クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

下仁田のクリッペ・大崩山 H-19-3-23

2007-03-23 20:51:34 | 妙義・下仁田・富岡・南牧
カズさんから教えてもらって大体の様子が判ったので下仁田・大崩山へ。
川井山・御嶽(兄倉山?)・ふじ山と共にクリッペ(根無し山)と云われているので
何か体感出来るかと思ったが、横滑り原籍を示す石英閃緑岩は大崩山には露出
してないと分かった。まあ、此方は地質研究でもないのだからいいが。
クリっぺとは簡単に言えば「遠くにあった岩石・地層が横滑りして
移動してきたもの」らしいが、説明によると「低角度で他の岩体に
のし上がった断層を衝上断層と言い、この衝上断層によって別の
岩体の上に乗っかった或る岩体が、侵食されて孤立した地隗を
クリッペと云う」なのだそうだ。ここ一円に見られる跡倉クリッペは
何処から移動してきたのか不明との事。削ったのは青倉川。

地形図を睨んで北側からの稜線を辿る事にして「青岩公園」に駐車。

仕度してさてと、山を眺めてギョッとする。とてもではないが、大崩の
北面は断崖で裾は其の侭、河原に落ちこんでいるので爺イなどお呼びではない。

あっさり諦めて再び乗車して跡倉信号を左折し、小学校先の林道入り口の
空き地に移動。ここは工場の機材置き場らしいが一寸の失礼(10.55)。
ここからは前山らしきものが邪魔して大崩の全容は見えないが、反対側の
学校の校舎の上に「川井山」。

「関平橋」を渡って舗装の林道へ入ると最初は南に進んでから直ぐに
丁字路。ナビの示す通りにここは左折。

幅広の立派な林道は北から東に向き
やがて南に転進するところの左に作業道、林道に別れてここに入って東進。
(11.12)最初のポイント、大崩南部の鞍部へ向かう。

1メートル巾の作業道はやや藪っぽいがまあまあの道。気が付くと左後方に大崩山が
厳しい岩嶺を見せている。頂上付近にピンクが見えるのは話題のツツジか?
間も無く前方に鞍部らしき稜線が迫ると、左への踏み跡。黄色テープもある。

少しの登りで鞍部、ここは乗り越えの四つ角、左折すると小さな石宮。

銘は「山神宮」明治六年(11.31)。

檜林の中を直ぐに急登が始まる。右手には綺麗な山、多分御嶽か?

檜林から明るい雑木林の急登を進むとあちこちにツツジがまばらに咲いているが
既に盛りは過ぎてしまっている。怖いヤセ尾根を過ぎると何と目の前に大岩。
爺イの最も苦手のもの、脇道はなく正面突破しか方法は無い。えらいところに
来てしまったと半分後悔しながらも取り付きを観察(11.38)。
左目に何か摺れ跡があるので其処からの突貫を試みる。慎重にゆっくり
ゆっくりと一歩に気を付けて。

冷や汗掻きながら登り着いた所は稜線の上、赤テープあり。ここからはザレ場の
滑り易い急登が2箇所、両側断崖の目の回るような岩尾根などを経て、最後の
ひと登りで広場風な長閑な頂上。石宮とか標識は何も無し
(12.39-13.04)。

やや雑木が邪魔だが、展望は360度で素晴らしい。写真を撮ったりしてのんびり
休憩と昼食。カズさん推奨のツツジも手近。

雪の少なくなった浅間山

鬼の角のようなのは鹿岳?浅間山?

