読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

マルローの語った武士道

2007-10-25 13:46:01 | Weblog

ドゴールが大統領だった頃、アンドレ・マルローと言う文化大臣がいた。彼が戦後、日本に来たとき日本と他のアジアの国とは違うのは日本に武士道があるからだと言う。欧米人は日本は中国の分家で日本文化は中国の支店程度に考えていた。日本は中国の書物を入れ漢文を中心に勉強したが学んだ結果は中国とは違うものだった。それをマルローは武士道と言う語で表現した。司馬遼太郎が言う形而上学的なものが日本で育った。マルローは来日したときに天皇に言ったと言う。武士道を日本の特別特攻隊員に例を取り、彼らには権勢欲とか名誉欲などはかけらもなく祖国を憂える貴い熱情が有った。代償を求めない行為、そこに真の偉大さがあり、人は常に、偉大さへの思いを失ってはならないのだと。