before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

日本人になることの難しさ

2008-12-20 19:01:32 | インド 生活
今 私は チェンナイの会社内で オンライン授業を担当している。

先日 夜7時からのオンライン授業の資料を パワーポイントで作っていたときのこと。

会社のインド人スタッフ クマさんが

「キョコさん、 Could you do me a favor?」と言ってきた。

このように謙虚にお願いされるときは たいてい突拍子もないお願いをされると考えてよい。

私 「なに?」

クマ「あー Do you have any western clothes to wear now?」

私 「え? 無いよ。サリーとチュリダールしか こっちに持ってきてないよ。」

クマ「Oh..

クマさんの要求はこうだ。
今日 私のオンライン授業をビデオに撮って参考資料にしたい。
ただ きょうこさんは今日チュディダールを着ているので、ビデオを見たひとは インド人の先生だと思ってしまうから、日本人ぽい格好に着替えてくれ。ということだった。

私 「うーん あ、ユニクロの白Tシャツならある!じゃ 持って来るよ」

と教員アパートに戻ってユニクロ白Tシャツをとって また会社にもどって
トイレで着替えた。

私 「あー 疲れた。Tシャツ暑いな。クマさーん、May I turn on the AC?」

とクマさんの顔を見ると、、、、



クマさん 片手で口を押さえながら 必死で笑いを堪えているではないか。。。

私 「は?! 何? 何? 変?!」

クマ 「キョコさん、、、 May I say something?」

私 「Yes, go ahead」

クマ 「Do you have any other shirts which is better than that ?!」
といって 爆笑し始めた!

ちょっとちょっとちょっとーーーーーーーー!
ユニクロ なめんなよーーーー

私 「無いよ! 無い 無い!」

クマ 「うーん チョットマッテクダサイ」

といって クマ氏。自分のTシャツを持ってきた。

そして それは ガンダムの乗組員のような エバンゲリオン2号機のようなデザインのTシャツだった。

私 「やだ!やだやだーーーー!My Tshirts is better than yours!」

クマ 「Oh,Is it?!」

と 納得がいかないクマ氏。 じゃあ 別のを持ってくるといって 持って来たのが これまた 
真っ赤なポロシャツ!

はじけるパッション!

しかも よくみたら learn Japanese!! って書いてある。

、、、、会社の宣伝活動用ポロシャツかよ。

この会社に対する愛情が0パーセントなので このポロシャツを着たくない度120パーセントだったが

選択肢がないので それを着る。

しかし!

クマ氏 それに満足せず。

クマ 「キョコさん、髪、髪!」

と 私が必死に短い髪を編みこんでいるヘアスタイルを ほどけという。

理由 → その髪型が 日本人っぽくないから。

余計なお世話だっ!

しかし 私は聞き分けのある健全な大人なので 髪の毛をほどく。

私 「もー 髪の毛が very messyだよー!」というと、

クマ 「You can use tha comb!」 髪の毛を梳かせという。

んで 「Finally キョコサン became キュート

どこがあああああ?!

今の私 すげー ダサいんですけど!?

マッチ棒ヘアがのびて 大木凡人ヘアになってしまったのを 必死に隠していた編み込みをほどかれ

今時 石原軍団でも着ないパッション赤ポロシャツを着、

ズボンはチュディダール用の派手なズボン(ヤンキーのボンタンみたいなの)。

あー

日本人とは こういう感じなのね。

いや。

違うだろ。

まあ 日本人ぽい外見になるのは 難しいよ。

と お茶を飲んでいると オンライン授業開始10分前、クマ氏 再登場。

「キョコさーーーん Good news! Today No students will be on line!」

ふーーーん

って 今日授業ないってことじゃん

私 「Why didn't you confirm before you made me changed dress!!」

今日6時間かけてやった授業準備が無駄になったことより

てんやわんやの衣装替えが無駄になったことのほうを 突っ込むあたり

私もずいぶん海外生活に慣れたもんだと 感心した。

トンガでは 予定変更、キャンセルが日常茶飯事だったから、インドのそれなんてかわいいもんだよ。

ただ

クマさんの ガンダム乗組員Tシャツを着なくて本当によかった。
もし あれをせっかく着たのに オンライン授業キャンセルといわれたら
ガンダムの乗組員として 引っ込みがつかないところだった。

その後 クマさんに ビデオ撮影のために学生なしで擬似授業をしてくれ、と言われたが、さすがにパッション赤ポロシャツを着て 一人芝居をするだけの 情熱はないので、断った。

しかし 日本人ぽくすることは 難しいと 改めて感じた。