before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

ミッキーマウスの恐怖

2008-12-11 17:35:42 | インド 生活

ねずみを かわいい主人公にしてアニメを作るという発想は

絶対 先進国の人間の発想だと思う。

ウォールト ディズニーは 先進国の人間だ。

21世紀、ほとんどの人は ミッキーが ねずみだということを 忘れている。

ちなみに ミニーも ねずみ じゃないか。

先進国には ちょろちょろ駆け回るネズミと寝起きをともにしなくてはいけないという状況がない。

だから ネズミを かわいいキャラクターにするという メルヘンな発想が生まれる。

しかし、野良ネズミと寝起きをともにしなくてはならない国に住む人間にとっては ネズミを キャラクターにして しかもかわいいキャラをつけるなんて発想は 決して出てこない。

ネズミとの生活。 それは 苛立ちと恐怖の生活なのだ。


昨日、チェンナイにある会社の授業がひと段落したので、チェンナイの教員アパートを出て、ケランバッカムの自宅アパートに戻ってきた。

ケランバッカムのアパートを あけていたのは10日間。

トンガにいた時、学校の学期休み(2週間)の間 本島に滞在した後で 離島の我が家にもどると ゴキブリ 10匹くらい ときどきヤモリ数匹が 安らかに息を引き取っていらっしゃったので、

まあ ゴキブリ数匹は死んでいるだろうなあー と思いながら 部屋のドアをあける。

・・・・

ゴキブリ なしっ!!

おおおお

インド!

やるじゃないかーーーー! インド 綺麗じゃん!

と思ったら トイレの横で 1ゴキちゃん発見。

まあまあ ゴキブリ一匹くらい への河童ですよ。

「ああーーー インドすばらしい!」 と思い ベランダのドアを開ける。

ん?

開きにくい。

無理やり押す。

ドアの向こうに 羽毛が見える。

カラスの 羽かしら?

観察。

いいえ カラスじゃないわ。

ネズミ・・・・・。

ネズミじゃん。 しかも 死んでるじゃん。。。。

ゆっくり ドアを閉め、そのまま 立ち尽くす。

椅子に座り 考える。

そう こういう時、「キャー ねずみよー!」と 一般の女の子らしく叫ぶことほど 無駄なことはない。 長年海外で一人で暮らしてたら たいていのことは 自分で処理しなきゃいけないとわかっているとき、人は叫ばないものです。

こういうときのベストの対処方は、騒がず 椅子に座り たばこを吸う方はたばこでも一本吸ってから 考えましょう。

さて、ネズミの死骸を見てから ちょっと一息ついた後、同僚で同居している日本人の先生に、

「やばいっす・・・ ネズミ 死んでます。」 と連絡。

そう、社会人は 「ほう れん そう」ですから、報告 連絡 相談です。

で、その先生は男性なので、すばらしいことに ちりとりとほうきで 死骸を片付けてくれた!!

Oh! God! 私は 神を見た。

で ネズミの死骸をどけた後、ベランダにネズミの体の跡と 血痕がしっかり残っていたので、 水をかけ 一人で うんしょうんしょと 掃除していたら

一階のオーナーがそれに気がつき、
また 雨水が流れ込んだのと勘違いし、掃除夫を派遣して 掃除し始めた。

私が
「今回は 雨水じゃなくて、ネズミがね・・・」と説明すると、

「おー ここに空のダンボールとかが山積みになってるから ネズミが居つくんだよ。 これを片付けよう」

と ダンボール類を片付け始めたとたん、

だあああああああああああああああああ

また ネズミ先輩 登場。

もう やだ。やだやだやだーーーーーーーーー 

でも 今回は 掃除のインド人おじちゃんがいたから、
一応「ギャー」と叫んでみた。

おじちゃん 「大げさだなー」と笑い飛ばし その場なごむ。

そして 結局 そのおじちゃん ネズミ現場のベランダだけでなく、何故か私の部屋をすみずみまで掃除してくれ、ワックスまでかけてくれ、天井のくもの巣まで 取ってくれた。

人生 山あり谷ありだね。

ネズミのおかげで 部屋が美しく生まれ変わった。
ネズミのおかげで インド人 また好きになった。
ありがとう ネズミ。
でも 頼むからもう私の部屋の近くで死なないでくれ。

 

しかし 思い出してみると、トンガ時代、毎晩ネズミ5,6匹と暮らしていた。

机で仕事していると 奴らは臆することなく堂々とその机の上を駆け回っていた。
 → しかし私は それをほぼ無視していた。

私の足元、頭上、時に 本を本棚からとった時、その隙間から出くわすこともあった。
 → ときどき ほうきで ぶっ叩いていた。

夜中 足を咬まれたこともあった。
 → 痛くて起きて そのまままた寝た。

朝起きると 買ったばかりのクラッカーが半分くらい 奴らに食べられていたこともあった。
 → ネズミが食べずに残った部分は もったいないので 食べた。

あ、あと日本から送ってもらった強力ねずみとりで ねずみを生け捕りしていた。

なのに、今 インドで たかが一匹 二匹で 動揺している。

私も 老いたね。

まあ 今回は 死骸だったから 余計 弱気になったよ。
あと、日本に帰った時、お母さんにトンガのネズミの話をしたら
「あんた、ネズミは すごい危ないんだよ!ヨーロッパでチフス流行らせたのはネズミだよ!もう絶対ネズミが食べ残したものは食べるな!」と言われてから ネズミが怖くなったってのもある。

まあ 言いたいことは

ディズニーランドに行って 「ミッキー きゃーーー! かわいいーーー!」と
叫んでいる女子。

発表します。

ミッキーは 残念ながら ねずみです。

ねずみランドです。
君達も ねずみと一緒の暮らしを体験すれば ミッキーに抱きつくことに躊躇するようになるでしょう。

ねずみの うんこは コロコロです。
ちなみに 今の私の家は、朝起きてドアを開けると ドアの前に コロコロうんこが 無数転がっています。

正直 ねずみが かわいいとは 思えない。
その感情が発展して 最近は ミッキーも かわいいとは思えない。
むしろ
中国の偽ミッキーのほうが ブサイクな顔立ちなので 好きだ。