ちょっと小さく妙義の連山

南方の山は四つ又?金剛萱?爺イには分からない


気が付くと北方面になだらかな稜線、テープもある。一瞬辿ろうとしたが
青岩公園から見た峻険を思い出してやめ。後で調べたらあれが東嶺への
道だったのかも知れない。

帰りは往路に増して慎重に足を運ぶ。大分オタオタしながらも乗り越しまでを
無事通過して林道へ。距離は長くないが未経験の岩場登りなどをしたので
時間は掛かった。甘楽の低山は厳しい。
川井山は多分爺イには無理かもしれないな?
帰途に青岩と近くの「吉崎公園」に寄ったが

クリッぺに関する解説の掲示物は無い。
ここと同様の広島・福山市の「矢川クリッペ」は「横移地隗」として
特別天然記念物に指定されているのに。



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4 コメント

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ご苦労様でした。 (カズ)
2007-03-24 12:51:26
尾根上の石宮には出会いませんでしたからすこし作業道を行ったんでしょう。クリッペは調べたら川井山から下仁田の南部の里山はみんなクリッペみたいです。東峰へはほんのちょっと行けば着きました。鹿岳は浅間山とも言うのかな?
あとは兄倉山とその向こうの山並だけど行けるかな。
返信する
頂上の針金 (爺イ)
2007-03-24 17:00:59
帰宅してから10年以上前の群馬山岳移動通信の
大塚さんの大崩紀行を読んだらあの頂上には
KUMOさんと言う方の朽ちかけた標識があると書いてあった
ので多分カズさんの見た針金はその残骸かと思います。
爺イはテープに名前を残してきました。
色々と情報有難う御座いました。今後とも宜しく。

返信する
兄倉山~大山縦走 (カズ)
2007-04-01 23:59:53
といっても途中林道歩きもありました。
蛍の里公園から入りいろんな石仏を眺めながら急坂を登っていきます。道は一般ハイキングコースでよく踏まれております。あっさりと兄倉山の頂上に着いてちょっと物足りない感じなので頂上からさらに大山行ってみるかと偵察がてら東に伸びる稜線を行きました。まあ見事に両側は切れ落ちていて気分は良いです。稜線をそのまま行くと吉崎方面に下りそうなのでそこで大山方面に下りる場所はないか探すと断崖にロープがぶら下がっておりました。嫌がるハル犬をアンザイレンして抱きながらおります。鞍部は杉林となっており又急な登りがあります。するとどうでしょう。辿り着いた小さなピークに石祠が安置されており意外でした。之から進むピークにもありました。いくつかピークを超えて深い杉林の中を行くと前方に明るい柴藪がありその左には林道が通っており、林道に降りてしばらく行くと行き止まりとなり左にトラバース道があるようでそこを行きます。明らかに作業用と思われる道でわりかしハッキリとしていますがほんとに小さな谷のところで猪のヌタ場らしき跡があり汚れた水がたまってました。そのすぐ上に過去に木材を下ろしたワイヤーを固定する鉄柱が丁度神社の鳥居みたいに残ってました。稜線は右側でそちらに進路をとって尾根伝いに向かいます。この場所まで来ると大山はもう近いです。がこの大山の登りが半端な登りじゃなかった。最初は水沢山の登り角度ぐらいでしたがだんだんと角度はきつくなり枝に捕まり、四足で登ったほうが楽だと気づきました。なんとか重稜の一角にたどりついてもまだ頂上は先にありました。頂上は回りは雑木がありこの時期でもあまり展望は得られません。いつもの小さな標識と昔からの大きな標識がありました。下山は高倉集落へ降りようとして鞍部に昔の峠道らしきとこに出てそのままおりようとしたら物凄い棘の柴藪です。でも戻る気になれないので引掻かれながらも強硬下山し高倉集落の上に出ました。ホンとはたぶんもうひとつ登って尾根どうしに降りるのが正解だったかもしれません。それは謎です。
兄倉山はハイキングに最適なやまです。下仁田大山は苦しめられた分忘れられない山となりました。そんなわけで達成感は充分にあります。
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大山 (爺イ)
2007-04-02 06:22:38
うーん、縦走ときましたか?
爺イは大山は高倉集落から行こうかと、地形図コピーだけは
夫々別個に既に用意していますが、兄倉は何とかなるとしても
大山周囲の等高線の混み方を見て恐れを成しています。
それにしても、ハル犬凄いですね。
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