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南北の論理

2017-03-13 | 新語・社会現象語
のの展開による富める地域と伝統の文化文明を誇っていた。北の社会が繁栄を持ったのは西への展開があったからである。人間の知恵は寒さと長い夜に対応した。東と南には日照と温暖の地域が広がった。人間には自然がともに棲息するための相手であった。南北の論理には、したがって、北南をとると、もとには富める世界と豊かな自然の恵みがあったのである。それを南北の論理とした世界には、軍事力が置き換わりつつある。


ウイキペディアより

南北問題(なんぼくもんだい、英: North–South divide)とは、1960年代に入って指摘された、先進資本国と発展途上国の経済格差とその是正をめぐる問題。豊かな国が世界地図上の北側に、貧しい国が南側に偏っていることから南北問題と呼ばれる。
『南北問題』という用語の概念は、イギリスのロイズ銀行会長職にあったオリヴァー・フランクスが、1959年にアメリカ合衆国で行なった講演「新しい国際均衡―西欧世界への挑戦」に端を発するものである[1]。フランクスは、イデオロギーと軍事の対立である東西問題に比肩する重要課題として、地球上の北側に位置する先進工業国(Industrial Countries)と南側に位置する開発途上国(Developing Countries、発展途上国ともいう)における問題提起を行うとともに、世界のバランスの中心が西ヨーロッパから新たに発展しつつある国々に移るであろうと述べた。


https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/10626/1/shogakuronso_60_6_35.pdf
南北問題の展開と新国際経済秩序について
堀 中 浩

資本主義の危機としての南北問題
 戦後の資本主義世界のなかで,1960年代になって,いわゆる「南北問題」
として論じられようになる新しい問題,すなわち,帝国主義諸国にとっての
「南の国との関係」の問題が提起されてきた。いわゆる「南」の問題は,かつ
ては植民地問題であり,帝国主義各国にとっての問題であり,またそのことす
なわち,植民地領有を媒介にした帝国主義諸国間の矛盾と対立の問題の構成部
分となっていた。第2次大戦後においては,植民地体制の崩壊によって,植民
地であった諸地域において発展途上諸国が出現し,独立した国家として登場し
てくることによって,国家間の問題に変化した。
 ところで,第2次大戦後の資本主義世界体制の特徴は,国際協力を基盤に成
立している体制であるということにある。だから,資本主義諸国は,各種の国
際的協力機構を創設して,この体制を形成し,実現していった。そして「南」
の国への対応においても,この路線の延長線の上で問題を提起してきたのであ
るc3〕。したがって南北問題というのは,先進資本主義国の側が,発展途上国を
どのようなかたちで戦後の資本主義世界体制のなかに包括していくのかという
問題として提起されてきたものである。いいかえれぽ,発展途上国の経済自立
への要求を,組み込んでいく世界体制として把握した場合,対「南」の国際協
力の側面はどのように具体化されるかという問題である。また国家独占資本主
義にまで発展した先進資本主義の国際的展開という局面で,どのように「南」
の国々を包含し,体系化していくかという問題でもある。したがって,新植民
地主義との関連でみると,第2次大戦後の新たな情勢のもとでの植民地主義的
戦略(又は政策体系)のなかで,発展途上国の経済自立の課題をどのように位置
づけるのか。いいかえれば,新しい支配の体制(新植民地主i義政策によって形成さ
れてきた体制)のなかで,経済的開発をどのように組みこんでいくのかという課
題として,先進資本主義の側に反映しているのが南北問題ということができよ
う。
 こうして,南北問題といわれている,ないしは認識されている問題の本質に
までせまろうとすれぽ,第2次大戦後の資本主義世界体制の変貌の特徴,つま
り資本主義世界におこった本質的変化の現実に対する明確な認識に立脚して考
察をすすめる必要がある。

「植民地体制の崩壊は,けっして植民地主義の根絶を意味するものではない。アジア,アフリ
 カ,ラテン・アメリカの諸民族は,自分自身の経験からして,政治的独立の獲得と植民地制度の
 一掃とが,外国の搾取からも,外国の系統的な,時としてはきわめて横暴な内政干渉からも解放
 されたわけではないことを確信させられている。帝国主義者が今日の国際的諸条件に適応しよう
 として採用しているこのような方法で実現される搾取や内政干渉は,現代植民地主義または新植
 民地主義の内容をなしている。」(E・ジューコフ他著「第三世界」1970年,86頁

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