】シュウカイドウ科シュウカイドウ属
シュウカイドウは中国からマレーシアにかけての地域が原産の球根性多年草です。
冬には地上部は枯れ、球根(塊茎)の状態で春まで休眠します。
日本には江戸時代の初期に渡来し、観賞用として庭園で栽培されてきました。
現在では各地に野生化したものも見られるそうです。
耐寒性に優れ、日本の戸外で越冬できる唯一のベコニアだとされていましたが、現在では品種改良が進み、いろいろなベコニアが越冬しているのを見かけます。
「シュウカイドウ・秋海棠」の名前は、漢名の「秋海棠」を音読みしたもので、春に咲くバラ科の「カイドウ・海棠」に花色が似ていることから、「秋に咲く海棠」と名付けられました。(過去記事より再掲)
寒さに強いとされるシュウカイドウも、そろそろお終いです。
雄花
雌花
白花もあります
【フッキソウ・富貴草】ツゲ科フッキソウ属
今年も乳白色の実を確認することが出来ました。
グランドカバーなどで使われているフッキソウはよく見かけますが、白い実はあまり付かないんですよ。
花も咲いてはいました。
蕾は秋からスタンバイしていますが、本来は春になってからが本番です。
ただフライングしているのは、よくみかけます。