読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

名詞+する

2007-10-05 14:03:51 | Weblog

井上ひさし氏の「私家版日本語文法」と言う本を昔読んだ。記憶に残っていることが一つ有った。明治期、多くの文物が大量に日本に入ってきたがその文物一つ一つに対応する動詞が圧倒的に不足したと言う事である。最近また同氏の「日本語相談室」なる本を読んだ。不足した動詞にどう対応したかが記されてある。「~する。と言うサ行変格活用と言う独特の活用変化をする語をご飯粒のように殆どあらゆる名詞につけてそれを動詞に変えてそれに対処したのだ。」その名詞が漢語であろうと和語であろうと外来語であろうとかまわない。「~する」型の複合動詞は国語辞典の中で一大勢力を成し、辞典の中の動詞の67.9%になると言う事だ。洗濯する、バイトする、お茶するなども聞いた事が有る。